月夜のでんしんばしら [Kindle]

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  • 2012年9月13日発売
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感想・レビュー・書評

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  •  一度目は何のことかさっぱり理解できなかったので,もっとイメージを膨らませて再読。「はりがねの槍」「亜鉛のしゃっぽ」「長靴のタール」「瀬戸もののエボレット」などの用語に一々きちんとした意味があり,それを踏まえて読むことで一度目より情景を思い浮かべやすかった。
     更に再読を繰り返し,電信柱たちが更新している理由や軍歌の意味なども考えてみたい。

  • 「ドッテテ ドッテテ ドッテテドー」と朗読の人がいきなり歌い出したのでビックリしたが、宮澤賢治が作曲もしているようだ。印象はその歌「でんしんばしらの軍歌」に尽きる。

  • 月の役割はなんだろう?
    というテーマで扱われていた作品の中のひとつ。雨月読んでたわたしにとってはこんな課題へのかっぱですわwwとかってなめてたら、月がもし人間だったら?とかいう課題もあって大変な思いをしました。しらんがな。
    宮沢賢治にとっての月というモチーフがどんな意味を持っていたのかということももっと調べられたらよかったんだが時間がなかった。オツベルと象とかにも出てくるよね。

    テンポがよくて、色合いも幻想的な素敵なお話です。でも、鉛色の月ってなんやろう…

  • どっててどっててどっててどー

  • 宮沢賢治らしい 幻想的な ストーリー。
    月夜には こんなことがおこって・・・
    いるという空想力がかきたてられる。

    月夜の描写が すぐれている・・・
    月の光が うろこ雲のはらわたまでもしみとおる。
    そして 星が ぴかりぴかり・・・
    その情景が浮かぶようだ。
    そんな月夜に・・・恭一は 
    でんしんぼうが 軍隊のように行進しているのをみてしまう。
    ラッパさえ鳴らしているのだ。
    疲れ果てた電信棒が 足先が腐りだしたと訴えている。
    遅れるぞ と叱られたりする。

    軍隊を ひそかに 批判しているのだろう。

    電気総長のお爺さんが 恭一と握手したりする。

    汽車が とうろうとすると 電信棒は 行進をやめる。
    汽車がとうりすぎると 客車は真っ暗だった・・・
    お爺さんが 汽車の中に ウサギのように もぐり・・・
    電灯をつけると
    小さな子は 「あかるくなつた、わあい。」とよろこぶ・・・

    『月はまたうろこ雲のなかにはひりました。』
    と 終わりを迎える・・・

    月が 電信柱を 行進させているようだ。
    昼間は まったく 変化もない 電信棒が・・・
    夜になると 行進をし始める。
    月夜には 何かが起こっている。
    物語 とは こうやって ストリー となる。

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著者プロフィール

1896年岩手県花巻生まれ。盛岡高等農林学校(現岩手大学農学部)卒業。1921年から花巻農学校で教諭を務める。1926年に退職し、羅須地人協会を設立、農業技術指導などを行なうが、1928年に過労で倒れ、以後は療養生活を続けながら執筆活動を行なう。1933年9月21日没。享年37。生前に刊行された単著は、詩集『春と修羅』(1924)、童話集『注文の多い料理店』(1924)のみであったが、1934~35年には文圃堂から全3巻の全集が、1939~44年には十字屋書店から全6巻+別巻1の全集が刊行された。戦後も筑摩書房から数次にわたって全集が刊行されている。

「2025年 『宮沢賢治きのこ文学集成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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