- Amazon.co.jp ・電子書籍 (17ページ)
感想・レビュー・書評
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有島武郎の妻が、若くして結核で亡くなってしまう。
母親を亡くしてしまった幼い3人の子供たちへ、父親である有島が強く生きよと後押しする内容だ。
出生時の事や、母親がこんなにもお前達を愛していたのだと、大人になった時に思い返すことができるように書き留めたようだ。
子供たちの行く末を思うとなんだか泣けてくるのだが、有島自身この数年後 人妻との恋愛に悩み軽井沢にて縊死してしまう事実があるわけで…。
そんなに長くは生きないことの運命を予感していたのか?
この子たちが不憫でならない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
泣きそうになりながら読んだ。いや、泣いてた。
人の親ではなくとも、人は誰でも誰かの子どもなのだから、全ての人の心を打つに違いない。誰かを思うことは生きることなのだと思う。小学生で読んでおきたかった(読んでなかったんかい)。 -
2024年1冊目
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子供が出来たら読み直したいし、子供にも読んで欲しい。
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首折り男に出てきて懐かしくなったので
こんなに短い文章でこんなに伝わるものがあるのかと衝撃 -
Eテレの「にほんごであそぼ」で、終わりの部分が歌になっていたので気になって読んでみた。
私は母親なので、亡くなった有島の妻の不憫さに感情移入してしまった。遺された有島が打ちひしがれつつも子供のために、と前を向こうとしている様子が伝わってくるようだった。親と子の思いはいつの時代も変わらない。
「にほんごであそぼ」の「小さき者へ」、2021年版のみんなで歌ってるバージョン、なんとなく口ずさんでしまっては勇気をもらっている。 -
著者による、幼年の子どもたちへの伝言。子供がまだ小さな時、結核にかかり早くに亡くなった妻が、どれだけ子どもたちの事を考えていたかが綴られている。そして、生きていくにおいて自分の力で道を切り開いてくことの大切さを説く。親の子供に対する普遍的な愛情が溢れている短編。
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★3.5(3.53) 1918年(対照年)初版。著者である有島武郎が妻を亡くし残された3人の子供たちに向けて書いた手記。今から100年前に書かれた文章にしては、とても読み易く、著者の考え方も非常に理解しやすい。それにしても当時は結核でどれだけ多くの人が亡くなったのだろう。1878年生まれの著者。ちょうど40歳頃の作品になるが、著者の人柄が滲み出るような本だ。
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優しさが滲み出ていました。