- Amazon.co.jp ・電子書籍 (293ページ)
感想・レビュー・書評
-
忘れちまう罪は、嘘をつくより重いんだ。
亡くなった人で会いたい人がいるか。これまで身近で亡くなった人が少なく、そのように思うことは、今の所ありません。
死が永遠の別れであるからこそ、生きている時に周りの人達を思いやるのではないでしょうか。小説とはいえ、死者と交流できることが前提になっている内容には、少し違和感を感じました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
孤独感が凄すぎ
-
浅田次郎作品だと、地下鉄に乗ってと似た空気を感じたか。
昭和の銀座線も一言だが出てきたし、過去を振り返る形式も似ている。
同じ経験をしている友人同士であっても、同じようには記憶してはいない、同じような思いでは過ごしていない。そんなことを感じながら読んでいた。
一緒に過ごした友人でさえ、このようなすれ違い、思い違い、記憶違いが起きるのであるから、同じ世代というだけでは当然人を語ることはできず、同じ時代を生きているというだけでも語れず。
現実にここまでこじれて救いようが無い、すっきりしないすれ違いや思い違いはなくても、違う思い出になってしまっている例は多々あるのだろう、そう感じて、次の同窓会に臨むことにした。 -
他のレビューを読んで「救いがない」というコメントが常に引っかかりながらの読書だったけど、
すんなり引きこまれて読み進められました。
簡単にいえば「私」が過去に残した「悔悟」を、霊を呼び出してあらためる、というストーリーなのですが、
小さい子どもを持つ私としては、少年時代の友人の話は、読んでて涙が出そうになりました。
これはもう、ホントに救いがない…。
でも、青春時代の恋愛関連は「まあ、そうだよね」と思わせるオチ。
さすが浅田次郎さん、大変面白く読ませていただきました! -
またもKindleの1日セールにはまって購入(笑)。
この方法で買った浅田次郎が3冊目(笑)(笑)。
中年男性の主人公が、ひょんなきっかけで降霊会に参加することになり、昔の記憶をたぐることになる。
過去の友人たちが次々と降霊してきて、当時やその後の思いを吐露する場面はちょっと寒気がした。
自分にこんな記憶があって、当時の友人たちにこんな形で再会することになったらいややな(-_-;)
結局最後はどんでん返しというか、主人公の全く思わぬ方向に事実があったということで物語は終わる。
なんだかなあ。