神様のカルテ (小学館文庫) [Kindle]

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  • 夏目漱石が好きな地方の病院に努める若手医師の物語。淡々と大きな起伏無く進んでいくが、ほっこり心が温まるようなエピソードが良い。特に最後の老母とのエピソードが感動もの。

  • この病院では、奇蹟が起きる。

    栗原一止(いちと)は信州にある「24時間、365対応」の病院で働く、29歳の内科医である。ここでは常に医師が不足している。専門ではない分野の診療をするのも日常茶飯事なら、睡眠を3日取れないことも日常茶飯事だ。妻・ハルに献身的に支えられ、経験豊富な看護師と、変わり者だが優秀な外科医の友人と助け合いながら、日々の診療をなんとかこなしている。
     そんな栗原に、母校の医局から誘いの声がかかる。大学に戻れば、休みも増え愛する妻と過ごす時間が増える。最先端の医療を学ぶこともできる。だが、大学病院や大病院に「手遅れ」と見放された患者たちと、精一杯向き合う医者がいてもいいのではないか。悩む一止の背中を押してくれたのは、死を目前に控えた高齢の癌患者・安曇さんからの思いがけない贈り物だった。

    安曇さんの優しい笑顔に、一止が救われるエピソードが好き。
    自分が病気で辛い時でも、早くに夫を亡くして孤独と戦う日々を過ごしていても、人に対する笑顔や優しさを忘れないおばあちゃん。
    安曇さんのようなおばあちゃんになりたいな。
    最近ピリピリして顔が強張ってばかりの自分に、反省。

    人に優しくなれる本。

  • 何かゆったりとした小説が読みたい、と思いながら、実家の本棚で見つけた本。読み終わった後、期待通りのゆったりとした気分になった。
    独特な文体で、内科医の主人公の日常が描かれている。医者という職業の方はよく分からないけれど、命を延ばすことだけが医者の仕事ではない故、悩むことも多いのだろうなと想像ができた。

  • 再読の再読の再読くらい?

  • 映画を見てから読みました。

    帯に書いてあるように、本当にこのお話は奇蹟だと思います。
    何かスゴいことが起きたわけではなく、主人公である栗原一止が奇蹟だと私は思いました。
    この人の温かさが、読者の心を温かくしてくれる。
    そう思わずにはいられない作品です。

  • いきなり2巻を買って読んでしまったので、仕切り直しで1巻を読む。今回のテーマは「大学病院で先端医療を学ぶのが良いか、在野で年寄りとアル中の患者を診るのが良いか」ってところかな。作者の答えは後者で、「医者は治療するだけでが仕事ではない」というのが言いたいところかな。この作者、とても言いたいことが分かりやすいし、登場人物は「みんないい人」なので割と読むのが楽。
    気になっていた漱石かぶれの内科医・一止と最愛の妻で山岳写真家のハルとの慣れ染めも分かった(どうして二人が結婚するにいたったかは謎だけど)し、この世を去っていく人たちもたくさんいるのだけれど、みんないい人。今回の一番の「いい人」は末期がんの患者・安曇さん。自分が死ぬ時は、彼女のような死に方ができればいいなと思う。というか、この一止が勤めている病院で死にゆく人はみんないい人なんだよねえ。
    けれど現実に、そこまで患者の望みをかなえてくれるほど余裕のある医師もいないだろうし、医者はみんないい人とも限らないし、みんながみんな一生懸命に患者のことを考えているとも限らない。この病院は忙しいけれど、作者の理想の病院なんだろうな。3巻も出ているらしいけど、文庫になったら読もうかな。

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著者プロフィール

夏川草介(なつかわ そうすけ)
1978年、大阪府生まれの医師・小説家。信州大学医学部卒業後、医師として勤務。そのかたわら2009年に『神様のカルテ』で第10回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。同作は第7回本屋大賞2位となり、2011年、2014年に深川栄洋監督、櫻井翔主演で映画化される代表作となった。

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