いなか、の、じけん [Kindle]

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  • 2012年10月1日発売
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感想・レビュー・書評

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  • このタイトルは意味があってつけられたのでしょう。
    北九州のとある農村 漁村が舞台。

    当時は斬新奇抜であったであろうストーリー。
    夢野久作の虜になりました。

  • 夢野久作の作品の中でも外せない、純粋なる狂気をヒシヒシと感じる短編集。新聞記者という経歴を生かして、それをあくまで「田舎の事件」に落とし込むところがもう好き(笑)。だからか、リアリティがあって(てかリアル)、読んでてクスってなるよりはゾクッと震える感じに近い。ブラックユーモアと言っていいのだろうか?

    頭のネジのズレた人が沢山出てきたり、下品で卑しい感じとか、純粋な狂気の沙汰とか、危険な好奇心とか……かと思えば村八分的な団結力も見せたり、暖かいコミュニティがあったりもする……。それらも全部含めて、やっぱり人間って怖いなぁ……と腑抜けた感想に至りました。

    やっぱり衝撃的だったのは『夫婦の虚空像』『郵便局』『赤い鳥』とかかなぁ

  • 夢野久作はドグラ・マグラしか知らないのでこういう作品も書くのかと思った。
    なんというか、落語だな。
    うまい落語家にしゃべって欲しい感じの短編集。
    非常に面白い感じの作品もあれば、全然わけのわからないのもある。
    でもまあ、ドグラマグラに比べたら圧倒的に読みやすかった。

  • 九州各地の実話を元にした短編集。
    全体を通して不思議な雰囲気がある作品だと感じた。

  • 絶妙にズレていて絶妙に狂気があって、なんとも不思議な気持ちにさせられるお話でした。

  • 三面記事の寄せ集めみたいな作品ですが、それがかえって斬新に感じます。夢野久作は新しい表現に挑戦していたんだなあ。
     https://sanshirou.seesaa.net/article/491985233.html

  • 昔の田舎ならではの事件ですね。

    とにかく色んな騒動が書かれています。でも、今もそうかもしれないけれど、昔の人の貞操観念ってどうなってたんでしょうね。今なら懲役喰らうクラスの犯罪です。

    そう考えるとのほほんとは読めなかったなぁ。

  • ひたすら後味の悪い短い話が綴られている。
    作者曰く、実際にあった話を元にしているらしいが、そのためかあまりストーリー性がない。
    「兄貴の骨」だけは、物語らしくよくできた話だった。

  • 変に愉快。『スウィートポテトー』って…。

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著者プロフィール

1889年福岡県に生まれ。1926年、雑誌『新青年』の懸賞小説に入選。九州を根拠に作品を発表する。「押絵の奇跡」が江戸川乱歩に激賞される。代表作「ドグラ・マグラ」「溢死体」「少女地獄」

「2018年 『あの極限の文学作品を美麗漫画で読む。―谷崎潤一郎『刺青』、夢野久作『溢死体』、太宰治『人間失格』』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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