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感想・レビュー・書評
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改めて読んだのですが、こりゃ皆が惹かれる訳ですな。
上手く言えませんが、良く出来ているようで、どこか未完成というか開けっ放しの感覚で、読んだアーティストの感性に触れるんでしょうな、こりゃ。
凡人の当方でも何だかワクワクする感じは分かります。
うーん、やっぱり漱石は未だ超えられない巨人ですな。 -
こんな夢を見た・・・というフレーズで始まる不思議な話し。全体的にホラー要素が強かったように思える。夢というのはあいまいで、だからこそ面白く。その無軌道な進行が物語に奥行きを持たせ、さらに不思議な迷宮の中をさ迷うような感覚を再現するのだ。特に、3夜の子供を背負う父親の話しが好みだった。後半、いきなり百年前に盲人を殺した話しになるのが怖い。7夜の行先不明の船旅行の話しは、明治時代の人たちの時代背景をよく表していると思った。
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やっと、十夜を迎えました。朝が来るかと思っていたのですけれど、十一夜目が来るだけのような、そんな心持になりました。いい本でした。
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なんだかんだでずっと読み切ってなくてやっとKindleで読んだ。良かった〜こういうの好きだって分かってたのに何でもっと早く読まなかったんだろう。オマージュというか同設定で現代のいろんな作家さんでも読んでみたいなあ。と考えていて思い出したけど、バリー・ユアグローの『一人の男が飛行機から飛び降りる』も、全然雰囲気は違うけど夢を集めた短編集ってところは同じかあ。
夢の唐突さ、矛盾、けど心の中を不思議に映しているようでもあり、やっぱり矛盾していて、それでも読み物として面白いってなかなか難易度高そうに思える。 -
昔、読んだはずだけど、何も覚えてなかった。不思議な内容と気持ちのいい語り口なので、無限ループで読めそう。
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夢を見ている時の、宙吊りになっているような足場のない不安定さ、後からあとから景色が付け加えられてゆく目まぐるしさ、が十章連なっている傑作。というか、名作だと分かって読んでいるのだから傑作には違いない。風景の全体が見えなくて、水彩のスケッチのように部分的に色がついていて、そこからくるくる展開してゆく雰囲気が全体を通して満ちている。ちょっと怖いけど、巧みな文章から得られる不思議な世界を味わえます
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不思議な文章というのが率直な印象。だからこそ、夢なのだろうと感じられる。運慶の話が個人的には好きだった。その発想はなかったなと。
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奇妙な夢日記のような本。十夜分の短編の物語ががあり、中でも第一、三、六、七夜の話が面白かった。