こころ [Kindle]

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  • 2012年9月27日発売
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レビュー : 128
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (378ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 昔教科書でごく一部を読んだだけの有名作を初めて最後まで読みました。心情中心で物語に起伏があるわけではないですが、面白かったです。
    ああしておけばよかった、こうしておくべきだったということは多々ありますし、実際行動に移しておけば、自分が望むものではないかもしれないけど、結果は違っていたはず。
    Kや先生の人生もこうならないようにはできたと思うんです。ただお嬢さんを巡る恋とその結果は、Kが命を絶つきっかけの一つに過ぎなかったように思いました。彼の死は先生を変え、後の悲劇につながったことは確かでしょうけど、贖罪というより向き合うことのできない逃避ではなかったかと自分は思いました。
    先生の死を今度は妻が背負うんでしょうね。彼女の一言も、明治という時代が終わり乃木大将が自殺したことも、ただのきっかけと思うのですが、残された者が背負う物はあまりにも大きいんじゃないでしょうか。
    長い手紙をもらい、全てを知った”私”は先生の遺言を守れば奥さんが苦しむのを見続けることになり、話してしまえば先生に背くことになるわけで、これは非常に酷な話ですね。

  • おバカな私にはこの本を読むにあたり正直言って、何度も挫折しそうになりました…
    言葉使いは難しいし、前半は私と先生の日常…?

    だけど、読了した時にはこんなにも自分の心にシンクロするなんて!

    先生のKや妻に対する裏切り。
    それによって、自分の存在価値を失った先生…。
    きっと、最後にもう一度だけ自分のための人生を選べた先生はそれまで抱えてきた心のモヤモヤ、晴れたよね!

    いつか自分も…

  • おバカな私にはこの本を読むにあたり正直言って、何度も挫折しそうになりました…
    言葉使いは難しいし、前半は私と先生の日常…?

    だけど、読了した時にはこんなにも自分の心にシンクロするなんて!

    先生のKや妻に対する裏切り。
    それによって、自分の存在価値を失った先生…。
    きっと、最後にもう一度だけ自分のための人生を選べた先生はそれまで抱えてきた心のモヤモヤ、晴れたよね!

    いつか自分も…

  • 40年ぶりに読み返したわけです。中学生の時に読んで中学生の自分は何を感じたのか、今となっては何も覚えていない。こういう終わり方、終わらせかたは嫌いだ、と心底思いました。

  • 2018/3/16

  • 過ちを犯してしまって、いつか知られてしまうことだと分かっていながらも誰にも知られないように隠す先生の心境に自分の過去を重ねてとても苦しくなった。これからさらに盛り上がりそうなところで終わってしまうのが惜しいと思ったので星4で。

  • 「記憶してください」
    この一文のインパクトが強烈!

  • 謎めいた先生の過去が明かされていく構成は、推理小説的。明治の精神に死んだ先生。

  • 昔読んだはずだけど全く覚えていなかったので青空文庫で再読。

  • 黒い長い髪の束縛、ぽたぽた赤を点じる椿など、詩的な表現が心地よかった。しかしそういった表現ができるにも関わらず、全体的に冗長。新聞連載だった事も影響してるのだろうか。

    先生の手紙にあった事……親戚の金盗り、嫉妬で親友を追い詰め、死なれて女に縋る……は下世話な類のもの。ゴシップ的にも語れるし、しかもそっちの方が端的で理解しやすい。
    けどもそういう時に起きるこころの動きをいちいち細やかに描き連ね、感情の発露がある限り自分にも身に覚えのあることだと意識させる。

    先生と私はどちらも内向きにくどくどしすぎと感じたけれど、自分の心の中を逐一抽出してみたらそういうものかもしれない。ただ形になる前に霧散するだけで。この作品はそれに形を与えたが、他人のそういうものを読むのは、退屈でもある。

    そこを、なんだか大層なもののようにベールをかけて提示する(これは登場人物のプライドと「漱石」という名の権威付けが手伝ってそうだが)。
    心理考察案件の出来上がりである。

    よく遺書が長いとネットでは話題になり、実際先生の手紙を作った人もいるようだ。教科書の定番だからこそ、そういう面白い試みも共有できるんだろう。

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著者プロフィール

夏目漱石(なつめ そうせき)
1867年2月9日 - 1916年12月9日
江戸・牛込馬場下(新宿区)生まれの小説家、評論家。本名は「夏目金之助」(なつめ きんのすけ)。1890年、帝国大学文科大学英文科に入学。1895~96年には『坊っちゃん』の舞台となった松山中学校で教鞭を執る。1900年、イギリスに留学。1905年、『吾輩は猫である』を俳句雑誌「ホトトギス」に連載し始め、作家活動を本格的に開始。1907年、朝日新聞社に入社。以降、朝日新聞紙上に『三四郎』『それから』『こころ』などの代表作を連載。日本の文学史に多大な影響を与えており、作品は多くの人に親しまれている。学校教科書でも多数作品が採用されている。

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