走れメロス [Kindle]

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  • 2012年9月27日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 又吉さんのYouTube解説を観る前に自分なりの読み方をしたくて、青空文庫で読了。

    太宰が児童文学に憧れて書いた、といった感じがする。
    あと、なんか不条理なとこが民話みたいで面白い。

    メロスの単純さにも、太宰は憧れを持って書いているのではないだろうか。
    親友セリヌンティウスは、ひたすら気の毒。
    知らない間に命を賭けられてるし。
    意味もなく鞭で打たれてるし。
    王様の人間不信ゆえの、それでも人間に希望を見出だしたい気持ちに心打たれた。
    だからメロスに猶予を与えたんだね。
    冒頭の一文も名文だが、ラストの一文も印象に残った。

    スタッカートを切るような短いセンテンスの文章は始めから最後まで引き込まれた。

    • 5552さん
      傍らに珈琲を。さん、こんばんは。

      紹介してくださった又吉さんの動画、視聴しました!
      期待に違わぬ面白さでした。
      妄想解説される又吉...
      傍らに珈琲を。さん、こんばんは。

      紹介してくださった又吉さんの動画、視聴しました!
      期待に違わぬ面白さでした。
      妄想解説される又吉さんもすごいけれど、書いた方もすごいです。
      一読して???だったのですが、又吉さんの解説を聞いてからのすっきり感たるや。癖になりそう。
      でもなぜインスタントフィクション?ショートショートではだめなの?という疑問が湧きました。

      2023/07/25
    • 傍らに珈琲を。さん
      5552さん、こんにちは!

      早速見てくださって有難うございます。
      嬉しー♪
      私も同じく一読して???だったので、又吉さんの解説で鳥肌でした...
      5552さん、こんにちは!

      早速見てくださって有難うございます。
      嬉しー♪
      私も同じく一読して???だったので、又吉さんの解説で鳥肌でした。
      ここまで解釈を深めて読み込める発想力、私も身に付けたいなー。
      沢山の小説や、詩や歌、他にも多ジャンルに渡って読んでいらっしゃるからこそなんだろうな。

      こうして皆さんのレビューを拝見して、やり取りさせて頂きながら読書生活を送っていたら、
      少しずつ自分の解釈や発想力も育つかしら?
      そうしたら、今まで「???」だった文章の見方も変わって、益々楽しくなりますね!

      ですね、確かにショートショートとしてもいいのにね。
      でも私は単純なので、そこをあえてインスタントフィクションとした又吉さんが素敵!と思ってしまった 笑
      インスタントフィクションと掲げた方が、
      気楽に書いてOKだけど貴方の発想を是非活かして欲しいって又吉さんの気持ちが伝わってくるような気がしたのです。
      2023/07/26
    • 5552さん
      傍らに珈琲を。さん、こんばんは!

      又吉さんの発想力、わたしも欲しい〜
      読書家でもあり、お笑いで鍛え上げられているのかもしれませんね。

      他...
      傍らに珈琲を。さん、こんばんは!

      又吉さんの発想力、わたしも欲しい〜
      読書家でもあり、お笑いで鍛え上げられているのかもしれませんね。

      他の方のレビューを拝見してると、同じ本でも、こう読まれるんだ!みたいな発見が多いですよね。
      他者は近くもあり遠くもあり。
      共感と驚異の宝庫ですよね。

      インスタントフィクションというのは又吉さんが提唱されたのですね。←調べました。
      新しい造語で新しいウェーブつくってこうぜ!という試みなんですね。
      ショートショートより気軽に作れるかんじなのかな。
      作者と又吉さんたちと視聴者でみんなで遊べるのがいいですね。


      2023/07/26
  • 再読。
    やっぱり名作。
    ぐんぐん引き込まれる文章力。
    忘れかけてた細かい部分をどうしても知りたくなって…。
    大筋をわかっていても面白く読める作品で、良かった

  • この記事を目にして、久々に読んでみた。

    本を読んだことがない32歳が初めて「走れメロス」を読む日
    https://omocoro.jp/bros/kiji/366606/

    とても有名な作品なので、あらすじを知っている人は多いと思われる作品である。
    しかし作者の精緻な筆で描かれる描写がいちいち素晴らしく、あらためて読むと心が揺さぶられた。
    上記リンク中で、みくのしん氏が感極まる場面が何度もあるが、自分も記事を読んでいてもらい泣きしそうになってしまった。

  • 改めて読むと、劇的で新鮮!

    メロスは激怒した。
    なんていう出だしからして、キレッキレ。
    言動が全力過ぎて、清々しい。

    グサっときたフレーズは、
    中途で倒れるのは、はじめから何もしないのと同じ事だ。
    という部分。

  • 小学生ぶり?
    新釈走れメロスを読もうとおもい、その前に原作を再度読みました。

    久々に読むとなかなか感動しました。
    メロスよく頑張った!

  • 教科書で読んで以来、ひさびさの再読。
    といっても結末は忘れていたので、ドキドキしながら読めた。

    自分の信じる道をいくことの大切さを教えてくれる物語だと思う。

    表現が素晴らしいので、読むより朗読を聞いた方が面白いかも。

  • 太宰治の走れメロス、青空文庫で読了しました。
    暴君ディオニスに人が信用に値することを示すため、友人セリヌンティウスを人質としてメロスは走ります。
    与えられた三日の猶予で私事を済ませ、降りかかる災難も切り抜け、約束を遵守するために死へ向かって生き抜きます。
    正直者であることの難しさと気高さが語られている一冊。

  • メロスは激怒した。

    邪知謀略の王の噂を聴き、
    生かしておけぬ!と憤怒するメロス。
    正義にたぎる青年を
    「メロスは単純な男であった」
    と太宰バッサリ[笑]
    自分の書くキャラを終始道化にする
    ところも太宰の自虐的な体を張った笑いのよう。

    友を助けるため走るメロス。

    正義の元に走るも、妹の幸せな姿に、
    自分も永遠にここにいたいと愚図愚図し、
    いかんいかん!とまた走り出すも、
    疲労がピークに達すると、
    もうどうでもいい、正義だの愛だのくだらない!
    と不貞腐れ[笑]休憩して体力が戻ると、
    いかん!信頼に報いなければ!とまたひた走る。

    悲劇・喜劇を繰り返し、道中みんなを
    はらはらひやひや楽しませ、
    心に巣食う悪魔に勝ったメロス。
    おめでとうメロス!単純にして正義の男万歳!
    太宰はメロスになりたかったのか。

  • 何回読んでも名作だと感じます。
    メロスの人間らしさがいいなあ。

    大人になってからも、熱くなれる気持ちを持ち続けていきたいと思いました。

  • 友情、信頼、勇気、愛...人間における大切な生き方が短編集の中に詰まっています。

    走れメロスなだけに、疾走感のある内容で一気に読み進められます。
    一つの人生において誰のために生きるか、誰のために死ぬのか。この議題を考え、答えを出すにはあまりにも短き人生ですが、それに太宰治は答えを出してくれたように思います。

    そして、そういったものを持ってる人と持っていない人とでは日々の生き方というものも変わってくるのではないかと思いました。

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著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

太宰治の作品

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