学問のすすめ [Kindle]

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  • 2012年9月13日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 明治時代から現代まで読まれてるうえに
    タイトルこそ知ってはいるけど
    内容までは?ということで、読んでみたけども
    まぁーこれが長い!
    何度も挫折しそうになったけど、やっとこさ読破。
    学問のすすめというタイトルなので
    生涯勉強しろという感じなのかな?と思っていたけど
    とんでもない、全然違う。
    というより明治時代の江戸時代から明治時代に変化して
    その時の世の中の移り変わりだとか
    もちろん人の思想だとか教育だとか
    そーゆーこともたくさん書いてあって
    今この現代に通じることが沢山あって
    とても考えさせられたと言っても過言ではないかもしれないなぁーと。
    もちろん生涯勉強というか、いろんなことを学んでいくのも大切だけど
    人としてどう生きるかということを語っているような。
    今も昔も変わらないのだな、と。

  • 恥ずかしながら、読んだことが無かった。
    長い時間をかけて、少しづつゆっくりと読ませてもらいました。

    正直、驚きです。初版は明治5年?!
    明治維新の時代に、これを発表し唱えるって・・・
    福沢諭吉って、本当にスゴイ人だったんですね。
    初版から142年を経て、今も通用する「学問のすすめ」
    これは、驚いた。今の生活、思想の基本です。

    kindleのコレは、原文に忠実なのか、昔言葉で書かれています。解釈の難しい部分もありますが、平行して現代語約版も読んでいきます。

    kindleで、これが無料で読めると言うこともスゴイ!!

  • 初めて読みますが、非常に面白いです。

  • 福沢諭吉の格言が凄い

  • 驚いた。フツーに内容に感銘を受けた。

    政府と国民のあり方とその関係、
    孔子批判、男女平等、西洋妄信への警鐘。
    明治初期にこれだけ考えられるのか。
    福沢諭吉とはここまですごい人だったのか。

    ただ、二重否定がかなり多くてちょっとツライ。
    強調したいんだろうけど、
    「あらざるべからず」⇒「あるべし」とするだけで、
    格段に読みやすくなるのになぁ・・・

  • ただって素晴らしい

  • 福沢諭吉は、自立することが人生において一番大切なことであると考えていた。自立するには勉強すべきである。組織や他の者に頼るべきではないと思う。
    〇学問をするには分限を知ること肝要なり。人の天然生まれつきは、 繫がれず縛られず、 一人前の男は男、一人前の女は女にて、自由自在なる者なれども、ただ自由自在とのみ唱えて分限を知らざればわがまま放蕩に陥ることになる。
    〇この一身の自由を妨げんとする者あらば政府の官吏も憚るに足らず。
    〇身に才徳を備えんとするには物事の理を知らざるべからず。物事の理を知らんとするには字を学ばざるべからず。これすなわち学問の急務なるわけ。
    〇およそ世の中に無知文盲の民ほど憐れむべくまた悪むべきものはあらず。
    〇愚民の上に苛き政府あれば、良民の上には良き政府あるの理なり。ゆえに今わが日本国においてもこの人民ありてこの政治あるである。
    〇学問には文字を知ること必要なれども、古来世の人の思うごとく、ただ文字を読むのみをもって学問とするは大なる心得違いである。
    〇これらの人物はただこれを文字の問屋と言うべきである。
    〇その人々持ち前の権理通義をもって論ずるときは、いかにも同等にして一厘一毛の軽重あることもない。
    〇そもそも政府と人民との間柄は、前にも言えるごとく、ただ強弱の有様を異にするのみにて権理の異同あるの理はない。
    〇子をばよく生めどもその子を教うるの道を知らず、いわゆる恥も法も知らざる馬鹿者にて、その子孫繁盛すれば一国の益はなさずして、かえって害をなす者なきにあらず。
    〇自国の富強なる勢いをもって貧弱なる国へ無理を加えんとするは、いわゆる力士が腕の力をもって病人の腕を握り折るに異ならず、国の権義において許すべからざることである。
    〇貧富・強弱の有様は天然の約束にあらず、人の勉と不勉とによりて移り変わるべきものにて、今日の愚人も明日は智者となるべく、昔年の富強も今世の貧弱となるなる。
    〇一身独立して一国独立する。
    〇独立とは自分にて自分の身を支配し他によりすがる心なきをいう。
    〇第二条 内に居て独立の地位を得ざる者は、外にありて外国人に接するときもまた独立の権義を伸ぶること能わず。独立の気力なき者は必ず人に依頼す、人に依頼する者は必ず人を恐る、人を恐るる者は必ず人に諛うもの。
    〇いわゆる「習い、性となる」とはこのことにて、慣れたることは容易に改め難きものである。
    〇これすなわち内に居て独立を得ざる者は外にありても独立すること能わざるの証拠。
    〇独立の気力なき者は人に依頼して悪事をなす。
    〇人民に独立の心なきより生ずる災害なり。今の世に生まれいやしくも愛国の意あらん者は、官私を問わずまず自己の独立を謀り、余力あらば他人の独立を助け成す。
    〇その原因とは人民の無知文盲すなわちこれである。
    〇政府は衆智者の集まるところにして一愚人の事を行なうものと言う。
    〇これをもって世の人心ますますその風に靡き、官を慕い官を頼み、官を恐れ官に諂い、 毫も独立の丹心を発露する者なくして、その醜体見るに忍びざることである。
    〇百回の説諭を費やすは一回の実例を示すにしかず。
    〇無芸無能、僥倖によりて官途につき、みだりに給料を貪りて奢侈の資となし、戯れに天下のことを談ずる者はわが輩の友にあらず。
    〇古の政府は力を用い、今の政府は力と智とを用いる。
    〇勇力はただ読書のみによりて得べきものにあらず。読書は学問の術なり、学問は事をなすの術なり。
    〇実地に接して事に慣るるにあらざればけっして勇力を生ずべからず。
    〇およそ国民たる者は一人の身にして二ヵ条の勤めあり。その一の勤めは政府の下に立つ一人の民たるところにてこれを論ず、すなわち客のつもりなり。その二の勤めは国中の人民申し合わせて、一国と名づくる会社を結び、社の法を立ててこれを施し行なうことなり、すなわち主人のつもりなり。
    〇第一 節を屈して政府に従うははなはだよろしからず。人たる者は天の正道に従うをもって職分とす。しかるにその節を屈して政府人造の悪法に従うは、人たるの職分を破るものと言う。
    第二 力をもって政府に敵対するはもとより一人の能くするところにあらず、必ず徒党を結ばざるべからず。すなわちこれ内乱の師なり。けっしてこれを上策というべからず。
    第三 正理を守りて身を棄つるとは、天の道理を信じて疑わず、いかなる暴政の下に居ていかなる苛酷の法に窘しめらるるも、その苦痛を忍びてわが志を挫くことなく、一寸の兵器を携えず片手の力を用いず、ただ正理を唱えて政府に迫ること。
    〇第一 心身の働きをもって衣食住の安楽を致すもの、これを一人の身につきての働きという。
    第二 人の性は群居を好み、けっして独歩孤立するを好まない。
    ただ数巻の学校本を読み、商となり工となり、小吏となり、年に数百の金を得てわずかに妻子を養いもってみずから満足すべけんや。こはただ他人を害せざるのみ、他人を益する者にあらず。
    〇人たるものはただ一身一家の衣食を給し、もってみずから満足すべからず、人の天性にはなおこれよりも高き約束あるものなれば、人間交際の仲間に入り、その仲間たる身分をもって世のために勉めるべき。
    〇一家の世帯を計れば、早く一時に銭を取りこれを費やして小安を買わんより、力を労して倹約を守り大成の時を待つに若かず。学問に入らば大いに学問すべし。農たらば大農となれ、商たらば大商となれ。学者小安に安んずるなかれ。粗衣粗食、寒暑を憚らず、米も搗くべし、薪も割るべし。学問は米を搗きながらもできるものなり。人間の食物は西洋料理に限らず、麦飯を食らい味噌汁を啜り、もって文明の事を学ぶべきである。
    〇譬えば文章に 記せばさまで意味なきことにても、言葉をもって述ぶればこれを了解すること易くして人を感ぜしめる。
    〇学問はただ読書の一科にあらずとのことは、すでに人の知るところなれば今これを論弁するに及ばず。学問の要は活用にあるのみ。活用なき学問は無学にしかず。
    〇万巻の書を読み、天下の人に交わり、なお一己の定見なき者がある。
    〇十分と思いし時も事に当たれば必ず足らざるを覚ゆるものなり。
    〇みな事の難易と時の長短とを比較せずして、時を計ること寛に過ぎ、事を視ること易に過ぎたる罪なり。
    〇事業の成否得失につき、ときどき自分の胸中に差引きの勘定を立つることが必要。
    〇和漢の古書のみを研究して西洋日新の学を顧みず、古を信じて疑わざりし者は、過ぎたる夏の景気を忘れずして冬の差入りに蚊帷を買い込むが如し。
    〇信の世界に偽詐多く、疑いの世界に真理が多い。
    〇独立に二様の別あり、一は有形なり、一は無形なり。なお手近く言えば品物につきての独立と、精神につきての独立と、二様に区別あるものである。
    〇夢中の世渡りに心を労し、身を役し、一年千円の歳入も、一月百円の月給も、遣い果たしてその跡を見ず、不幸にして家産歳入の路を失うか、または月給の縁に離るることあれば、気抜けのごとく、間抜けのごとく、家に残るものは無用の雑物、身に残るものは奢侈の習慣の者がある。
    〇余輩あえて守銭奴の行状を称誉するにあらざれども、ただ銭を用うるの法を工夫し、銭を制して銭に制せられず、毫も精神の独立を害することなからんを欲する。
    第一 人の働きには、大小軽重の別がある。
    第二 人の働きはその難易にかかわらずして、用をなすの大なるものと小なるものとがある。
    第三 人の働きには規則なかるべからず。その働きをなすに場所と時節とを察せざるべし。
    〇日常交際の間によく人の顔色を窺い見て知るべし。言語・容貌、活発にして胸中の快楽 外 に溢るるがごとき者は、世上にその人はなはだまれなるものである。
    第一 言語を学ばざる
    何はさておき今の日本人は今の日本語を巧みに用いて弁舌の上達せんことを勉むべき。
    第二 顔色容貌を快くして、一見、直ちに人に厭わるることなきを目指す。
    人の顔色はなお家の門戸のごとし、広く人に交わりて客来を自由にせんには、まず門戸を開きて入口を洒掃し、とにかくに寄りつきを好くするこそ緊要である。
    第三 「道同じからざれば相ともに謀らず」
    人類多しといえども、鬼にもあらず蛇にもあらず、ことさらにわれを害せんとする悪敵はなきものなり。恐れはばかるところなく、心事を丸出しにしてさっさと応接すべきである。
    あるいはきわめて芸能なき者ならばともに会食するもよし、茶を飲むもよし。

  • .

  • 学問のすすめ。少しずつ西洋の文化が取り入れられているのが感じられて面白い。とは言え、近代国家日本として古い制度やしきたりは捨てつつも、文化は文化として守っていこう、真似をすることばかりがいいことではない、という論旨も出てくる。

    底本よりは読みやすくなっているのだろうが、おとなしく現代語訳を読んだほうが余計なエネルギーを消費しなくていいと感じた。それなりにつかれた。

  • 良さそうなこと書いてます!
    僕のようなせっかちには概要を読めればそれで考え込める。精査された内容だと思いました。

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著者プロフィール

1935~1901年。豊前中津藩(現・大分県中津市)下級藩士の次男として生れる。19歳の時、長崎に蘭学修行におもむく。その後、大阪で適塾(蘭方医、緒方洪庵の塾)に入塾。1858年、江戸で蘭学塾(のちの慶應義塾)を開く。その後、幕府の使節団の一員として、3度にわたって欧米を視察。維新後は、民間人の立場で、教育と民衆啓蒙の著述に従事し、人々に大きな影響を与えた。特に『学問のすすめ』は、17冊の小冊子で、各編約20万部、合計で340万部も売れた大ベストセラー。その他の著書に『西洋事情』『文明論之概略』『福翁自伝』など。

「2010年 『独立のすすめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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