彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 前半なんだかずっと不快な気分でなかなか乗れなかったのに後半はもうとにかくページを捲る手が止められなかった。
    次へ次へと読み進んでいる間、面白いミステリに出会えたと思ってたけど、読み終わった今は強烈な愛のお話だったんだなと思う。
    そんな方法で?でも、確実に…
    哀しいけれど。

  • その帯の惹句を目にした瞬間
    足が止まり 吸い寄せられるように
    手に取ってしまいました。 

    『綺麗は汚い 汚いは綺麗』

    実際には ”綺麗”なものなんて
    ひとつも出てこず
    誰一人共感できない 登場人物
    暗くて救いのないストーリー

    なのに 何故か
    ページを繰る手を止められず

    夜通しかけて 読み続け 
    白々と夜が明ける中

    本を閉じた瞬間 
    声を上げて 泣いてしまいました。

    子どものように。

    悲しいとも 切ないとも違う。
    胸が締め付けられるほどの苦しさ。

    強いて言えば 恋愛小説です。

    同性として ちっとも共感できない
    不満ばかり抱えて エキセントリックな女性と
    粗野で不潔で下品な男性の。

    でも、読み終えた時に初めて
    『綺麗は汚い。汚いは綺麗』

    この言葉の重みが 胸に染み渡ります。  

    ただ、かなり好みの分かれる
    作品であることは 間違いありません。

  • 知らない世界があると思った。

  • ▪️友達から借りて読みました。ずーっと暗いしなかなか入り込めなくてこれは映画も見る気なさそうだなぁって思ってて読み進め最後の最後のうゎ!ってなって、映画も見たくなりました。。
    多分個人的に蒼井優の最低な感じの入り込めないこの女性の感じ、うわぁあぁ嫌い(演技が上手いの意)って、なりそうで怖いもの見たさ…。この感じの阿部サダヲは上手い気がするな。

  • 映画見る前に読もうと思って沼田氏初読。ラスト展開はほぼ予想通り。人物描写が生々しくえげつない。黒崎も水島もわかりやすいサイテー男なのに、十和子はコロッと騙される。男もひどいが女もひどい。幸せな人が見当たらない。そして陣治も生理的嫌悪感を具現化したような男。だけど、彼が時々見せる凄み(電車内で十和子に触れた男をさっとホームに追い払った時とか、かつあげ男を追い払った時とか)が、グッとくる。これを阿部サダヲさんが演じるのなら、堕ちる(笑)。

  • 表現力が圧倒的。
    めげそうになったけど、最後まで読み切って良かった。

  • 中盤まで読み続けるのには少し苦労した。著者の作品は2作目。一作目はユリゴコロを読んだが、読み初めから一気に掴まれ、本から離れられなかった。今作は中盤まで主人公の関係性を時間をかけて表現していく。後半の展開はスピード感があり、一気に読み終えた。
    好きになれないキャラクターの女性と、何故そんなに十和子を好きになるのか理解し難い男の物語だと思いながら読んだが、最後は陣治の十和子への強く揺るぎない思いを感じることになる。
    最後の数ページでそこなら辿り着くまでに感じていたもやっとした気持ちはなくなった。

    結末を知った上でもう一度読むと、十和子と陣治のやり取りは違って見えるだろう。

    ユリゴコロのこの作品でほかるのファンになった。
    映画も見てみたい。

  • 沼田まほかるワールドですね。
    何だか分からないけど感動しました。

  • ミステリー小説の体裁を取ってはいるが、これは恋愛小説であり、純文学かもしれない。ミステリー慣れしている読者が読めば、途中で真相に気づくのではないだろうか。
    それにもかかわらずこの小説の価値が下がることはない。ミステリー形式は物語を推進するための装置であって、核は登場人物の心の揺れだからだ。
    事実を知ることで視点が変わる。視点が変わるとそれまでの行動の意味合いが違って見える。すべてが反転するという意味ではトリックなのかもしれない。ラストシーンの真実を知ることでもう一度最初から読み返すことになる。
    ぜひ映像化された作品を観てみたいと思う。

    報われない恋。
    この物語はグレートギャツビーであり、痴人の愛でもあるのだ。
    それが読後の印象だった。

  • かなりゾワゾワした。
    舌の症状についての表現とか。
    この沼田さんはそういう表現をする人なのかな。
    以前見た映画と本でもそう思った記憶がある。
    最後の解説に書かれていた沼田さんの経歴を読んで、様々な経験の中で出来上がってきた価値観とか感じ方も大きいんだろう。
    ずっと十和子の考えが書かれて進んでいくから、こっちも精神的にまいっていく感じがして、陣治の気持ち悪さが増していくように感じるけど、もしこのふたりがお隣に住んでいて、見かけて挨拶するような他者になったら、どんな風にみえるんだろうな。
    精神を壊してしまったんだな、という十和子とそれを支えているしっかりものの陣治、に見えるのかも。
    本当にその人に見えてる世界なんてわかるもんじゃないな。
    最後どうか陣治が願うように十和子には再起してほしい~と思う終わり方。

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著者プロフィール

沼田 まほかる(ぬまた まほかる)
1948年、大阪府生まれの小説家。女性。奈良県在住。読んだあとイヤな後味を残すミステリーの名手として、「イヤミスの女王」という称号で語られることもある。
寺の生まれで、大阪文学学校昼間部に学ぶ。結婚して主婦になり、母方祖父の跡継ぎを頼まれ夫がまず住職となるが、離婚を経て自身が僧侶になる。50代で初めて長編を書き、『九月が永遠に続けば』で第5回ホラーサスペンス大賞を受賞、56歳でデビュー。
2012年『ユリゴコロ』で第14回大藪春彦賞を受賞し、2012年本屋大賞にノミネート(6位)。それを機に書店での仕掛け販売を通じて文庫の既刊が売れ出し知名度を上げた。
代表作『ユリゴコロ』は2017年9月23日に吉高由里子主演で映画化。同年10月、『彼女がその名を知らない鳥たち』も蒼井優・阿部サダヲ主演で映画化された。他の代表作に、『九月が永遠に続けば』、『猫鳴り』、『アミダサマ』。

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