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感想・レビュー・書評
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太宰治の、自身の結婚までの色々を語った本。今まで何度も読んできた本だけど、登録してなかった。
太宰が東京に出てきていろいろあったりやったりしたことを赤裸々に書いてあるんだけど、いわゆる破天荒な生活っぷりに関わらず、その本心は切なくて、自分もなんとか頑張ろうと思ってるのにできなくて、そんな自分が嫌になって自己嫌悪…みたいな感じが痛いほど共感できて、やっぱり太宰ってすごいな…と思う。 -
三鷹に太宰巡りに行くことにしたので読んでみた。
フィクション含めて自伝要素のある作品も多いが、本書で初めて知ったエピソードもあり、改めてとんでもない人生だなと感じた。身近にいたら大変そう。 -
怠惰な自身を諌める文章が多く、その文章が素晴らしく、まことおもしろき小説。そして、自己を否定し諌めつつも、自己肯定感を最後にはぐっと強めて終わる、歳をとってから読むとよりグッときます。
山梨時代の妻の妹の旦那さんTを増上寺山門で見送るときのお互いに尊敬している様子、太宰が立派な青年T
を、自身のみすぼらしさに引け目を感じずに堂々と見送る姿勢に感涙です。そして何故かくすっと笑えます。 -
こんな人生の人がいるんだなぁと驚いた
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都内を中心にあちこち転々とした自伝作品。
自堕落な自分をかなり正直に書いている。
鎌倉海岸と水上温泉での心中事件、首吊り自殺を図って生還したことなど実にあっさり描かれている。
薬に中毒に至る経過も淡々と書かれている。
太宰の20から30歳頃に至る私生活のダイジェスト版みたいなもので、彼を知るうえで大きな手がかりとなる。
だけどなぁ~
自分の過去を切り売りするだけで、作品になってしまうんだもんなぁ~
ぼくの場合、全人生の自伝を書いてもとても作品になんかならない。
たいていの人の人生なんてそんなものかも知れない。
太宰は特殊だったのだろうか?
面白いことに、実家が裕福だったため、その裕福こそが彼が自堕落になった原因なのである。
自堕落で生きるにはそれなりの幸運が必要なのだ。
ここで疑問である。
太宰は作品を生み出したいがために、自堕落な生活を選んだのだろうか?
ぼくには、そうだと思えて仕方がない。 -
自分への不信が他人への不誠実をよび、後ろめたさが更に不誠実をさせ、にっちもさっちもいかなくなると死んで詫びようと思う、負のループ。とても他人事とは思えない。