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感想・レビュー・書評
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〝秋の日のヴィヨロンのため息〟が聴こえてきそうな、すれちがう姉妹愛と満たされぬ夫婦愛を、情感あふれる文体で綴られた作品です。
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信子さんの心がしみじみと伝わります。
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芥川龍之介が初めて書いた近代心理小説『秋』を読んだ。
「近代心理小説」とは「登場人物の心理を描写した小説」であり、スタンダール『赤と黒』を嚆矢とし、ドストエフスキーなどもこの系譜にあるとのこと。
短編なのですぐに読めた。登場人物も少ないのでわかりやすい。女性の恋愛がモチーフなので、内容的に納得がいくかどうかは別として、面白く読めた。
本作が発表されたのは大正9年(1920年)。近代文学評論の第一人者だった東大名誉教授の三好行雄(1926-1990)は本作を「現実の生そのものの内部に降り立っていない」と評したらしいが、芥川がそれまでの作風を打ち破るべく試みた作品。その心意気を高く評価したい。 -
※耳読書
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Junzoさんおすすめ
あの頃の姉妹の奥ゆかしさ。
それでいいのか、と思うけれど、相手を思ってのこと。
太宰治の「葉桜と魔笛」を彷彿とさせた。 -
姉妹と男の三角関係。同じ男を好きになった姉は妹にその男を譲る。
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大正九年三月
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南木佳士の『薬石としての本たち』で、芥川龍之介を批判しながら、『秋』だけは良いとコメント。早速、入手して読んでみた。
読み進むにつれ、頭の中でいろいろな情景、感情がわき起こる。 -
星四つ