大つごもり [Kindle]

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  • 2012年9月27日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 1894年 明治27年
    親は既に亡く、山村家に奉公に出ているお峯。
    父親代わりだった伯父が、病気と知り、見舞いのために暇乞い。ますます困窮しており、8歳の弟が、学校に行きながら、しじみ売りをして家計を助けていた。
    高利貸しへの返済の為、奉公先に借金を依頼しようとするも、断られ、困り抜いたお峯は、大晦日に奉公先の金を黙って抜いてしまう。
    その罪に自殺まで考える。
    しかし、山村家の放蕩息子が、残った札束を全て持ち取り、彼女の罪と共に去っていく。
    明治の貧困家庭に生まれた子女達の明日がないほどの苦しさ。真面目に生きても苦しさは、なくならない。
    お峯は、償う事のなくなった罪に苦しむのか、案外、放蕩息子と恋に落ちるのも良し。

    • みんみんさん
      ちょっと読みたい…シジミ売りって(゚´Д`゚)゚。
      ちょっと読みたい…シジミ売りって(゚´Д`゚)゚。
      2023/11/23
    • おびのりさん
      間違えた、樋口一葉だった。
      この人、自分も途中から貧しくなったのよ。
      それまできちんと教育受けてたから、字もすごく上手かった。
      間違えた、樋口一葉だった。
      この人、自分も途中から貧しくなったのよ。
      それまできちんと教育受けてたから、字もすごく上手かった。
      2023/11/23
  • お峰の罪の意識のいじらしさよ、お峰の果報のゆゑはどこに?
    ゴロツキの放蕩息子石之助のイキな計らひであらばぞをかし。
    真祖は藪の中にこそありけれ。

  • あまりに貧しいと真面目に暮らしていても、身内が病気をすれば、たちまちお金に窮します。金策のアテが外れたら、もう罪を犯すしかない。切ない。短編ですが、ラストの数行までハラハラさせます。でも、樋口一葉の文体が体言止めのせいか、読みづらいですね。

  • 読んだことあると思っていたのに結末が記憶と違ってた。
    でも、この結末の方がいい。
    文が難しいので、そのまま味わうには自分の教養が足りない。

  • 熊澤南水
    http://kokugomondaikyo.sakura.ne.jp/shiryo/ichiyo.html

    樋口一葉って、こういう人情系な話も書いてたんだ。

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著者プロフィール

1872年、東京に生まれる。本名なつ。92年、20歳で小説『闇桜』を発表。以降、96年に24歳で
亡くなるまで、『大つごもり』『たけくらべ』『にごりえ』『十三夜』などの名作を書いた。

「2016年 『漫画版【文語】たけくらべ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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