少女地獄 [Kindle]

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  • 2012年9月27日発売
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  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (115ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 『何んでも無い』『殺人リレー』『火星の女』の短編3作。

    少女としては、年齢が行き過ぎているような気がするのだが、それぞれに19歳の女が主人公。
    男を翻弄し、そして自分は不幸になる。
    みんな最期には死を遂げている。
    尋常でない言動だが恐怖心は軽い。

  • 特に「何でも無い」が面白かったです。
    --------------------------------------
    ■何でも無い
     虚言癖の女の話
    ■殺人リレー
     悪い男を好きになってしまった女の顛末
    ■火星の女
     裏の顔を持つ校長への復讐

  • 【読了メモ】はじめての夢野久作作品でした。天才的な看護婦(についての医師の手紙)、バスの女車掌の手紙、火星の女の物語。魍魎の匣を思い出したわ…。

  • ドグラ・マグラの熱さめやらず、流れで一気に読了。あーあ、はまってしまった。夢野久作。少女が生きる世界は地獄だ、という風に私はとらえた。無垢な少女時代には、本当に捉えようとしてくる魔手が多いと思う。親でも先生でも素敵な殿方でもみんな地獄の鬼でしかない。男と女のこの違いはなんだろうね?いや違いなんてないのか?女にしか生まれたことないので性差はわかりませんが、とりあえず少女が地獄を抜け出るには痛い目見て大人になるしかない。女がしたたかで恐ろしいのは、それを乗り越えた女しか生き残れないからだと思う。あー、ため息。

  • 久しぶりに夢野久作。タイトルのインパクトに惹かれて読んでみた。
    「何んでも無い」「殺人リレー」「火星の女」いずれも19歳の少女が主人公で、共通の終わり方をする短編3作。
    期待した分、狂気が足りないような感じがしましたが「虚言」や「復讐」など、多感な少女にはいつの時代も同じキーワードがあるのだと恐怖しました。

  • 「ドグラ・マグラ」で有名な夢野久作著の短編集。
     清浄無垢な姿でありながら、戦慄すべき強迫観念により、虚構地獄の深淵へと自らを堕としていく天才看護婦・姫草ユリ子を主人公とした『何んでも無い』、バスの女車掌を狙う恐ろしい殺人リレーの犯人に、復讐のため接近したものの、女の因果か自らもその無間地獄へ堕ちる友成トミ子を主人公とした『殺人リレー』、そして、女でありながら我が身の性と容貌を呪い、復讐へと向かっていく甘川歌枝を主人公とした『火星の女』の3編から成る。

    3編に共通するのはいずれも書簡体を使ったスタイルであることと、少女特有の残酷さや異常心理、虚飾が散りばめられ、恐怖を形成している点である。どの話においても、偏執的な少女心理の謎が、些細ともとれる出来事を、無間地獄へと変えてゆく。

    それぞれを独立した話としても読めるが、火星の女の死が、姫草ユリ子が登場する時間設定と一致しており、『少女地獄』は一つの自殺が終わった時、次の新たな自殺が芽吹くという時間構造を取っている。
    著者である久作が3人の少女が自殺に追い込まれる心理状態を「無間地獄」と表しているが、それは同時に『少女地獄』全体の時間構造が永遠に続く、終わりのない「無限地獄」であること、また、少女の性質ともいえる「夢幻地獄」を表しているのではないかと考えられる。
    つまり、掲載順は『何んでも無い』、『殺人リレー』、『火星の女』であるが、時間構造から捉えると、『火星の女』甘川歌枝の自殺、『何んでも無い』姫草ユリ子の自殺、『殺人リレー』とも成トミ子の順であり、終わることのない少女たちの自殺の連鎖がそこにはあり、それを以ってして、久作はこのさまを『少女地獄』と評したのではないだろうか。

  • 時代なのなせる技ではあるものの、浪漫とそこはかとないエロスがスタイリッシュに融合している。

  • 前々から知ってはいたものの、
    どーーも読む気にならなかった作品。
    ここにきてやっと「読もうかな」という気分になったので青空で挑戦してみました。

    短編集です。
    「何でもない」が一番面白かったかな…身につまされるというか(サバ読みのところが…笑)。
    年齢サバ読みもそうだけども
    この「チヤホヤされたい」欲求が、まさに
    現代SNSの感覚そのものすぎて
    久作の時代先取り感覚というか…鋭さというか…
    今読んだほうが恐ろしく感じる作品。

    どの作品を取っても
    あっちへ揺れ
    こっちへ揺れしていくうちに
    自分の作り上げた世界の中で少しずつ病んでいく様…
    男子の場合が「中二病」なら
    女子の場合は「少女地獄」という言葉をあてがうのもアリかも?

    【一言ずつ】
    何でもない→アンチエイジングは美魔女の永遠のテーマ…。
    殺人リレー→DNAごと根絶やしてリレー終了
    火星の女→かわいそう過ぎて、読むのがツラかった…

  • 舞台を観た(01/20)ので原作に当たる。
    舞台はかなりアレンジが加えられていた模様。
    う〜ん正直原作、微妙かな……。なぜこの三作が連作になっているのかがいまいち見えてこない(舞台はアレンジで話を明確につなげていた、ので読んでてごっちゃになった)。
    タイトルは少女であるということの地獄、という意味なのだろうか。

  • 夢野久作の短編集。「何んでも無い」「殺人リレー」「火星の女」の3編所収。「何んでも無い」はそこそこおもしろったけど、あとの2篇はふつう。

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著者プロフィール

明治22 (1889)年1月4日福岡に生まれる。本名杉山泰道。幼名直樹。法号萠圓。父杉山茂丸は近代における政界の黒幕といわれた。旧制修猷館中学を卒業後、近衛歩兵連隊に入隊。慶応義塾大学に入学後、大正2(1913)年に中退。放浪生活ののちに出家し、僧侶となる。大正6(1917)年に還俗し、父の出資による農園を経営する傍ら執筆を開始。結婚し、喜多流の謡曲教授となる。大正8(1919)年に九州日報に入社、記者となる。大正15 (1926)年に「あやかしの鼓」を発表し作家活動を始める。昭和10(1935)年「ドグラ・マグラ」を出版。昭和11年(1936)3月11日逝去、享年47歳。

「2019年 『定本 夢野久作全集 第6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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