美少女 [Kindle]

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  • 2012年9月27日発売
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  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (7ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 田舎の混浴温泉で出会った美少女と太宰は一言も会話がないけれどもアイコンタクトでのやり取りが何処と無くエロい。

    温泉場の出会いから数日後に床屋の鏡ごしに見たことのある美少女に気づいた太宰に一丁前にも思わせ振りな態度をとる。
    彼女は、まるで猫のよう。

    洋服を着た姿に素晴らしい裸体の隅の隅まで自分は知っているのだよとニヤニヤ笑いかけるが、プイッと奥の部屋へと去ってしまった。

    女と猫は近寄れば逃げ去る。
    この少女は、もはや無意識とその特性を体得している。

  • 混浴に入ったら美少女の裸が観られてラッキー。
    後日その子とひょいっと再会したんだけど、裸体の方ばかり気を取られていたから服着てるとピンと来なかったわ。いやーあの時は良いものを観ました。そして服着ててもかわいいね。

    こういう話でした(と私は思う)。
    途中に
    「お嫁に行けるような、ひとりまえのからだになった時、女は一ばん美しいと志賀直哉の随筆に在ったが、それを読んだとき、志賀氏もずいぶん思い切ったことを言うと冷ひやりとした。」
    と志賀直哉の随筆を引き合いに出して「すげーこと書くなぁ」みたいに言ってますけど、
    少女の保護者であろう老夫婦を指して

    「七十くらいの老爺、からだが黒くかたまっていて、顔もくしゃくしゃ縮小して奇怪である。同じ年恰好としかっこうの老婆、小さく痩せていて胸が鎧扉よろいどのようにでこぼこしている。黄色い肌で、乳房がしぼんだ茶袋を思わせて、あわれである。老夫婦とも、人間の感じでない。きょろきょろして、穴にこもった狸たぬきのようである。」
    なんて悪口みたいなことを言いながら、その二人の間にいる美少女を見つけて

    「見事なのである。コーヒー茶碗一ぱいになるくらいのゆたかな乳房、なめらかなおなか、ぴちっと固くしまった四肢、ちっとも恥じずに両手をぶらぶらさせて私の眼の前を通る。」

    からの

    「あの少女は、よかった。いいものを見た、とこっそり胸の秘密の箱の中に隠して置いた。」

    ときて

    「あれだ、あの素晴らしいからだの病後の少女だ。ああ、わかりました。その牛乳で、やっとわかりました。顔より乳房のほうを知っているので、失礼しました、と私は少女に挨拶したく思った。」

    ですよ。
    太宰氏も大概すごい事書いてますって。

  • 混浴?
    入ったことないので気持ちがわからないですが、温泉に入って会った人と服着て会うと嫌だなぁ…しかもお互い顔覚えててあの人だ…となってしまうと気まずすぎる………
    主人公もただのエロオヤジ…!

  • 銭湯で出会った少女に心を奪われる男の話。自意識過剰な男だと思う。

  • 太宰治の短編小説。
     
    正直、有り得ないシチュエーション。
    太宰治の妄想小説、平和な作品です。

  • 健康美への直線的健康的高踏的めで。

  • 温泉がぬるいと余計なことが気にかかるということを伝えたかった珠玉の一冊だと思う。再読なし。

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著者プロフィール

1909年(明治42年)、青森県金木村(現五所川原市)生まれ。本名、津島修治。東大仏文科在学中に非合法運動に従事し、やがて本格的な執筆活動へ。35年、「逆行」で第1回芥川賞の次席となり、翌年には処女作品集『晩年』を刊行。以後「走れメロス」「斜陽」など多数。

「2018年 『津軽』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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