スカートの風 日本永住をめざす韓国の女たち (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
4.18
  • (7)
  • (6)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 37
感想 : 7
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (212ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 韓国人の心情を覗く。20年ほど前の本だけど、経済情勢は大きく変わったが心の底は基本的には変わっていないのだと思う。韓国と日本、隣同士だけど、その心情はかなり違う。正反対なところも多々あるようだ。片方では親切な態度が、片方では侮蔑された、と捉えられることもあるようだ。夫婦間で「ありがとう、ごめんね」と言い合う日本人は、韓国人から見れば、夫婦でなんと水臭い、ということになるという。

  • これは20年近く前の著作なのだけれども、今読んでも非常にユニークだと思う。
    というのも、韓国についての評論は、ほぼ男が書いたもので、韓国人であるにせよ、台湾人であるにせよ、日本人であるにせよ、男の視点からでしか語られていない。
    しかし本書は、まさに女の視点から語られている。しかも日本からは非常に見えにくい、韓国の女社会が語られている、という事が面白い。
    残念ながら、韓国女性というと日本人にとっては、良いイメージがない。たとえば整形。たとえば慰安婦。たとえば遠征売春婦。
    しかし、なぜ彼女らがそのような事をするのかはいまいちわからないですね。
    ここでは、韓国女性である著者の若い頃がまず語られています。
    呉善花が兵役を経験している、というのはわりと有名なのだけれど、まあ女性が兵役を志すとしたら、
    愛国的である、
    男並にミリタリーに関心がある、
    というような動機を普通思いつきますね。
    ところが、呉善花、あるいは韓国で兵役を志す女性は違う動機を持っていたのです。それは、陸軍士官と結婚する事。
    それは、女性なりの、成り上がりをめざすという企みであるのがわかってきますが、なぜそのために結婚が必要なのかという理由もわかってくるわけです。
    20年たって、状況は変わってきているのでしょうが、相変わらずというか、今まで以上に、海外で韓国人売春婦が逮捕されたというニュースは増えています。
    米国ではなんと売春婦の9割が韓国人だとも報じられているのです!
    あの広い米国で、ですよ。
    オーストラリアでも、勿論日本でも、非常に多数の遠征売春婦がいるし、台湾やフィリピンにもいる。
    観光ビザで一週間旅行して、その間に売春して……などというニュースもありました。
    なぜなのか。
    彼女らが韓国にいられない理由、国外へ脱出して、国外で永住したいと望む理由も見えてきます。
    それだけではなく、永住権を得るためにどんな手を使うかについても。
    著者はさらっと語っていますが、なかなかに闇が深い。
    単に、事大主義で、他人(他国)に頼らなければ生きられない、自立しようとしないという甘えの構造というのではなく、こと女にとって、韓国社会というものが、非常にがちがちな、生きていくのにハードルが高い社会であるのもわかるのです。
    だからといって、私は移民には反対だし、不法移民はどんどん摘発して送還すべきと思っていますが、せっかく「女性家族部」という部門が政府にあるのですから、こうした社会構造を抜本的に改革するという事が、韓国には必要じゃないのかな。
    ただでさえ、日本よりひどい出生率に加えて、男女ともどんどn海外に出ていってしまっている、これで国がたちゆくわけがないんですから。
    ともあれ、女性視点を通して、男視点では決して理解する事ができない、韓国というものが見えてくる貴重な本だと思います。

  • 1990年と一昔前に書かれたものですが、日韓の根本的な考え方の違いが分かり、今(2017年現在)の日韓の摩擦を考えるうえで参考になります。

  • ・2/19 読了.ひと昔前の話になってしまってるけど、本質は今も変わらないんじゃないかと思った.この著者の原点が垣間みれたし、勉強になる.でもやっぱりこれは、日本に来てある一定期間滞在してみないと気が付かないことなんだろうな.逆もしかり、だな.

  • 女性という切口から、韓国社会が何に価値を置いているかについて書かれている。序盤は日本に流入してくる韓国人ホステスの話に始まり、男尊女卑の韓国社会の様子が描き出されている。ただし、本書執筆は1990年であり、当時と今現在の韓国社会とのズレを考慮して星4つ。

    つい、本当に実態はそうなのか?と疑いたくなるほど、韓国人女性にとって韓国社会がいかに理不尽であるかに焦点を当てて書かれている。女性就業人口の七割強が水商売を占めている、ということが韓国が女性に何を期待しているかを示している、という著者。

    また処女性重視・身内に芸能人を持つことは恥ずかしい等々といった観念が李氏朝鮮から繋がるキーセン(妓生)に由来すること、また親孝行や生け花における韓日における比較、韓国は「物」を重視する、目にはっきり見える形であることを好むという指摘も韓国を理解する上で重要になってくるのでは。

  • 出版が1990年代初めと,かなり古い本ではあるが,韓国人による韓国人観として貴重な内容。もう20年以上経っているが,韓国人の基本的な考え方は,まだまだあまり近代化していないように思う。日本人観や日本語の解釈には,若干正しくないような所もあるが,著者の若かった頃のことでもあるし,外国人にはなかなか理解が難しい部分もあるだろうから,しかたがないところだろう。こうやって,正しく日本を理解しようとしてくれる人が増えてきてくれれば,今のような不穏な関係も解消されるのだろうが。韓国は中国と違って,Internetでいくらでも情報を収集できるのに,国の反日教育に騙される人が多いのは不思議である。

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

"韓国・済州島生まれ。1983年に来日、大東文化大学(英語学専攻)の留学生となる。その後、東京外国語大学大学院修士課程修了(北米地域研究)を経て、現在は拓殖大学国際学部教授。評論家としても活躍中。1998年に日本国籍取得済み。
主な著書に、『攘夷の韓国・開国の日本』(文藝春秋、第5回山本七平賞受賞)、『スカートの風』(三交社・角川文庫)、『韓国を蝕む儒教の怨念』(小学館新書)、『韓国「反日民族主義」の奈落 』(文春新書)、『日本にしかない「商いの心」の謎を解く』 (PHP新書)など多数。
2021年から、「呉善花チャンネル」を開設。「恨は生きる力」「狙った女性は逃さない」などを配信中!"

「2021年 『反目する日本人と韓国人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

呉善花の作品

ツイートする
×