かき [Kindle]

  • 2012年9月14日発売
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  • 失業して物乞いする父子。
    「ぼくは、父のしゃれた夏外套がぼろぼろになって、よごれればよごれるほど、よけい父が好きになる。」
    この一行だけでどんなに多くの事を語っていることか!!

    そして、この過酷な状況は父と子にとって同じだけの切実さでありながらも、平行にそれぞれ別の問題が進行していることでもあった。その視点の違いの面白さ。
    世界はそんな風に別の視点と別の価値観がばらばらに存在しているのだという、当たり前だがつい忘れてしまう事を教えてくれる。

  • 初めて読むチェーホフ。
    オーディブルの短編集より。

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著者プロフィール

アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ(1860~1904)
1860年、南ロシアの町タガンローグで雑貨商の三男として生まれる。
1879年にモスクワ大学医学部に入学し、勉学のかたわら一家を養うためにユーモア小説を書く。
1888年に中篇小説『曠野』を書いたころから本格的な文学作品を書きはじめる。
1890年にサハリン島の流刑地の実情を調査し、その見聞を『サハリン島』にまとめる。『犬を連れた奥さん』『六号室』など短篇・中篇の名手であるが、1890年代末以降、スタニスラフスキー率いるモスクワ芸術座と繋がりをもち、『かもめ』『桜の園』など演劇界に革新をもたらした四大劇を発表する。持病の結核のため1904年、44歳の若さで亡くなるが、人間の無気力、矛盾、俗物性などを描き出す彼の作品はいまも世界じゅうで読まれ上演されている。

「2020年 『[新訳] 桜の園』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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