桜の森の満開の下 [Kindle]

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  • 2012年9月13日発売
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レビュー : 69
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感想・レビュー・書評

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  • ようやく坂口安吾の純文学を読んだ。

    不思議な物語である。

    確かに満開の桜の木下というものは、狂気を含んでいる。

    春とはいえ急に冷たい風がひゅーと吹いてくれば、なにかゾクっとするものが感じられるはずだ。

    それも山の奥で、誰もいないとなると、逃げ出したくなる気持ちになるだろう。

    だが、それはあくまで頭の中での世界で、本当はあぁ~綺麗とか何とか口走るのだろが。

    そう、この物語はあくまで現実離れした想像の中だけの物語なのである。

    御伽噺に近いだろう。

    男女の仲というものの本質を、観念的に描いている。

    心理描写はわざとアッサリかかれていて、残酷であるべき殺人の場面も実に淡白である。

    なのに、女の怖さ、男の怖さが不気味に伝わってくる。

    不思議と心に残る、短編である。

  • 随分昔に読んだのですが、強く印象に残っていて、今回改めて読み直してみました。
    今更ながらですが、やはり素晴らしいです。
    一言では語り尽くせない面白さ!

  • 短い作品であったが読み応えは十分。女と桜の魔力がこれでもかと描かれており、読み終えたあとはまるで酔いが回ったかのようだった。

  • 薄気味悪い。でもところどころの文章が綺麗です。
    桜の花のイメージが変わります。美しさで人を惑わせるものなのかもって。

  • 満開の桜の下は恐ろしいという発想は、現代を生きる一般的な日本人にはないものでちょっと戸惑う。でも、誰もいない野山の中、満開の桜が連なるど真ん中に一人ぽつんと佇んでいたら、その美しさに心惑わされてしまう気持ちも少しわかる気がする。

    美しい女と美しい桜に振り回された山賊の男の悲運。

    山賊のシンプルな考え方はとても好きだ。
    ムダがなくて、生きていく上でとても合理的。

  • 日曜の朝Kindleを検索していると題名が目に付いたのでDLして一気に読んだ。朝食の食卓でこの話をすると中2の娘が既に読んだと言う。小学生の時に買ったあすなろ書房の「中学生までに読んでおきたい日本文学⑧こわい話」に収録されていた。

  • 独特の感性と独特の語りがとても美しい作品です。
    きっと愛だったんでしょうね。

  • 首遊び

  • 恐ろしくも美しい幻想的なお話。グロい描写もあり少々怖いのですが、それがまた、桜の美しさとマッチしてしまうんですね。いやー、お見事。

  • 最初から最後まで圧倒されるように読みました。表現力が凄い! 桜の下のおそろしさ、序盤の女を担いで山に運ぶシーンから「この女は何か奇妙だな」と思わせる力、女(鬼)のおそろしさ、ラストシーンの無常さ…。すごく完成度の高い作品です。

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著者プロフィール

1906年、新潟生まれ。評論家、小説家。おもな著作に『風博士』『堕落論』『白痴』など。1955年没。

「2019年 『復員殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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