ドグラ・マグラ [Kindle]

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  • 2012年10月1日発売
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レビュー : 56
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (431ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 読むと精神に異常をきたすというドグラマグラ、や~~っと読み終えた。
    チャカポコのリズムに、のせられて読んでいる時には、異次元にイってしまいそうになったのは事実。

    ちょうど読み始めた9月半ば頃、福岡発のニュースで、この小説に登場する時計が公開されたとの事。
    夢野氏の遺品の柱時計は九州大学の資料館に保存されているそうだ。
    「ブウウーンンン」と鳴る時計なんて聞いたことがない。
    間近で拝見致したいものだ。

  • 強烈に面白い
    混沌としているような、筋が通っているような。ここまでのカオスを小説で描きあげることができるなんてすさまじいと思う

  • 後半、謎が解けてスッキリするのか、しないのかというあたりをうろうろして、せんのかい!で終わる感じがまたこの本のステキにいいところなのだろう。

    前半はひきつけられ、中盤の論文も賛否両論あるみたいだが、学術的な話ではないので、推理小説の創作と考えればステキによいものである。
    後半の唐の話になったあたりからどこまで飛ぶのかと感嘆してしまった。

    日本三大奇書であるが後味が微妙なところふまえてステキな読後感である。
    ステキに。

  • 初めてのkindleでの小説。

    日本探偵小説3大奇書の一つと言われており、ずっと読みたかった本書。まさか、青空文庫で手に入るとは知らなかった。

    1935年に描かれたということにびっくりした。
    現代に照らし合わせても十分に通じる部分があり、
    文章もいろいろな話し手の口述記述があり、非常にリズミカルに読める部分も多い。

    かなりのページ数に時間がかかったが、一度は読んでおきたい小説である。

  • 幻惑、幻惑。

    読 み 終 わ っ た ー !
    やっとのことで読み終わった。半年近くかかったなー。
    「読むとキチガイになる」という噂が気になって調子のいい時しか読まないようにしてたのと、祭文のカタカナ文章や正木教授のもったいつけた話しぶりが読みづらいのとで、なかなか前に進めなかった。
    はー、疲れた!

    しかしほんとに奇妙な話だったなあ。

    はじまりはこうだ。
    自分の名前も、過去もなにもわからない青年が鐘の音とともに独房で目を覚ます。
    そこはどうやら精神病院で、青年の婚約者だと名乗る少女の逼迫した声が壁伝いに聞こえてくる。
    一体自分はどういう人間で、なぜこんな所に入っているのだろう?


    ※以下ネタバレ注意





    その謎を追っていこうとページをめくると、『ドグラ・マグラ』という原稿が作中に現れる。
    そしてこの本の仕掛けについて、親切に教えてくれる。
    奇妙キテレツな祭文、談話、論文、遺言書、事件記録、昔話などが挿入されて、一体何が言いたいやらわけもわからぬまま読み進めるが、青年の過去と関係しているらしい怪事件の真相、そして青年の正体を知る段になると、その全てが本筋そのものになっている…そうだ。
    しかも、この作品の終わりに鳴る鐘の音は、最初のものと同一であり得るという。
    私が半年かけてこつこつ読んできたこの本は、一瞬の出来事だったかもしれないのだ。
    それならまだいいが、一瞬の出来事でさえもなかったかもしれない。
    ただの妄想、夢。
    そういう「惑わし」がたくさん詰まった作品である。


    怪事件の真相に至ってもそうだ。
    「犯人は俺だよ…」と正木が自白するが、これは「自分がやったから」ではなく「自分にしかできないから」らしい。
    自分が犯人なら、やったことを淡々と語ればいいのだ。だが彼はそうせずに、WとMの物語を聞かせて「黒幕は誰か?」の判断をこちらに委ねる。どうもはっきりしない。
    そうするうち物語はWとMの非道な行いを紡ぎ出し、ついに青年が声を上げる。

    だが待てよ、と。
    色々と前もって準備ができる正木・若林の言葉や書類を、一体どれだけ信じられるのか。
    もしかして全部よくできた嘘で、かつがれてるんじゃないか?
    そうやって、青年が呉一郎だと思い込ませるつもりじゃないのか?
    こちとら一郎がそこに見えるんだぞ。それを、離魂病だのなんだのと。

    だいたい学術のためとはいえ、「子どもを孕ませてその子が将来狂人となり殺人を犯すよう準備を整える」なんて、そこまでするか?
    呆れた話だ、もしこれが本当なら。学者先生たちまで巻物に取り憑かれてるじゃないか。
    「もし本当なら」、ね。

    ここにくるまで散々脳をかき回された分、こういう疑念がこびりついて離れない。
    青年もこの「幻惑」を映すかのように「アッハッハッハ」と突然笑い出し、犯人なんていなかったんじゃないか、偶然に起きたバラバラの出来事を無理やりつなげてこんがらがってるだけじゃないのかと言い始める。

    そんな疑念にひとまずの終止符を打つのが、巻物の最後の文字だ。
    これで父親が誰か、黒幕が誰かが青年の頭にピン!ときて、ショックから彼は外に飛び出してしまう。だがこんな時でも私の疑念は晴れない。
    本当に見たのだろうか。
    本当にそこに文字があったのか?

    外気に触れて戻ると、さっき見ていた資料にほこりがかぶるほど時間が経過している。
    そのほこりをかぶった資料の中に、さっきまで話をしていた正木の自殺の報。
    解放場の流血沙汰の記事。

    青年は思い出す。謎に対する答えを。
    離魂病、夢遊状態、胎児の夢、被害者の最後の表情…。
    ようやく探偵物語は終焉を迎え…

    そして鐘が鳴り、私たちは夢から覚める/眠りに落ちる。
    また最初に帰るのだ。

    『胎児の夢』でこんなことが書かれていたのは、この時のためだろう。

    - - - -
    一秒のうちに一億年が含まれていると同時に、宇宙の寿命の長さといえども一秒のうちに感ずる事が出来る訳である。

    五十年や、百年の間の出来事を一瞬、一秒の間に描き出すのは何の造作もない事である。

    盧生が夢の五十年。実は粟飯一炊の間……とあるのは事実、何の不思議もない事である。
    - - - -


    さて、ここまで青年の身に起きた出来事は、現実に起きた事なのだろうか。
    「正木との会話」が十月二十日の繰り返しだと考えたように、いつかの出来事を繰り返し夢に見ているというのか。
    それとも全て、夢の創作に過ぎないのか。
    一秒にも満たない、刹那の夢の。

    狐につままれたような心持ちで、今はいる。


    読書メモ:
    http://haiiro-canvas.blogspot.jp/2013/05/blog-post_14.html

  • ひじょう~~に冗長で何度と無く挫折しかかったが休んだり他の本読んだりしながらも諦めず、遂に読了(ちゃかぽこちゃかぽこいってる時はホントに投げそうになった、、、)。多分2ヶ月くらいかかった。その時代なら奇書と言われていたのも分からなくもないけれど、まあ要するに単なるサイコスリラー。ということで、少し期待はずれだったかなー。家に転がっていた角川文庫版の表紙のインパクトが凄くて先入観が強過ぎた。

    追記)あの表紙書いたの、米倉斉加年なんだそうな。ちょっとびっくり。

  • 角川文庫のは表紙が恥ずかしい感じだったので、図書館で借りるの嫌だなーと思っていたら、playブックスで無料ダウンロードできて、良かったです。
    この本の表紙は変な物が多くて、角川のも下巻は特に下品なだけで、こんな話ではないのでは?と思いながら読み進めていったら、やはり全然角川の表紙は関係ない、凄い話でした。

    関係ない前置きが長くなってしまいました。
    この本のレビューで一番多いのが難しい、わからなかったというものなので、気になってしまい読んでみました。
    何でこんな面白い本を、今まで誰も教えてくれなかったのー!という感じでしたよ。こんなに熱中して読んだ本は久しぶりです。
    難しいですかね?文体が所々でくっきり変わり、気分を変えて読めるので飽きませんでした。

    スリルがあって、笑えて、恐ろしくて、狂っていて、泣ける…。
    今とても切ない気持ちです。

  • その、地縁、血縁から解放され、記憶喪失となった主人公が、謎の妹と謎のちょっと嫌ぁな家の家系を出され、結局
    「アァ、私は彼女のおに―たんでなければならぬ」
     といふ結論に達する。結局地元とかはゐるよねといふ話。
     「パンにバタをなすくって」「フォークでサラダをつっかけて」といふ描写が、なんか特殊な施設で出される食事だなぁの次に、美味さう。
     個体発生が系統発生を繰り返すのはモンゴロイドも一緒なので、それが大概に出てゐて、それの
    「お前どこでネオテニーやってんだよwww」
    と言ふのがヘイトスピーチだと言ひ張る。かっこいい。

  • 再読

  •  仮名遣いや言い回しが古くて読みにくい…。でもだからこそ面白さ倍増なのだ。この世の者とは思えないドロドロゴタゴタが半端ではない。読みにくくても読ませてしまう迫力が、全編にみなぎっている。
     真相に対する興味を掻き立てる意味でミステリー。とにかく最後を見たくて仕方がなかった。途中で読まなくて本当によかった!

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著者プロフィール

明治22 (1889)年1月4日福岡に生まれる。本名杉山泰道。幼名直樹。法号萠圓。父杉山茂丸は近代における政界の黒幕といわれた。旧制修猷館中学を卒業後、近衛歩兵連隊に入隊。慶応義塾大学に入学後、大正2(1913)年に中退。放浪生活ののちに出家し、僧侶となる。大正6(1917)年に還俗し、父の出資による農園を経営する傍ら執筆を開始。結婚し、喜多流の謡曲教授となる。大正8(1919)年に九州日報に入社、記者となる。大正15 (1926)年に「あやかしの鼓」を発表し作家活動を始める。昭和10(1935)年「ドグラ・マグラ」を出版。昭和11年(1936)3月11日逝去、享年47歳。

「2018年 『定本 夢野久作全集 第5巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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