ダークルーム (角川文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA / 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (318ページ)

感想・レビュー・書評

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  • やはり、最初に収録されている「マリアージュ」が好きかもしれない。

    ゾクゾクしたいけど、それほどディープなダークじゃないから軽く読むには最適。
    短編なので、少しずつ読める。

    で、「マリアージュ」。
    私はこれを読んで、いてもたってもいられない程、フランス料理を食べに行きたくなった。そして、ホロ酔い加減でその先を想像してしまう。余韻が残る秀逸な作品だ。

    一体、毎日フランス料理を食べるってどんな気持ち?料理に恋するって?疑問がわいた。何しろ美人が毎日フランス料理を食べる。しかも、とびきり幸せそうな表情をみせながら、これは男性気になるよね。女性の私も気にしちゃう。

    ハッピーなしめくくりではないけれど、それは取り方の問題であって、いろんな選択肢をもって想像できるこの作風が気に入ってる。

  • アンソロジーで何本かを読んでいた近藤史恵の作品。
    小気味の良い短編が印象的だったので、迷わず短編集を選択
    してみた。

    独特のテイストで描かれるヒューマンミステリーが8篇。
    ちょっとホロっと来る話、ある種超常現象な話、気味の悪い
    話、ほろ苦い恋の話など、内容は多岐に及ぶ。それぞれ全く
    別なエピソードなのに、文体に一本筋が通っているためか、
    連作短編のような雰囲気。おかげで、最後まで緊張を切らす
    こと無く読み切れた。

    印象に残ったのは、やっぱりタイトルロールの
    「ダークルーム」。写真家の卵たちのエピソードであり、
    意味は「暗室」。タイトルと内容がしっかりリンクした良作
    で、独特の清涼感すら感じる。

    そして何より感心したのは、全てのエピソードに於いて、
    (おそらく)意図的に最後の最後までの書き込みを避けてい
    ること。こないだ読んだ短編集で感じた「もうちょっと書き
    込んで欲しい」、という感想は全く感じず、「その後」を
    想像するのが凄く楽しい。「引き算」で作品世界を創れる
    作家さんって、普通に凄いと思う。

    こうなったら長編にもチャレンジするか・・・。
    Kindle版がいっぱい出ている作家さんなので、いくらでも選べ
    そうだし。

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著者プロフィール

近藤 史恵(こんどう ふみえ)
1969年大阪生まれの推理作家、小説家。
大阪芸術大学文芸学科卒業後、1993年『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞し、デビュー。
2008年、『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞受賞、2008年度本屋大賞部門惜しくも2位、第61回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補作になる。これがシリーズ化もされた代表作となった。ほかの代表作に、ドラマ化された『天使はモップを持って』シリーズ。
2006年から、母校の大阪芸術大学文芸学科客員准教授に就任している。

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