黒死館殺人事件 [Kindle]

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  • 2012年9月27日発売
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レビュー : 24
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感想・レビュー・書評

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  • 豪壮なケルト・ルネッサンス式の黒死館といわれる邸宅。
    そのお屋敷で怪奇な死の連鎖を思わせる動機不明の変死事件が起こる。
    主に捜査にあたるのは、探偵の法水麟太郎を中心に、支倉検事と熊城捜査局長の三人。

    博学多才な法水のトリック解明が、ひじょーに難しすぎて、ほぼ彼の独壇場に二人がついて行く感じ。
    あーだこーだと、やりあっているうちに、次の変死体が発見され、またもや法水の難しすぎる解明が始まる。
    「もうちょっと解りやすい言葉でお願いします!!」と、叫びたくなる私でした。
    本当は支倉さんも熊城さんもわかってないんじゃないの??と、つっこんでみたくなったが、そんなことはないか...。

    読んでいてやたらとルビが多く使われていて、それがこの作品を重くしてしまっているように思った。
    読みはじめてすぐに出てくる、『臼杵耶蘇会神学林(うすきジェスイットセミナリオ)』とか『弦楽四重奏団(ストリングカルテット)』とか。
    他にも、『指人形(ギニョール)』『飛行絨毯(フライングカーペット)』『鐘鳴器(カリルロン)』『超頂点(ウルトラクライマックス)』などは、ルビ要らず漢字だけで事足りるのでは。

    このお屋敷の特殊な構造(庭には踏むと噴き出す噴水)、豪飾な造り(玄関入口あたり)は、まるでアミューズメント。
    そして、そこに住んでいる不健全なキャラクターたちが登場し楽しい。
    難解小説を読解しきれないながらも、黒死館の世界にどっぷり浸り、入り込めたことが充足感ですかね。

    • だいさん
      ふた昔くらい前に読んだので、内容は忘れてしまいましたが、

      >このお屋敷の特殊な構造

      昔は、奇怪で大きな家が、ありませんでしたか?...
      ふた昔くらい前に読んだので、内容は忘れてしまいましたが、

      >このお屋敷の特殊な構造

      昔は、奇怪で大きな家が、ありませんでしたか?こっそり入ると、出口が分からなくなっちゃうんです。
      2016/01/31
    • あいす桃さん
      コメントありがとうございます。
      だいさんも、『黒死館~』読んだんですね!!
      昔の家は防犯上、構造を複雑にすれば悪人が入り込めないとの考え...
      コメントありがとうございます。
      だいさんも、『黒死館~』読んだんですね!!
      昔の家は防犯上、構造を複雑にすれば悪人が入り込めないとの考えがあったのでしょうかね?
      現代の家は、いかに居心地が良いかどうかで造られているように思います。



      2016/02/08
  • 日本3大奇書の1冊ですが、既読の「ドグラ・マグラ」「虚無への供物」が面白かったのに、なぜかこの1冊だけが未読状態になっていました。(ちなみに4大奇書という場合には「ハコの中の失楽」が入りますが、購入済みですが未読)
    私もたまに、何ページか読んで途中で放棄する本もありますが、今回は序章を読んで挫折し、新保博久氏の解説を読んで読んだ気になったという状況です。曰く、本書は推理小説というよりも作者の中世趣味嗜好のペダントリーの発露であって、「ペダントリー自体は、探偵小説にとってみれば大きすぎる邪魔物である(江戸川乱歩)」と評されれば、時間と体力のある時にチャレンジし直そうと考えても仕方がないでしょう。ってことで、読み直す時が来るまで評価は保留といたします。

  • 読み辛さは「ドグラ・マグラ」を上回るが、
    登場人物が魅力的で読み進めることができた。
    法水が登場する別作品も読んでみようかと。

  • 積年の積読本でした。
    細部の描写が難しく、6割ぐらいは何を言ってるのかわかりませんでしたし、人物像も洋書みたいで感情移入はできませんでした。
    ですが、論証メインでしかも容疑者の発言や心理という拠り所のないものをベースに理論展開すると言う方式は初めてで、衝撃的な内容でした。
    また、二転三転するストーリーは読み応えもあり、細部はわからないものの大枠の情勢はわかりますので楽しむことが出来ました。

  • いやー、ついに読みました。
    若い時分から一度は読もうと思いつつ延ばし延ばしして来た2冊、『ドグラ・マグラ』とこちら、立て続けに。
    まあ、疲れました。探偵役の法水倫太郎氏のセリフの殆どが何を言っているのかさっぱり分からないのですから、ほんと疲れます。ただ、1934年という当然ながらインターネットなど無い時代に書かれたものであることを考えると驚異的です、作者の蘊蓄…衒学趣味は。
    奇書…まさに奇書でしょう。個人的にはミステリーのオールタイムのベストとかには入れませんねぇ…(笑

  • 想像以上に華美で衒学的な文章は、リズミカルで中毒性があり、詩を読んでいるような陶酔感があった。
    心情的には満点にしたいところだが、ほとんど意味がわからなかったので星4つ。

  • 分量といい、出てくる難解な専門知識といい、読後のやりきった感がスゴイ。とはいえ、いちいち注釈を入れて説明をしてくれるので、個人的には特に中世の歴史関連の説明が興味深かった。ユダヤ人虐殺というとヒトラーやナチスドイツばかりに目がいくようだけど、もっと昔から東欧でもあったみたいだし、大体何事も最後に怒った事ばかりが注目を浴びてしまうのよねぇ、と。こうやってwikiとかで昔のよく知らない歴史を辿るのってけっこう楽しい。
    とまぁ全く別方面に知識が膨らむという効果はあったものの、この本自体が面白かったかと言われると、ちょい微妙で。いろんなウンチクやら科学実験みたなのの説明やら解説やらを詳細に説明され続けるので、もう半分教科書を読んでるみたいで、少なくともぼんやり読んでどうにかなる内容ではなく。
    てか最終的に何がどうなってこういう結末になったのやら、半分も理解できてない気がする。そこは読者が想像を膨らませて色んな解釈をするのかなぁ、と昔の小説を読んでて思うところ。

  • 面白い。何言ってんのかさっぱりわからない。

  • 話が長い…
    筆がのったんでしょうね。見立て殺人なのに、見立て以外の説明が多過ぎる。
    意味や話の流れを無理に追おうとせずに、淡々と字だけを読んで行くのが良いと思います。理解しようとすると挫折する。

    三大奇書の中では一番読み難い印象。面白さは人それぞれですが、私はつまらなかったです。とにかく文字を読みたい活字中毒者向け。

  • 難解。
    でもグイグイ読ませる不思議。

    黒死館で起こった連続殺人事件を、法水や支倉君、熊城などが追う。まぁ遺言を巡った遺産争いとも読めなくはないんですが、ファウストの引用など、途中何を言っているのか分からない部分もありました。

    もっと色んな作品に触れたら楽しかったのかなー。

  • 評判を聞いて、青空文庫で飛ばし読みしてみた。できのわるいシャーロック・ホームズみたいな感じ。ワトソン君がふたりもいる。

    退廃的な雰囲気なので、大正時代の作品かと思った。
    初出は昭和9年だって。
    「新青年」博文館 1934(昭和9)年4月号~12月号
    都市部のインテリ青年の間で人気だった探偵小説雑誌だったそうだ。なるほど、そんな感じのする小説だわ。

  • 「証拠以上に出た断定は、誤謬と云うだけでは済まされない、むしろ犯罪であるーと。」

    三大奇書の1つ。
    探偵役が膨大な知識に基づいた犯人当てを行う。そして、その理論が固まるとすぐに崩壊する。
    そのロジックは常軌を逸ししている。

  • ようやく読み終わった…。

  • 蘊蓄だけはやたら濃密だが、推理は破綻し、主人公は自信に満ち溢れつつ迷走する。
    はっきり言って名作とは程遠いがなぜか読ませる引力はある。

  • 96

  • やっと読み終えた・・・
    法水について行ける支倉・熊城の両氏はすごい
    何が何やらさっぱりで・・・ orz

  •  青空文庫より
     黒死館と呼ばれる館で起こった奇怪な連続殺人に挑む名探偵法水の姿を描いた日本三大奇書の一作とも呼ばれるミステリー。

     難解という評判は前々から知っていましたが、難解を通り越して訳が分からない(苦笑)事件に関連して、犯罪史だとか神話だとかさまざまな薀蓄を探偵の法水が語るのですが、それを読んでいるうちに「あれ? この人なんでこんな話をしているんだろう」と思うことが多々あったばかりか、あろうことか、事件がどこまで進んだか、までもが分からなくなってくる始末(苦笑)。で、事件の真相もそこまで驚くべきものなのか、と聞かれると……

     ミステリとしてのネタは大したことないですが、それを難解な薀蓄で大したことのあるように見せているのが三大奇書と呼ばれる理由であり、アンチミステリと呼ばれる理由なのかな、と思いました。

  • 非常に多方面に衒学的であり、
    フーダニット、ハウダニット、ホワイダニットなんて
    瑣末な事柄にこだわってはいられない。

  • 奇書として気にはなっていたが、紙の本では手を出すのをためらっていた。今回は青空文庫でダウンロード、iphone5で読了。表示できない漢字が※になっていて、後半は特にそれが多く、気になる。紙の本向きかもしれない。
    内容は、推理よりも、探偵も容疑者も西洋史(特に犯罪史、心理学史)について蘊蓄を語る語る。読者にもそれ相当の知識を要求してくる。正直、蘊蓄については半分読み飛ばした。もっとも、奇書と呼ばれるのもその蘊蓄があればこそ。じっくり読むか、読み飛ばすか二つに一つしかない。

  • 以前一度紙で読んだのをKindleの無料版(青空文庫)で読み直し。

    「奇書」というだけあって一筋縄では理解できない本書。
    二度目でもなかなか流れに乗って読むことはできなかった。

    内容だけの評価では星二つにはならない。
    二つにしたのはKindle・青空文庫版では読まない方が良いという意味である。

    かなりの箇所に「底本では...」という注釈がくり返し挿入されており、読書の流れを遮られる。勢いで読み続けることができない。ただでさえ難解な奇書であるこの本を読むのには向いていない。その評価である。

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著者プロフィール

1901年、東京生まれ。推理小説作家、秘境冒険作家。京華中学校卒。33年、『完全犯罪』でデビュー。雑誌「新青年」「オール讀物」等を舞台に活躍。著書に『黒死館殺人事件』『人外魔境』他多数。1946年没。

「2019年 『法水麟太郎全短篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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