グッド・バイ [Kindle]

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  • 2012年9月27日発売
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レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (340ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 軽くてバカバカしいコメディで最後の「未完」の文字を見るまでこれが遺作だということ忘れてしまうほど楽しい作品。太宰には常に「暗い」というパブリックイメージがつきまとうが、よく読んでみれば、実はユーモアの人であることが分かるし、この遺作・絶筆に至るまでそのユーモア精神が枯れる事がなかったという事にあらためて気付かされた。

  • 伊坂幸太郎さんの「バイバイブラックバード」を読んでみたいな、と思ったのがきっかけで。太宰の「グッド・バイ」が根っこにあると聞いたので、再読。
    今時は電子書籍で無料で読める。時代が変わりました。
    短編一個なんであっという間ですが。

    昔、太宰治は舐めるようにほとんど読みました。
    「眉山」「朝」みたいな短編から
    「人間失格」だとかまで、好きなものはいっぱいあります。

    「グッドバイ」はあまり印象に残っていなかったのですが、
    10代に読んだものをこの歳で読み直すのも面白いものですね。

    なんとも爽やかで覚めていてユーモアたっぷりで、
    諦念と、平たい意味でのヒトの営みへの愛情を感じました。

    でもまあ、未完なんで。最後まで読みたかったですねえ。

    あと、やっぱり文章うまいですね。脱帽。


    備忘録に記すと話の感じは、

    女にモテモテの、お金もある編集者の男性がいて、
    コレがなぜだか色々面倒になり、複数の愛人たちと別れたい。
    でも奇妙な優しややスタイルに拘るので、酷いことはしたくない。
    そこで、これまた奇天烈な美人だけど下品な運び屋闇屋の女と結託して、
    その女が妻であるという設定で女たちを訪問して諦めさせようとする。
    一人目が美容師でうまくいって、
    ところがどうにもこのじゃじゃ馬にペースを握られてプライドが面白くない。
    恋愛関係に持ち込もうとするがけんつくをくらう。
    どうにもしょうがないまま二人目へ向かうところで、未完。
    一人目と分かれる間際に、手切れ金を手渡して「グッドバイ」とキザに言うんですね。
    なんとも諧謔味。そしてどーでもいいことだから切ないですね。

  • 18/07/20。
    未完なのが悔やまれる良作。

  • 太宰治が亡くなった事により「未完」となっている作品です。彼が死を意識しながら書いたと思うと考え深いのですが、内容は逆で、ユニークでギャクがかった感じもします。数いる愛人を整理するストーリーは、どこか彼のバーチャル終活の意図さえ感じます。
     
    さて愛人整理請負人?キヌ子の生い立ちは明らかになってませんが、きっと物凄い修羅場をくぐってきた気がします。そして二人の関係は、これからどんどん変わって行くのでしょう。この時代なんでしょうね、戦争未亡人が多く、そこから今では考えられないドラマが生まれていく、きっと本作の続きにも、時代を色濃く反映した登場人物がどんどん出てくるのでしょう...そう考えると、もう想像のみの世界であるのが残念です。

  • ・6/12 読了.未完のためごく短い.遺作が心中自殺前に連載してたこのタイトルということと、女と別れる算段をするというユーモア小説だったことはなんの皮肉なんだろう.

  • 未完作品と知らずに読んだ。
    2回目の別れの行進がいよいよ始まるところで終わり。残念。
    収穫は「おそれいりまめ 」。

  • ケラ・マップ鑑賞後。田島とキヌ子のやり取りが抜群。未完過ぎてびっくり。残念。

  • どれほどのボリュームがあるのか確認せずにkindleで読み始めたので、
    主人公の情けない滑稽な姿に虜になりだしたところでぶつんと切れたのは残念極まりない。
    未完の作品だったのですね。

    やはり、太宰治の描く男性は、格好悪すぎて恥ずかしい。
    だからはまる。

  • これから面白くなるというまさにその瞬間での「未完」。主人公田島とキヌ子の関係がどう転ぶはずだったのか、その先を知ること叶わぬとはなんとも無念。
    軽妙な掛け合いが小気味良い。題材がいかにも太宰らしい。

  • 続きが読みたかった

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著者プロフィール

1909年(明治42年)、青森県金木村(現五所川原市)生まれ。本名、津島修治。東大仏文科在学中に非合法運動に従事し、やがて本格的な執筆活動へ。35年、「逆行」で第1回芥川賞の次席となり、翌年には処女作品集『晩年』を刊行。以後「走れメロス」「斜陽」など多数。

「2018年 『津軽』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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