詩の原理 [Kindle]

著者 :
  • 2012年9月13日発売
5.00
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 11
レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (152ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 単に自分の読書が稚拙を極める為かも知れない、けれど “詩” という漠然として且つ動かし難いものを、このように体系的に平明に著した書には嘗て出会ったことがない。否、そもそも “詩” という漠然として且つ動かし難いもの、謂わば「魂」を、解体して最初から考察してみようなどとは、思いついた試しすらなかった。“詩” とは何処までも感覚に生きるものであって、それを言語に尽くすのは殆ど無粋且つ不可能であり、この不可視を観、聴くことが出来るか否かは偏に天分に与る処と、すっかり片づけて了っていた。

    それはまるで、小さな講堂に極少数の聴講生を集めた、真摯で情熱的な講義のようだ。文学を名乗るより先ず哲学の講義である。人に普遍の処:現在しないものへの憧憬・意欲・希求——乃ち “詩” ——が探究されてあるが故に、誰が採っても有益であるに違いない。
    が、寧ろ敢えて、詩に携わる人が広くこの書を熟読することを私は夢みる。“詩” というものを感覚に預け、その上に胡座で「詩人」を自称する向き、自らの為すものを「詩」と呼称して疑わない向き、最早「詩とは何か」問わなくなった向きにこそ、必読の書である。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

萩原朔太郎(はぎわらさくたろう)1886年~1942年。日本近代最大の詩人。生前に発表された詩集は『月に吠える』『蝶を夢む』『青猫』『純情小曲集』『萩原朔太郎詩集』『氷島』『定本青猫』『宿命』。他に詩論『詩の原理』、アフォリズム集など多数。

「2013年 『宿命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

萩原朔太郎の作品

外部サイトの商品情報・レビュー

詩の原理を本棚に登録しているひと

ツイートする