人間失格 [Kindle]

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  • 2012年9月27日発売
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レビュー : 166
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (284ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 電子版「人間失格」を読みました。

    太宰治は暗いイメージが強くて今まで読む気になれなかったのですが、今回たまたま電子版で無料で読めることを知ってダウンロードしました。

    文学的には高いのかもしれませんが、精神衛生上あまりよろしくない。

    人によっては、この世界に引きずり込まれるのではないでしょうか。

    危ない危ない。

    途中、気分が悪くなって読むのを止めようかと思った程です。頑張って読み終えました。

    誰しも暗い内面を持っていて、「葉ちゃん」になる可能性はあると思うのです。私もあなたも…。

    読み終えて思った事は”なんて気の毒な人”と”自己確立の大切さ”です。

    人が好すぎるのは危険ですね。

    それは”無知”であることに等しいから。

  • 私が言語化できなかったあんな思想をよく表現している、と思います。と同時に私は意外と普通の人間なんだなってちょっと失望しました。

    特に共産党の思想グループに出入りするのは、共感できるポイントです。未成年の飲酒によく似ています。あれは、お酒が本当に好きなのではなく、お酒を仲間と一緒に飲んでいる自分が好きなのです。この表現でも、やっぱり乱暴な表現に聞こえます。実際には、
    ・お酒を飲むことによって仲間から認められる
    ・ルールを破ることでオーソリティに従っていない、自由な感覚
    ・大胆な行動をとっても、大胆な行動を見ても、大丈夫。タブーと間違いが排除された空間



    わたしの学校は、開き直っている人が多いです。私は親譲りの小心者なもので、開き直ることが不得手です。やっぱり社会を生きていく上での損得を最初に無意識のレベルで考えてしまうそうです。

    なので、自分の考えや気持ちを伝えるのが、精いっぱいの開き直りです。

    高校までは、好きな音楽も、好きな本も誰とも共有したくありませんでした。思い入れが強すぎて、「私も」と言われるのが怖かったからです。これを「束縛が激しい」と表現するのは、乱暴すぎると感じます。
    社会の外と共存するために、自分が生きやすくなるために、社会の中にいるうちに、他の人が見出さないであろう美をなるべくいっぱい見つけておきたい、という心の表れです。

  • 初めて読んだんだけど納得のクズ人間だった。
    お宅はどちらですか?からの、男めかけみたいな生活をしました、のテンポに笑ってしまった。
    ここまでクズ男を芸術に昇華できる文学ってすごいな。

  • 久しぶりに読書をした。

    「人間失格」

    もともと、Kindle Unlimited・青空文庫のおかげで読み放題。なんとなくダウンロードされていたので、Kindleで再読。
    すっかり忘れていたことにびっくりした。そういえば、夏目漱石「吾輩は猫である」でさえうる覚え。しかし、この本に関しては、読んだ覚えがないくらいだ。
    とにかくそんな自分の記憶力なさにびっくりした。

    読み終わった後に、みんなはこれを読んでどう思うんだろう。なんてみんなの感想を知りたくなった。もちろんググった。そしたらば、某町で行われている読書コンクールで中学生が「人間失格」の感想文で賞をとっていた。
    その感想文は、初老を迎える私なんかを尻目にしっかりとした文章で、この本を評していた。ざっくりいうと彼は人間失格ではないと。

    私は、これを通して著者は何を言いたいのかとそれを想った。
    本の中の「私」は、自分を幼い頃から変わっていると思っていた。その心の中を記した。その心の中をみるに彼は稀に見る繊細な子供だったんだろうと感じた。幼い子にトラウマが課せられ、人の目を気が狂いそうになるくらい気にして自分を見事に偽って生きている。むしろその徹底ぶりにこの人は弱いんだか強いんだか全然わからなかった。

    時代が時代で、精神科病棟は「脳病院」と言われている。
    太宰治が現在生きていて、「人間失格」を書き直すとしたら、中学生が読める文章ではないくらい時代が変わっているんだろうと思う。

    自分自身を「人間失格」だと称した「私」は多くの人からみれば、人間失格ではないのだろう。私も同じだ。でも、そう思うのは何故か。
    この世の中もっとその烙印をおされてもおかしくない人がいるからだと私は、思う。
    私が失格かどうかの是非はさておき、
    現代の人間たちと比較すれば、「私」より人間失格と言われる人が増えた。
    著者もあの世で驚いているかもしれない。
    そして、もう100年後、この人間失格な「私」は

    もっとひどいヤツはいる、人間失格とまではいえない。
    こんなヤツは失格どころか人間としてうまれてくるな。

    極端だが、どちらと評されるのか。
    そんなことを考えた。

    あと、アニメ「銀魂」のあとに読んだもんだから、テンションダダ下がりした。
    心が弱くなったのか。もう少し気合いでもいれて読めばよかった。ライトノベル感覚で読んだものだから、逆にすんなり感情移入ができてしまった。自分だったらと。
    ここまで逃げ続けることはしないと思うけれども。逃げ続けた男。これだけ自覚してるんだから、自覚しないよりはマシなのだろうか。いや、自覚あるなし関係なく逃げ続けた。
    失格かどうかはわからないけど、人より自分が大事で逃げ続けた「私」に関しては不憫ではあるが、今の私には同情すら覚えない。

  • 金持ちボンボンが、左翼か右翼?の活動のち不登校になり、勘当され、色んな女に手を出しては退学になったり、入水自殺未遂して死にきれず愛人に先立たれたり、アル中のちヤクに手を出す始末。喀血?病気?で血を吐くしね。

    仕舞いにゃ若い娘に手を出して結婚するも、奥さんがレイプされたショックで?精神崩壊?

    リアルに居たらめんどくせー男の話し。
    太宰治がこの物語を執筆して翌年?に入水自殺を愛人としてるのん?
    まるでマジもんの人間失格野郎だ。

  • 10年ぶりに読み返した。ほとんど内容を忘れていたので、新鮮な気持ちで読むことができた。

  • 気が滅入るような内容です。終始生きづらさを感じ生きてきた1人の男の弱さ、悩み、葛藤がうつし出されています。素直にみると、ただの捻くれた面倒な人間にうつるかもしれませんが、彼自身が内に感じた心情はとても素直な物です。世間とは個人だと、世間という言葉を盾にとって他者を批判しているに過ぎない、これは彼が感じた物ですが、この感情自体も、抑圧され常に穿った見方をする彼だからこそ、出来事を適当に流さずに思い至った感情なのでしょう。味わい深い作品だと言えます。

  • 自堕落はともかくとして、この心理を否定できない自分がいる。

  • 死んだらいいのに、そんなに生に執着してないんだったら、さっさと死ねばいいのに。

    は、そうか、だから、人間失格なのか。

  • 人間合格

著者プロフィール

1909年6月、青森県生れ。学生時代から小説の創作を始める。東大仏文科入学を機に上京。在学中に非合法運動に従事するもやがて転向し、以降、本格的な執筆活動を開始する。1935年に「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。1939年に結婚し、「富嶽百景」や「女生徒」、「走れメロス」などを発表。戦後には『斜陽』がベストセラーとなり、流行作家となる。「人間失格」を発表した1948年の6月に、玉川上水で入水自殺。織田作之助、坂口安吾らと共に「新戯作派」「無頼派」と呼ばれた。

「2019年 『太宰治 女性小説セレクション 誰も知らぬ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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