- Amazon.co.jp ・電子書籍 (12ページ)
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
劣等感は自分の中にあるということが良くわかる。
人と比べることで感情が上下する我々にとって避けて通れないこと。
優越感も然り。
人は他人の不幸をおもしろがっている。わざとではない。しかしそういう風にできている。
作品の最後にしっかりとその旨が書かれている。
『人間の心には互に矛盾した二つの感情がある~』
繊細なテーマをコミカルに描いた作品。
読了。 -
コンプレックスってのは「他人に嘲笑われたくない」ってとこから解消を目指すものだと思いがちなのだけど、実は一番の敵は自分なんだよな。内供にとっては嫌な感情を持ち続けてきた時間の方が長い。それがいきなりプラスに転じるのは天地がひっくり返るような衝撃を生むわけで。その衝撃に耐えられる準備をしているか。俺だったら自分の感情と折り合いをつけられないかも。漠然と「鼻が短くなったらどんなに良いだろう」と考えた内供にとって、短い鼻の心地よさは逆に他人の視線を意識することになり、窮屈さを生む結果となってしまった。
他人の視線なんて関係ないのだ。内供が急な変化にどう気持ちを整理して、落とし前をつけるか、それだけなのだ。
【読了時間:11分 / 1日】 -
日本昔話にありそうな、楽しいお話。
古典とは思えないほどとても読みやすい。
短編なのであっという間に読めてしまうのに、さすが芥川!と思わせる文章のうまさが味わえます。 -
遠い昔 教科書で讀んだときは涙が出るほど大笑ひしたが、幾十年振りに目にしても餘り笑へなかつた。
一體に 本作は眞に人間心理の核心を突いてゐるのであらう乎?
異態にして不調法な鼻が整ふたのだ。素直に喜べよ、おいっ。 -
ニンゲンってば。
ないものねだりというのか、こういうのも。
隣の芝生は青い、なのか。ちと違う。
生まれたままを受け入れよう。
みんな違ってみんないい。