有頂天家族 (幻冬舎文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • まさか、森見登美彦に泣かされる日が来ようとは!
    これまで読んだ森見作品に、電車内で吹き出させられたり、笑い涙を滲まさせられたりしたことはあるものの、泣かされたことはなかったというのに。

    京都に天狗と狸が本当に住んでいたら。という仮定で進んでいくお話。
    天狗がスーツを着ていたり、狸が色々な人やものに化けていたり。そう読むと、人が大勢いたあの場所は、本当は人がたくさんいたのではなくて、化けていた狸がいっぱいいただけなのかも…なんて思える。そうやって現実との境目がなくなるようなお話が大好きです。

    森見さんは擬音語の使い方がピカイチですよね、いつも。もはもはの毛玉、なんて、もふもふ よりも ふわふわ よりも、もっと「もはもは」。素晴らしい。大好きです。

    アニメ化していたのは知っていたので、読んでいる途中で声優陣だけをチェックしました。そしたら、そこから脳内で声優さんの声でセリフが聞こえてきたので、アニメを見ていないのにアニメを見たような気分です。次兄を吉野裕行さんにキャスティングした人は素晴らしい。

    矢二郎がどうしても思い出せなかった父の最期の一言を思い出した瞬間と、父が赤玉先生に別れを言うシーンで、気づいたら泣いていました。昨今、泣かせるぞ、泣かせるぞ、ここからどんどん泣かせにいくからな、(ドーン)ほら!どうだ!泣くだろ!!悲しいだろ!な?泣いただろ?というような作風が多い中、そういうのにげんなりしていた身としては、森見さんのような、そっけないようでいてあたたかく、かといって必要以上にウェットにならない、あくまでも視線は現在と未来に向けられている楽観的な書き方は、本当に心地よかったです。

    読了後、兄弟たちが寄り添ってくれているような。

  • 下鴨総一郎というかつて京都の狸界をまとめていた立派な狸の息子たちの波乱万丈な物語。冒頭、隠居した天狗だの、かつては人間界の女子高校生だった半天狗の弁天だのが次々と出てきて、なんと荒唐無稽なと読むのをあきらめそうになるが、面白主義の狸、矢三郎の語りによって展開する愛すべき毛玉たちの物語にだんだん引き込まれてしまう。淡々とした語りの中で、天狗先生をして自分たちを「毛玉風情」と言わしめたり、「それは阿呆の血のしからしむるところだ」と失敗も笑い飛ばす。全編にユーモアがちりばめられた、あたたかな家族の物語。世の中は人と狸と天狗で構成されているというのも案外本当かもしれないという気がしてくる。これを読むと『赤玉ポートワイン』が飲みたくなる。

  • 初めて読んだ森見さんの本。
    京都の狸たちと赤玉先生と呼ばれる老天狗に、氷の美貌を持つ弁天さんなどなんだか怪しい奴らがなんやかんやしてる話だった。

    あとから読んだ「夜は短し~」は難解なせりふ回しが読みづらかったけど、こちらと登場人物や舞台がリンクしてるせいか、わりとすっと読むことが出来た。

    最初に読んだ森見作品がこの本でよかったと思う。

  • 言い回しや文章が、文章を書くときの参考になるということで、オススメ頂きました。
    こういった空想と現実が入り混じった世界の本を大人になってからは、読んだことがなかったので、最初はイメージしにくかった。
    わざわざこんな言い回しをしなくてもと思うような言葉がポンポン出てきて読みにくかった。
    読み進めるうちに段々入り込めるようになり、楽しめた。
    ときにはこんなお話もいいですね。

  • 森見登美彦作品で一番のオススメ、ということで初めて森見作品を読んでみた。
    めちゃくちゃおもしろい。
    京都を舞台にした狸の話、不思議な世界観だが平和で笑える、読み終わって「いい作品だったなー」と思えた。

  • 先にアニメを見たのだけど、かなり忠実なアニメ化に驚き!!原作を1つ残らずアニメにしたといった具合で、だから、小説を読んでも特に驚きとか発見とかはなく。(笑)
    とはいえ、この森見ファンタジーの世界観、好きです。解説の方もおっしゃっていたように、何も考えず楽しむのが本書の醍醐味ですね。

  • 京都の町で、狸の家族とその周りの狸、人間、天狗たちが繰り広げる騒動。京都の町筋の名前が懐かしいな。

  • 阿呆の血が流れる愛すべき毛玉たち。
    壮大な続編が延々と続いて欲しいと願う作品です。

  • 思ってたのと違かった。
    京都に行きたくなった。
    狸の世界があったら、狸としてのんびり暮らすのも良いなぁ

  • 二冊目を読んだ後に再読すると、一作目のテンポが意外と遅いことに驚いた。長編としては本作の方がまとまりがよいか。

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著者プロフィール

森見登美彦(もりみ・とみひこ)
1979年奈良県生まれ。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。
2003年、『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2006年に『夜は短し歩けよ乙女』で本屋大賞2位、山本周五郎賞などを受賞し注目を集める。2010年『ペンギン・ハイウェイ』で2010年日本SF大賞、2014年『聖なる怠け者の冒険』で第2回京都本大賞、2017年『夜行』で第7回広島本大賞をそれぞれ受賞。
2010年に『四畳半神話大系』がTVアニメ化、2018年8月に『ペンギン・ハイウェイ』が劇場アニメ化された。
『きつねのはなし』『新釈 走れメロス 他四篇』など、京都を舞台にした作品が多い。2018年11月に『熱帯』を刊行し、第160回直木賞にノミネートされた。

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