海賊と遍路 [Kindle]

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  • 2012年10月1日発売
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  • 私の両親の仲人が、黒島伝治全集の年譜を纏めた人だった。父の中学時代の恩師で国語教諭だった。戎居士郎氏である。しかしながら、その方を仲人に立てたがために、結婚式には母方の親戚が出席しなかった。戦時中にアカと呼ばれたプロレタリア文学者への地元の眼は白白としたものだったのである。

    ---
    この作品は、祖父が語っていた話に酷似している。島に伝わる口承にせよ、自分の見聞きしたことをはっきり書くという姿勢にせよ。瀬戸内海の離島に暮らし、その悲喜交々を知った人の言葉だとつくづく感じる。

  • 読了日 2022/04/15

    青空文庫十分で読めるシリーズ。
    彼の故郷に海賊があったこと、そのすみか。彼の故郷のお遍路さんの話。

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著者プロフィール

一八九八年、香川県小豆郡苗羽村の自作農の家庭に長男として生まれる。地元の苗羽小学校、内海実業補習学校を卒業後、醬油会社に醸造工として入るが一年ほどで辞める。その頃から文学修行をはじめ、黒島通夫というペンネームで雑誌に投稿。一九歳の時に東京に出て、建物会社や養鶏雑誌社で働きながら小説を書き始めた。二一歳で早稲田大学高等予科文学科に入学。第二種学生だったので徴兵猶予が認められず、召集されてシベリアへ出兵。一九二二年、病を得てウラジオストックから小豆島へ帰郷する。一九二五年、二七歳のときに二度目の上京。同年、雑誌「潮流」七月号に掲載された短編小説「電報」が好評を得て、プロレタリア文学者としての道を歩み始める。故郷である小豆島での
生活を描いた「農民もの」、そしてシベリアでの戦争体験をもとにした「シベリアもの」と呼ばれる数多くの作品を発表。代表作に「渦巻ける烏の群」など。生前に刊行された単行本は『豚群』、『橇』、『氷河』、『パルチザン・ウォルコフ』、『秋の洪水』、『雪のシベリア』、『浮動する地価』。中国における日本軍の済南事件を取材し、一九三〇年に発表した長編小説『武装せる市街』はただちに発禁となった。
一九三三年、三五歳の時に喀血し、病気療養のため家族とともに帰郷。小豆島で執筆と読書をつづけ、一九四三年、享年四四歳で逝去。

「2013年 『瀬戸内海のスケッチ 黒島伝治作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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