青い月曜日 (文春文庫) [Kindle]

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  • 「人は人を殺すときに笑ったりするのだということをはじめて知らされた。私は兎であった。」
     戦時中に過ごした少年時代、驚くべき勢いで復興を遂げてゆく町に、ひとり取り残されてゆくような焦燥を抱えた青年時代。作者自身の人生を振り返って書かれた自伝的小説。
     ちょうど作者さんがベトナム戦争の取材にゆかれた前後の時期に連載されていたものだという。緻密な描写によって眼前に立ち上る「戦後」が生々しい。
     青年の焦燥、孤独と自己嫌悪を描き出した青春小説であることは間違いないのだけれど、一言で「青春小説」というと仲間とか友情とか汗とか、そういう爽やかな成長ストーリーを思い浮かべてしまうかもしれないので、そういうのとはちょっと違います。青春の生々しい傷口、といったほうがまだしも近いかと思う。名作。

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著者プロフィール

開高 健(かいこう たけし、かいこう けん)
1930年12月30日 - 1989年12月9日
大阪府、天王寺区生まれの小説家。大阪市立大学法文学部法学科在学中、同人誌活動を始める。洋書輸入商、壽屋(現・サントリー)宣伝部を経て、作家活動を開始。
1958年、『裸の王様』で芥川賞、1968年『輝ける闇』で毎日出版文化賞、1979年『玉、砕ける』で川端康成文学賞、1981年菊池寛賞、1987年『耳の物語』で日本文学大賞をそれぞれ受賞。ほか、主な著書に『日本三文オペラ』『夏の闇』『私の釣魚大全』『人とこの世界』などがある。

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