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感想・レビュー・書評
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芥川龍之介の羅生門、青空文庫で読了しました。
厳しい状況にある平安の京都、羅生門で繰り広げられる生と死、善と悪の物語です。
人は完全な善で生きることができるのか、考えさせられる一冊。
昔読んだ児童書と同様に、時間を置いて再読すると新鮮な感じがしました。 -
芥川龍之介ここにあり。羅生門は不思議な話。目の前にその風景が浮かび上がってきた。流石は日本を代表する文豪。
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高一の教科書以来、久々の羅生門でしたが、愉快な話でした。
引剥ぎの相手がクシャクシャの老婆でなく、若い女だったなら ちょっとエロな風合いを持った話になったのカナ?
「下人の行方は誰も知らない。」…たぶんドロボーか強盗になったんでせうが、悪党として前途洋洋な下人に対し、スッポンポンにされた老婆は…死んじゃったんでせうね、可哀想に。 -
文学って面白いなと思った最初の作品、かもしれない……??
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高校の国語の授業ぶりの羅生門。当時高校生だった私はあまり面白いとは思えず、ただ難しい単語の羅列だと感じていた。しかし就職をする年齢になり、以前よりかは知識と経験を積んで読んでみたところ、印象は一転した。一文一文の表現、言葉の美しさや無駄のない洗練された物語に驚いた。「~がやってるから俺もやる」といった悪の連鎖は現代になってもなくなる気配はありませんね。
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下人の感情が(おそらく数分間のうち)二転三転していく。人間の性とは、こういうものだ。些細なことで善にも傾けるし、悪にも傾ける。それを冷徹に描く芥川龍之介に脱帽。
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今、再びの芥川龍之介。
高校の時はふーんという感じだったけど、今読むと圧倒的な臨場感を感じ、もはや小説というより映画。 -
【読了メモ】中学の国語の授業以来でしょうか。胸糞悪くもなく、痛快な心持ちも齎さず、そうか、そういうものか、と思わせる物語であります。
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読書メモのアプリを見ていて、青空文庫のアプリに出会いました。のどが痛くて病院へ行ったのですが、薬局が混んでいた退屈だった時間に読みました。
小学校の教科書の題材になった物語。芥川龍之介の代表作です。
短いお話なのであっという間に読めました。
読後の率直な感想としては、「想像力を掻き立てられるお話だな」と思いました。
きっと小学校や中学校でも「この後下人はどうなったでしょうか?」という問題が出されたのではないでしょうか。その印象に残る一文はこれです。
<以下引用>
下人の行方は、誰も知らない。(p.30)
私も色々想像しました。老婆は実は殺されていて、幽霊となって下人を追って行ったのでは?下人はそのまま京を出て、別の場所で老婆と同じ目にあわされているのでは?
答えがないからこそこんな楽しみ方ができる物語でした。 -
久し振りに読んだが、これを中学生の国語の教科書に載っけるなんてスゲーな。ほんのちょっと残った正義感を完全に捨て去るシーンの衝撃。中学生は点数を取る為じゃなくて、この心の機微に感動して欲しい。
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最近、黒澤明の『羅生門』を見たので再読しました。恥ずかしながら映画は『藪の中』がメインの話とは知りませんでした。
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羅生門も洛中もさびれていた時代、地震、火事、飢饉、疫れいという災難が降りかかっていたのは、思想の乱による人心の荒廃であった。それは、京都で地震頻発と大雨による大洪水の起きた855年から858年頃か、または火災、疫病の大流行で河川に死人があふれた994年から996年頃のことと思われる。
いつの世でも人間は、生きるためには人倫を逸脱してもはばからない。それが真言密教や念仏などの低級な宗教の所為だとは気づかない。思想の濁りや乱れが、地震、火事、飢饉、疫れいの根本原因である。そのことを肝に銘じて忘れてはならないと思う。 -
高校生以来に読んだ気がする。
罪悪感について、というか罪についての物語なのだな。
一線などきっかけがあれば誰でも踏み越えてしまう。