人間失格 [Kindle]

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  • 2012年9月27日発売
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レビュー : 165
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (284ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 古屋兎丸の漫画『人間失格』を読んでから、太宰治の『人間失格』を読みました。そのため、ずっと両者の違いを意識しながら読む形に。

    漫画は舞台を現代に置き換えているので原作とだいぶ違いがあります。私が1番大きな違いと感じたのは、原作では幼い頃下男・女中に悪戯された過去をしっかり最初から告白しているが、漫画は最後薬物中毒になった際に支離滅裂な台詞の中その告白がされている所。
    薬物中毒になってからの葉蔵の独白が終わるまでも小説では割と短いですね。漫画では、薬物の怖さがこれでもかと描かれているので、読みながら顔が歪みました。各エピソードの描かれ方もだいぶ違うかな。
    ある人間が葉蔵の手記を見つけてしまい読み始める、という形態は同じものの、漫画の方が彼の人生を読み解くという体で劇的に描いているから違いが出るのでしょうね。
    にしても、この原作からあの漫画を産むとは古屋兎丸、改めて凄い。

    漫画は強烈な絵でもって読者はわかりやすく葉蔵の堕ちていく姿を見ることができるが、小説は全体的にあっさりしています。読み方によっては「で?何この男妾?ただのクズの話だな」で終わってしまいそうですが、最後のバーのママの一言と太宰治本人な人生がこの作品を名作にしている気がします。どちらも終わり方はパンチが効いてますが、小説のほうは本当に胸にくる終わり方で、私は好きです。

  • 社会に上手く適合できない人間の心の琴線に触れてあまりある人間失格。

    「こいつよりはましかと嘲笑するか、共感するか」

    人の闇、心を思うばかりで空恐ろしくなる。

    この悪魔の考え・視点に触れてしまったばっかりに太宰は自殺したのだろうか?

  • 久しぶりに読んだ。
    貪るように。
    何故か初見のように読めた。
    私の記憶の問題では…( ̄▽ ̄;)?
    いやいや、ここに太宰の凄さがあると思っている方が幸せ

  • 読了。人間が分からない、共感できない、と思う一方でそんな理解できない人たちから疎外、拒絶されたくはないんだな、と。人と関わることで他と自分が違うと感じ、孤独を感じつつも、そこに居場所を求めてしまう。そんなに苦しいなら1人で生きればいいのに。でもそれができない主人公。それが人間の性なのだろうか。
    自分が他人と違う、他人が理解できていないことを人に暴かれるのが怖い と初めの方にも書いてあったけど、その恐怖はなぜ生まれたんだろうか。
    コンビニ人間 の主人公のように、そうした方がめんどくさくないから というような理由とは違うとはわかる。
    その人自身が意見を通そうとするときに世間という看板を使う というのは今の世でもいつでもあるものなのかな。

  • 今さらだけど読んでみた。

  • 失格のアントはなんだろう…。一人一人、誰もが思い描く理想の人間。でも、理想は理想。つまり、誰もが人間失格。人間なんてそんなもんだよ。そう言われてる気がして、少し元気になれる。

  • 道化でしか、生きられないよ。。。

  • 不思議な物語だった。 末路のあわれ

  • 退廃的なムードは漂っているが、さほど「失格」とは思われなかった。オペラの主人公の方が、よっぽど「人間失格」っぷりを示してきていると思った。

  • 学生時代以来の再読。

    他人が何を考えているか分からず、肉親にも恐怖を感じている男が道化を演じて少年期を生きてきたが、生来の美貌から高等学校の頃から女と酒にはまってしまい、親にも見捨てられ、最後には薬物に助けを求めるという話。

    恵まれた環境に生まれながらも階段を転げるように転落していく人生。何とも言えない読後感が残った。

著者プロフィール

1909年6月、青森県生れ。学生時代から小説の創作を始める。東大仏文科入学を機に上京。在学中に非合法運動に従事するもやがて転向し、以降、本格的な執筆活動を開始する。1935年に「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。1939年に結婚し、「富嶽百景」や「女生徒」、「走れメロス」などを発表。戦後には『斜陽』がベストセラーとなり、流行作家となる。「人間失格」を発表した1948年の6月に、玉川上水で入水自殺。織田作之助、坂口安吾らと共に「新戯作派」「無頼派」と呼ばれた。

「2019年 『太宰治 女性小説セレクション 誰も知らぬ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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