茶の本 [Kindle]

  • 2012年9月27日発売
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  • 12/30

  • 若松英輔「悲しみの秘儀」、門井慶喜 神永美有シリーズで取り上げられていて、手に取る。◆茶室の調子を破る一点の色もなく、物のリズムをそこなうそよとの音もなく、調和を乱す一指の動きもなく、四囲の統一を破る一言も発せず、すべての行動を単純に自然に行なう――こういうのがすなわち茶の湯の目的であった。◆ 真の美はただ「不完全」を心の中に完成する人によってのみ見いだされる。◆ われわれは心の安定を保とうとしてはよろめき、水平線上に浮かぶ雲にことごとく暴風雨の前兆を見る。しかしながら、永遠に向かって押し寄せる波濤のうねりの中に、喜びと美しさが存している。◆といったあたりが印象に。

  • ・文章が美しくて至福。
    ・茶道のことだけ書いてあるのかと思いきや、茶道に影響した他の文化の記述が多い。お茶の歴史やら花道やら道教やら。
    ・道教→禅→茶道、っていう流れの説明が特におもしろかったな。
    ・利休の最期で〆るのかっこええ。

  • もともと英語学習のために英語訳版の「茶の本」が読みたくて、とりあえず日本語版を読んでみました。

    昔の文章なのでちょっと読みづらいなと思うところもありましたが、道教→禅の発展など、日本人の教養として知っておくべき知識が書いてありました。海外に留学などするまえにいちど読んでおくと役に立つ時がきっとくるはず。そういう意味でも日本人が読んでおくべき本だと思います。

    最後の千利休の自害の話が特に印象に残りました。日本人として功績のあった人物なのにも関わらず、嫌疑があるというだけ簡単にで死刑を言い渡されてしまった利休。時代とはいえ現代では考えらられない仕打ちに対する憤りと共に、それでも静かに死を受け入れ美学を通した千利休を日本人として誇りに思いました。こういう人物が日本にいたということを世界の人に伝えられるようにしたいと思いました。

  • ソーントン不破氏訳本を読了。
    非常に観念的だが、口語訳がわかりやすかった。

  • 流し読み。

  • 茶の成り立ちからその発展、日本文化と西洋文化の比較、日本文化の優位性、美意識について語られている。茶についてここまで深く考えたことがなかった。家父長ごとに家を建て、壊していくという文化があるから伊勢神宮の20年に一度の遷宮につながっているという意見は面白かった。

  • 日本人の美意識とその構成要素がわかった気になれたのが嬉しくて。再読。

  • 茶の歴史、茶の作法、日本文化などを網羅的に解説、特に当時の時代背景からなのか西欧との比較も交えているなかでいかに優れた文化なのか解き明かす。

  • 茶道だけではない。美意識というものについて。

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著者プロフィール

1863~1913年 美術評論家・思想家。本名は覚三。文明開化の風潮の中で、フェノロサとともに日本美術の復興に尽くした。東京美術学校開設に尽力し、のち校長となる。その後、日本美術院を創立し、明治日本画家の指導者として活躍、ボストン美術館中国日本美術部長などを務める。英文著書による日本文化の紹介者としても知られる。著書は本書を構成する『茶の本』『日本の覚醒』に加え、『東洋の理想』の三冊が代表作。

「2021年 『茶の本 日本の覚醒 矜持の深奥』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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