少女病 [Kindle]

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  • 2012年9月27日発売
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感想 : 27
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (22ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 蒲団が衝撃で。このタイトルも衝撃だから電子で読んでみた。0円。

    無用な装飾のない文章でどんどん読み進められるが、絶対に知られたくはない趣味をバ~ンと文字にしてしまう花袋先生のやけっぱち感。漱石先生も50歳で亡くなっていると思えばこそ、37,8歳は老境かもしれないが、今の時代を生きていれば少年少女たちのために面白いアニメでも作っていたかもと思えるほどの独創性。

    倒錯的な趣味もこのあっけらかんとした素直な文章を前になんじゃこりゃ感倍増。当時の少女文学は美文なだけで深みがないと軽視されたようだが、花袋先生もまた美しい文章を書いたんだろうな。病気と呼ばれロストしてるといわれてもこの突き抜け感。最後がなんとも言えない。

    この人の本を読んで、読書ってこんなに簡単で楽しいものなのだということに気付く。みんながみんな難しい本を書く必要はないのだ。それなだけにコレは花袋先生じゃないとできないって気がしてくるからまた不思議。

    • minikokoさん
      レビューを読んで、すんごく読みたくなった!
      レビューを読んで、すんごく読みたくなった!
      2015/04/23
  • 目に入る美少女
    目に入る美少女
    目に入る美少女
    性癖の暴露

    目に入る美少女
    目に入る美少女
    目に入る美少女
    あくがれへの耽溺

    目に入る美少女
    目に入る美少女
    目に入る美少女
    _人人人人人人_
    > 突然の死 <
     ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄

  • ちょっと前に蒲団を読んで、すっかり田山花袋が好きになった。私小説の走りとして名前は超有名だが、それだけ花袋の書く小説が凄かったというのが納得できる。
    蒲団もこの短編もそうだが、その変態っぷりというか男の哀しい性というか、主人公が本当に自分勝手で最悪なんだけど、分かってしまうのだ。
    主人公は37歳の妻子持ち。蒲団と同じ子だくさんで、日々の生活の唯一の楽しみは通勤の行き帰りに乗り合わせる少女たちを眺めること。その趣味行動とともに、職場の人間関係が嫌とかとにかく寂しいとか心情を吐露するが、そのやるせなさはある程度歳をとらないと分からないだろう。オチで男は唐突に死んでしまうのだが、この突き放した感じもいい。
    100年経った今でも衝撃的なんだから、当時読んだ世間の驚天具合は凄かったんだと思う。
    名作という言葉とは少しイメージが違うが、永遠に色褪せないであろう中年男のための文学。

  • 肉慾ではなく精神的な寂しさから美少女たちを観察し美文で綴ることを楽しみとする無骨な中年の男の話。美女ではなくて美少女にこだわるのは純潔を求めているからなのか。オチが呆気なくて面食らった。

  • 直接少女たちに触れたりすることはない、ただただ眺めて憧れるだけであるのに、こんなにも変態チックな描写になるのが面白い。そういう、正直且つどこか官能的に自分の趣味をあらわにするというところが、「蒲団」と通ずるものを感じた。

  • 名前の印象が強かったのがきっかけで読んでみることを決めました。青空文庫で本文は読んでいましたが、この単行本を見つけ再読してみました。読み進めてみると、タイトル通りまさに主人公は少女病だなと感じることが多かったです。女性の私から見ると主人公はロリコン・少女マニアの中年男性という風にしか見えない部分もありましたが、美しいものを見て目を奪われる、惹かれる部分は私自身にもあるものなので、主人公に共感する部分もありました。美しい人に見とれていたら電車に轢かれて死んでしまう出来事は、残念な死に方だとは思いますが、自身のことに気付くことができないほど主人公は彼女に魅了されていたのだと思うと、最後に彼女をもう一度見ることができてまだよかったのではないかとも思いました。まさに「恋は盲目」という言葉がぴったり主人公に当てはまると思いました。
    自分は女性だからというのもありますが、男性の心境をのぞき見したようにも感じられとても楽しく読ませていただきました。年老いていく自信を受け入れようとしている姿には潔さも感じることができました。また主人公の美少女に目を奪われて妄想をしてしまうという部分が、自身が小説家だからなのか普通の人より目に入りやすいのかなと思いました。身近に見かける人から自分の作品を作る際のヒントを拾うという作業は、どの職業にも当てはまるのだなと改めて感じました。文中では特に「実際、人間は本能がたいせつよ。本能に従わん奴は生存しておられんさ」の部分が印象的でした。まさにこの作品は自身の本能に従い生きていた主人公が描かれていると感じました。また主人公は少女自身にというよりも少女の美しさそのものを純粋に愛していたのではないかと読み進めていくうちに感じられました。電車の中で気付かれないように少し離れて座ったり、席を譲ったら見下ろす形になるのでだめなど心の中で葛藤している部分はシンプルにロリコンの要素でしたが面白かったです。特定の少女というわけではないのですが、私もよく人間の観察を普段からするので自身のタイプの人を見つけると無意識ながらも目で追ってしまう行為は、何度読んでも共感できました。正直言うと読み始めは「ロリコンだ」と主人公に対し少々引いていた部分もありましたが、今読み終わった状態からでは誰もが一度は経験のあるものではないかと思ってしまうくらい主人公の気持ちは理解できるものがありました。
    田山花袋さんの作品はこの作品が初めてだったので、ほかの作品はどのような内容なのか興味を持ちました。

  • 美しい少女の描写はともかく、そうでない人の描写が失礼だし、主人公だってまだまだじゅうぶん若い。現代ならアウト。
    昔と今は感覚が全然違うなぁ、と改めて。

    不快ながらもラストはどうなるのかという期待だけで読み進めたが、胸糞だった(笑)

  • 蒲団の方が変態的だったなぁ。

  • 『少女病』、初読。文豪本で『蒲団』と並び紹介されていたのでトライしたのであるが、「突然のラストはいろんな意味で衝撃的」とある通り、その箇所を抜いたら、文学にすらならないくらいな作品だった。

    他の方の書評を拝見するに評価の高いものもある。これは好みの問題と見るべきだろうな。

  • 初めて田山花袋と出会った作品であり、とても好きな作品。
    この作品は、短いながらも花袋の性的かつ精神的な思想が凄く読み取りやすい。
    肉体はただただ老いていく中で、心は若いまま。
    青春への後悔や若さへの妬みや憧れが感じられる。
    最後に花袋の生写しのような主人公が唐突な死もとても興味深い。
    まあ、なんだかんだ言って童貞っぽさって、童貞の有無じゃなくて、精神性なんだろうなって気持ちになりました。

    あと、花袋何読めばいいって聞かれたら、「蒲団」読む前に「少女病」読んで合わなかったら、随筆とか紀行文を勧めてます。

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著者プロフィール

1872年群馬県生まれ。小説家。『蒲団』『田舎教師』等、自然主義派の作品を発表。1930年没。

「2017年 『温泉天国 ごきげん文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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