オシャベリ姫 [Kindle]

著者 :
  • 2012年9月27日発売
3.57
  • (3)
  • (3)
  • (7)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 35
感想 : 6
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (106ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  夢野久作版・不思議の国のアリスのような作品。しかし最後の教訓が当時の日本らしい。
     人とは気軽に話せるほうがコミュニケーション上、有利だとも言えます。
     しかし、口は禍の元とも言います。余計なことを言って台無しにすることもあり得ます。
     だから程度が問題なのでしょう。

    『三四郎』な人生論
    夢野久作全集2【ReadingX】(前半)
      https://sanshirou.seesaa.net/article/495744469.html

  • 夢野久作と身構えていたけど、思っていたよりマイルド。
    とは言え、気持ち悪い描写は流石という感じ。

  • 意外なことにかわいいおとぎ話。
    もっと、残酷な話かと思っていた。

  • おしゃべりが好きなオシャベリ姫。
    でもおしゃべりが過ぎて、王様から石牢に閉じ込められてしまう。そこから猫に導かれて人の姿をした雲雀や蛙の国に行き、出会う人たちのおしゃべりに辟易する。さらに逃げ出した鉄の国ではおしゃべりが禁止され、皆口を持たなくなった。

    しかしそんな国で出会ったのは、口があるために差別されている王子だった。オシャベリ姫は王子と逃げ出すが、そこで目覚めて全ては夢だったと分かる。

    すると、石牢に王様が現れ「結婚相手がやってきた」と言う。会ってみると夢で見た王子だった。

    おしゃべり過ぎると不幸を招くと知ったふたりは、余計なことは話さないムクチ王子とオトナシ姫として暮らしましたとさ。

    口は災いの元だねぇ。

  • 『少女地獄』風のお話かと思ったら全然違った。なかなか楽しい。

  • ■書名

    書名:オシャベリ姫
    著者:夢野 久作

    ■概要

    幻想性の色濃い作風で知られる昭和初期の作家、夢野久作の中編小説。
    初出は「九州日報」[1925(大正14)年]。22回にわたって連載。
    「九州日報」に発表された夢野の童話の多くは短編小説だったが、
    本作は珍しく中編の長さを持つ。オシャベリ姫は生れつきたいへん
    なおしゃべり。朝から晩まで誰かに何かしらしゃべっていなければ
    落ち着かない。ある朝、姫は、両親の王様とお妃様相手に奇妙な話
    を始める。
    (From amazon)

    ■感想

    童話なのかな?
    児童書なのかな?
    不思議の国のアリスに少し影響を受けていそう。

    「嘘とおしゃべり」を軸にした物語です。

    物語のテンポもよく読みやすいです。

  • 夢野久作さんの童話シリーズ(子どもでも楽しめそうなお話)のひとつ。素敵なお婿さんが現れる前兆といわれる良い夢の話をペラペラと侍女たちに話したが為に、王様(お父さん)の命令で牢屋に閉じ込められたお姫様のお話。カエルの国や口なし人間たちのすむ国を通り抜けて最後にたどり着くのは…?しゃべっちゃいけないとわかっていながらついつい口を出てしまう言葉によって呼び起こされる災いをどう切り抜けるのか…?童心に返って、最後までわくわくしながら読みました。

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

明治22年(1889年)福岡県生まれ。慶應義塾大学中退。様々な職業を転々としたあと、37歳のときに「あやかしの鼓」を発表。主な著書に、『ドグラ・マグラ』、『少女地獄』などがある。「乙女の本棚」シリーズでは本作のほかに、『瓶詰地獄』(夢野久作+ホノジロトヲジ)がある。

「2023年 『ルルとミミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

夢野久作の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×