- Amazon.co.jp ・電子書籍 (262ページ)
感想・レビュー・書評
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ああ、懐かしいなあ。
栗本薫さん。哀悼。
何よりご本人が一番悔しいだろうに。
未完のままで逝ってしまわれるなんて。
残念です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読んでしまった。ヒロイックファンタジーってそんなに好きじゃないのに、Kindle Unlimitedで読めるという単純な理由で読んでしまった。でも、読んで良かった。第1巻なので、豹頭の男の謎はたくさん出てくるし、他にもその世界の謎がたくさん出てきて、これから解決されるのだと思うと、楽しくて仕方がない。今後の展開によっては途中で挫折するかもしれないけど、無理をせずに心の赴くままに読んでいきたいと思う。
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剣戟が鳴り響き、魔法や魔物が跳梁跋扈する純然たる王道異世界ファンタジーの金字塔。いかんせん単語がオリジナルのものばかりではあるが、そのぶんストーリーは単純明快なので、読者を混乱させることはなく、卓越した文章力のなせる業もあって、驚くほどスイスイ読み進めていける。あと記憶をなくした豹頭の凄腕戦士、王家の血を引く双子、飄々とした傭兵など、印象的で記憶に残るキャラクターが生き生きと文字の中で躍る姿は読んでいて心地よい。続きを早めに読みたい。
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栗本薫氏というより、僕にとっては中島梓氏なんだけど、数回お会いしたことがある。とても迫力のある「姉御肌」の方だったけど、僕のようなものの書いた歌や文章にも丁寧にコメントをくれて、とても感激したのを覚えている。
彼女の代表作のひとつである大河ドラマがこれなのだけど、初めて手に取った。ローダン・シリーズもそうなのだけど、終わりが見えない話というのは少々ストレスがたまる。まして作者が亡くなり未完ということになればなおさらだ。だが、電子書籍として廉価で販売されているのを知り、読まずにいるのももったいないような気持ちになって読み始めたのが1巻である。
思っていたとおり、シンプルで力強いヒロイック・ファンタジーである。豹の頭を持つ戦士と王の遺族である放浪の少年少女。跋扈する魑魅魍魎と強大な敵。まさに絵に描いたような道具立てである。楽しいし、安心して作者の語る世界に浸り込んでいられる。
第1巻は、意外なほど「ワン・エピソード」である。捕まって逃げ出す、だけだ。でもその中にたくさんのアイデアを詰め込み、次々に山場を連続させていく手腕は見事だと思う。次が読みたくなるし、できれば同時代の時に手に取っておけばよかったと後悔している。続きを待つ楽しみをこのうえなく味わえただろうに。 -
肩が凝らずに軽く読めるのでので、それはそれでいいのだが、なんとなく物足りなく感じる。
しかし、冒頭から「なんで?」と思わせながら、異世界の物語に引き込んでいく。豹頭の戦士がなんでここまで戦うのかなど、まだ、謎の部分も多く、これからの展開が楽しみ。 -
大長編の1巻、戦争で国を追われた王子と王女の双子が辺境の地で豹頭の男と出会う。
記憶喪失の豹頭や高貴な生まれの双子、王になる事を夢見る傭兵イシュトヴァーンなど主人公級のキャラが出会う一作目。
2021年の段階で147巻が発売されている。
戦記としても面白いしファンタジーやBL要素にTLな要素もてんこ盛りの作品。
かなり面白いが長いため心が折れてしまう事もある。 -
中学生の頃図書館で見つけて夢中になった作品。100巻くらいまでは読んだはず。Kindle Unlimitedの対象だったのでもう一度読み始めた。
(私にとって)懐かしいキャラクターが沢山出てきて。これからどうなるんだろうという狭い範囲のワクワクも、この世界、この登場人物の秘密は何だろう、という広い範囲のワクワクもあって、やっぱり楽しい。
ただまあ、長いよね…。トーラスのオロの話なんて、出てくるの数十巻は先じゃないか…?1巻で出てたことに逆にビビったわ…。
あと、伯爵まわりの描写で改訂が入っているけれど、それを除いても差別的表現が散見されるのが少し引っかかる。昔の作品だからと言ったらそれまでだけど。
電子版、イラストがないのが少し残念。いつか紙でまとめて買いたいくらいには好きだな、やっぱり。 -
電子書籍は表紙、挿絵がないので注意。
主人公や双子などの主要登場人物の背景を明かさずに、ストーリー展開だけで一気にもっていく大変パワフルな一巻。世界観の説明も詳しくされるわけではないので、一巻だと実は何も分からずに終わってしまうという印象。しかし文章は大仰で力強くファンタジーの醍醐味を味わえるので、あれよあれよという間にグインサーガの世界に連れていかれてしまう。作者も亡くなっているし、今更150巻近くある小説を読む気にならないという気持ちも分かるが、栗本薫の文章を読むためにとりあえず1巻だけでも読む価値ありと思えた。