闇金ウシジマくん6 2006
『闇金ウシジマくん』(やみきんウシジマくん)は日本の漫画家である真鍋昌平による漫画。2004年から2019年まで『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で不定期連載された。
2010年10月より、山田孝之主演で毎日放送(MBS)の制作によりテレビドラマ化され、その映画版が2012年8月25日より公開された。また2014年1月にはドラマの新シリーズが放送された他、5月16日には新作映画が公開された。詳細はテレビドラマの記事ならびに映画の記事参照。
概要
10日5割(トゴ)の超暴利闇金融『カウカウファイナンス』の経営者である丑嶋馨とその従業員の日常と、カウカウファイナンスに訪れる客、およびその関係者の様々な人間模様と社会の闇を描いたストーリー。物語は各エピソードの中心となる人物の視点で進み、丑嶋はそれらの人物に接触する狂言回し的存在である。そのため丑嶋が全く登場しない回も多い。なお「○○くん」というタイトルは、当時流行した「むじんくん」(アコム)、「お自動さん」(アイフル)などのサラ金の自動契約機のネーミングから着想を得ている。
2022年3月時点で累計発行部数は2100万部を記録している。
第56回(平成22年度)小学館漫画賞一般向け部門受賞作品。
連載を終了した理由として、作者は「闇金業者という犯罪者の視点で描く話に限界を感じていた。『突き詰めて描けば描くほど読者が離れる』」と述べている。その後、弁護士を主人公とした『九条の大罪』を連載開始した
「フーゾクくん」編
葉山陽子(はやま ようこ)
本エピソードの債務者。無知と押しの弱さで大量の高級商品を買わされ、消費者金融と闇金の違いを知らず『カウカウファイナンス』で借金をし、ホテヘル『エロリン派遣ガール』で働き返済をしている大学生。源氏名:モコ。当初は仕事に慣れなかったが、サービスの良さと元気な性格で人気を持つようになる。丑嶋には「上客」と認められ、大学の先輩である浅倉から恐喝された際に助けられている。借金返済と同時に店を辞め、ツチノコのタトゥーを彫り、恋人と共に生活を送る。
杏奈(あんな)
23歳のホテヘル嬢で、『エロリン派遣ガール』の元No.1で現No.2。美人だがサービスは悪く、最近は落ち目。2年前まで月収200万のフードルだった。堕胎経験あり。「-なのだ」が口癖。友人などには優しく、瑞樹が沼田から逃げるため店に寝泊りしていた時も自分の家で一緒に過ごすよう促していた。負債を負った芳則のために沖縄へ行き、裏風俗で働くことになる。最終話は彼女がモコに「また一緒に遊ぼう」とメールして終了となっている。
「逃亡者くん」編で再登場。沖縄に来た当時は魂が抜けたようになっていたが、いつの間にか裏風俗のNo.1になっていた。
高良のどかと仲良くなり、東京へ帰る際に一緒に行くように誘うが、最終的に「足手まといになる」と言い見捨てる。市場から立ち去る際、悲しげな表情を浮かべていた。
瑞樹(みずき)
『エロリン派遣ガール』のNo.1ホテヘル嬢。ゲップがよく出る。体型は太目だがサービスは上手く、毎日どうやったら売れるか熱心に研究している。「キモ客」と呼ばれる客を掴み、太客とし、経済的にパンクさせることも厭わない。特に彼女なりの上客については「エース」と名前をつけている。彼女に執着する過去の客である沼田から過去にストーキングされ、住所を特定して襲われたため、しばらくの間、同系列の別の店舗に寝泊まりする。恋人も友達もおらず、家族も頼りにならないため、預金残高だけが心の支えだったが、杏奈に悩みを相談されたことをきっかけに、杏奈やモコと親しくなる。
コインロッカーに隠していた3000万の貯蓄がある通帳を、同じ店で働くアサミに盗まれてしまう。そのショックから自暴自棄になり、禁止されている「本番行為」を客に勧めて金を稼ごうとし、店を解雇される。路頭に迷いながらも、沼田が指名手配を受けているニュースをビルの大画面で目の当たりにし戦慄した後、すれ違った丑嶋に「困ったら事務所(カウカウファイナンス)に来い」と言われて出番は終わる。
『闇金ウシジマくん外伝 らーめん滑皮さん』において、意外な形での再登場を果たす。
鷺咲(さぎさき)
消費者金融『さきざきローン』の社長。回収に手間取る社員に罰としてハンバーガー20個とチョコバーを10本食べさせたり、負債者である芳則に臓器を売ることを強要するなど、かなり鬼畜で残虐な性格。芳則に『カウカウファイナンス』の顧客名簿を盗むことを命じた張本人でもある。迫力を誇示する際、自らのジャケットの裏地を見せる奇妙な挙動をする。「悪役キングコンテスト」では4位。
蟹江(かにえ)
『さきざきローン』の従業員。芳則と野村の上司。営業成績の悪い野村に対して強く当たる一方、自身も鷺咲を恐れている。
鱓(うつぼ)
『さきざきローン』の従業員で、蟹江の同僚。
芳則(よしのり)
杏奈の彼氏。働かずに杏奈の収入を目当てにしているヒモ。『カウカウファイナンス』の顧客名簿を盗むために『さきざきローン』からスパイとして送り込まれるが、結局露見する。「少し変わっているがいい人たちが揃う」と評する『カウカウファイナンス』で本気で働きたいと思っていた。丑嶋に正直にそのことを話すも、逆に「さぎざきローン」の顧客名簿を盗まされる羽目になり、結局解雇される。杏奈に暴行を加えるなどしていたが、最終的にこれ以上杏奈を不幸にしたくないと感じ、『さきざきローン』の負債を返すため自らの臓器を売りに中国に行くことになる。
野村(のむら)
『さきざきローン』の従業員で、芳則の同僚。短慮で小心な性格で、債務者にも軽んじられているために営業成績が悪く、蟹江から叱咤されている。
多重債務者であり、その返済を充てがうために闇金業界で働かされている模様。
丸山(まるやま)
厚木市在住。瑞樹のエース(常連客)。太めの体格で通称:雨男。服装のセンスは無く、瑞樹を1日指名した際には子供のように喜ぶなど精神的にも幼稚。介護が必要な父親と暮らしている。瑞樹に好意を寄せるあまり、1日指名を行ったりして170万円以上あった父の貯金を浪費してしまい、パンク寸前として瑞樹に切られ絶望する。その後は、自分と父のことを気にかけてくれたヘルパーの娘に思いを寄せるようになる。
「ゲイくん」編に登場する森下タカシの同級生。「最下位人間コンテスト」では2位であり、森下共々全裸でボクシングをさせられるなどしていじめられていた。瑞樹曰く「自分がイケてないことをわきまえている客で、安心して接することが出来るタイプだが、一歩間違えると沼田のようになる」と評されている。
沼田幸一(ぬまた こういち)
瑞樹曰く「池袋のエース」。瑞樹が池袋の店で働いていた時にパンクさせられ、未だに彼女を探し回っているストーカー。34歳。瑞樹の仕事中の態度を彼女の本心だと妄信し執着し、SNSで瑞樹捜索日記を付けながら彼女を探し回る。
個人情報を調べ上げる能力に優れ、バイト先の同僚(男性)の住所さえ割り出した。特に瑞樹に対しては、シュレッダーにかけられた電話料金の請求書の端切れを補修するほどの執念を見せる。
最終的にファミレスのトイレで瑞樹を捕らえるが、丑嶋に一蹴される。その後、連続風俗嬢殺人の容疑で指名手配される。
佐野ハジメ(さの ハジメ)
瑞樹の常連客の一人。31歳で、親と同居するアルバイター。アルバイトでの鬱憤を瑞樹や母親に晴らしていた。根拠もなく自分に自信を持っている。メール内での口癖は「サンキョー」
「タクシードライバーくん」編でも池上がメールを受け取った客として、メールだけの形で登場している。
村田(むらた)
瑞樹の常連客の1人。30代でありながら未だ定職にも就かず、パチンコに明け暮れるフリーター。専門卒。
かつてのパチンコ仲間が皆就職していき、自身が取り残された現状を憂いているが、自身は過去を懐かしむばかりで向上意欲は皆無。
輝稀(てるき)
杏奈に営業をかけてきたホスト。当初は杏奈に警戒されていたが、次第に信用され杏奈にホストクラブで金を使わせるようになるが、後に杏奈に売り掛け金を踏み倒されて逃げられる。「サラリーマンくん編」にも登場し、它貫から「人間打ちっ放しゴルフ」の刑を受ける。
アサミ
「エロリン派遣ガール」で瑞樹の隣の部屋にいる同僚。髪を全く洗っていないためフケのかたまりが出来ている。ホストにハマっており、本来禁止されている本番行為を行って金を稼いでいる。瑞樹のことを内心では「豚」「デブ」などとバカにしている。偶然、瑞樹のコインロッカーの鍵を見つけ、その中にあった3000万円が入った通帳を盗み出し行方不明になる。
宇野(うの)
「エロリン派遣ガール」の従業員。不潔な風貌の醜男であり、「シシシ…」という不気味な愛想笑いをする。
路上生活者だったところを拾われる形で現職に雇われているものの勤務態度は悪く、品性下劣な立ち振る舞いも相まって従業員や風俗嬢に疎まれている。
浅倉(あさくら)
葉山陽子(モコ)の大学の先輩。無神経な性格で、兼ねてからモコにしつこく言い寄っているが、当のモコからは鬱陶しがられている。
中山からの情報でモコが風俗で働いていることを知り、それをネタにモコを脅迫する。しかし、丑嶋の助言を受けたモコから逆に自身の脅迫行為を警察に通報すると脅かされ、自らの不利を悟ってモコに付き纏わなくなる。
中山(なかやま)
モコの大学の先輩。出っ歯が特徴の醜男。気弱で主体性に欠けており、常に浅倉に付き従うようにして行動するが、その裏には卑劣な内面を伺わせる。
風俗好きの友人からの伝手をきっかけにモコが風俗で働いていることを突き止め、浅倉にモコを脅すようにけしかけた。
麻紀(まき)
モコの大学の友人。浅倉に片思いしている。
以上のようにWikipediaで紹介される作品。
真鍋昌平氏による著作。
週刊ビッグコミックスピリッツ2006年第23号、第25号〜第30号、第36・37合併号掲載作品。
2006年12月1日初版第1刷発行
電子書籍制作会社 株式会社昭和ブライト
フーゾクくん7~17
つくづく思うのだが、性風俗業は男の性欲の暴走を抑える意味で重要な産業だと思う。ただ未だに日本では公式には認めていない。しかし存在すると言ったパチンコ店の三店方式のようなイカサマな体制の元だ。性病が蔓延しない為の国家の規制、取り組みが必要だと思う。
あとおっさんが風俗嬢相手に説教するのはやはりクソだな。話す内容はそれぞれだろうが・・・。
ただ風俗業もサービス業だという指摘はその通りだと思う。
しかし安奈の彼氏の芳則(よしのり)はダメ男過ぎる。
読んでいてその怠惰な性格にイライラしてくる。
これが闇金ウシジマくんという作品の凄さなのだろう。
で、勤務しているさきざきファイナンスもヤバすぎる・・・なんだこれは。
カウカウファイナンスもヤバいが。。。
闇金なんてどれもが酷いんだなと。
かつて青木雄二氏が描いたナニワ金融道に出てくる消費者金融、街金も恐ろしい会社ではあったが・・・まだ帝国金融の方がずっとまともに見えてくる。
闇金の恐ろしさがよく描かれているということなのか。
もうひとつ印象深い場面はモコが浅倉に恐喝された際に録音をしていたこと。
権力者もしくは自分より強い相手には録音を取る、要約としてのメールを送るなど記録主義を取る必要がある。
MyNewsJapan編集長を務める渡邉正裕氏は「重要なことは、権力とコミュニケーションする場合、電話であろうが、面会であろうが、会議であろうが、講演であろうが、とにかく記録に残る紙ベースの場合以外は、全て録音することだ(小型の録音機は安価ですぐに手に入る)。それこそが、旧い権力と戦う改革者の武器であり、鉄則なのだ。記録があれば、裁判でも優位に立てる。これは、どんなに言い過ぎても言い過ぎることはないくらい重要である。」と述べている。
徹底的な記録主義が自分自身を守ることに繋がるのだ。
(あとはもちろん法律、道徳に則った行動をちゃんと取る)
印象に残った点
若い奴は自分が年くった時のコト、想像出来ねえもんだ。
俺が年くってわかったのは、若い時期は短い、ってコトだ。
年老いてからの方が人生長いんだ。
若い内にやるべきことやらねーと先がねえぞ。
(この安奈へのおっさんからの指摘はその通りではあるが、当のおっさん本人はどうなんだと思わずにはいられなかった)
心の入ってない女のプレイはよ、気が滅入るんだ。
オナニーの方が100倍マシだ。
私はチヤホヤされて調子に乗ってた。
ずっとそれが続くと思ってたのに。
いつの間にか私も年を取って周りの目は変わった。
でも、私はそのままでいたかった。
実際は、売り上げが落ちて自分の価値がなくなるみたいで辛かった。
でも、それを認めたくないから他人や周りのせいにして、考えないようにしていた。
なんでも簡単に手に入るから何でも軽く見てた。
今の自分を正直に見てみて、頼りにできる仕事も、男も、友達も、将来も・・何もない。
金を貸すのはアホでも出来る。
だが、回収するのは楽じゃねえ。
最近に債務者はすぐ弁護士に泣きつくし、最初っから借金を踏み倒す気で借りるタチの悪い奴が多くて困りますね。
闇金は、素人のガキが儲かる時代は終わったんだ。
しっかし、多重債務者ってどーゆー思考回路なんすかね?
そうだな・・奴等は、問題を先送りして現実を直視しねえ。
無人契約機の普及で借金がしやすくなった上に、テレビCMで馴らされ、借金への抵抗がゆるくなった。
体重債務者は借り入れ残高と貯金残高を錯覚し、限度額いっぱいまで借りまくりパンクする。
ルールを決めるのは、強者だ。
金と権力のある奴等だ。
強者は自分に都合のいいルールを作る。
だからいつも弱者がわりを食う。
闇金はスキマ産業。
強者と弱者の隙間に、うまく入り込むしかねーんだ。
結論から言えば、どうすれば売れるかなんて人それぞれだから教えられない。
本当に幸せだったら、わざわざ言葉にして、彼氏自慢する必要ないじゃん。
つーか、まともな男なんてこの世にいるのか?
風俗やってから、より、そー思うよーになった。
客も変なのいっぱいいるから、フーゾクって大変だよね。
こっちは商売で割り切ってて、客のオナニーを手伝ってるだけなのに
乳首を金庫開けるみたくイジくるのもやめて欲しいよね。
胸全体をもむのはまだいいけどさー金庫くりくりは全然よくねーよ。
風俗嬢が殺されても普通の殺人より罪軽いって噂あるし。
社会的にも弱い立場だからキツイよね。
女が大金稼ぐのって大変だよね。
お金があれば安心出来る。でも・・・
一生暮らせるお金じゃない。
風俗を止めて、何をしていいのかもわからない。
さびしい。
私にはこーゆー時、気楽に話する友達もいない・・・
2023/07/09(日)記述