織田君の死 [Kindle]

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  • 2012年10月4日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 織田くん2回しか会ったことない
    織田くんは哀しそうだった
    死ぬ予感がした
    しかしどうしようもなかった
    世の大人は織田くんは自重すべきだと言うかもしれないが恥知らずは黙れ
    生を捨てることは罪悪だと人は言うが
    生きろと言う詭弁家が死ねと言う
    我らに死の機会をもたらす
    織田くんを殺したのはお前
    彼の急逝は彼の悲しい最後の抗議
    君は良くやった

  • 書き出しは太宰だけれど、最後はマッドマックスみたいだった。「よく死んだ!」みたいなところ。

  • 織田作之助「可能性の文学」を読んでの再読。
    織田作「可能性の…」の読了後に即読むと、センテンスの1つ1つがいちいち胸に染みる。
    「織田君!君は、よくやった。」…正に!
    織田君が死んでから生まれた余も、織田君はよくやったと思う。

    「織田君!君は、よくやった。」と書いた一年後に、太宰は情死する。これはちっとも「よくやった!」とは思えないですねえ〜。
    太宰には、最後まで、血を吐いてひっくり返るまで生きて欲しかったナ。

  • 『彼のこのたびの急逝は、彼の哀しい最後の抗議の詩であった。織田君!君は、よくやった。』
    織田作が亡くなった時に、太宰さんが綴った有名なフレーズ。
    もっと無頼派が読みたい。

  • 死を抗議の材料にするな。死人を自分の主張の材料にするな。私が太宰治を好きになれない理由が詰まっている気がする。

  • こいつは、死ぬ気だ。しかし、おれには、どう仕様もない。先輩らしい忠告なんて、いやらしい偽善だ。ただ、見ているより外は無い。 死ぬ気でものを書きとばしている男。それは、いまのこの時代に、もっともっとたくさんあって当然のように私には感ぜられるのだが、しかし、案外、見当たらない。いよいよ、くだらない世の中である。

  • 「死ぬ気でものを書きとばしている男。それは、いまのこの時代に、もっともっとたくさんあって当然のように私には感ぜられるのだが、しかし、案外、見当たらない。いよいよ、くだらない世の中である。」

    今の時代にも刺さる刺さる…。不謹慎かもしれませんが、いささか興奮気味の太宰です。
    この言葉を踏まえた上で、太宰は織田くんの死を「よくやった」と評している。初対面で「こいつは死ぬ気だ」「俺は見てるしかない」と思ったんだそうな。織田くんの死が良い事か否かは私には決めかねますが、「織田君を殺したのは、お前じゃないか」これには共感できます。

  • 「彼のこの度の急逝は、彼の哀しい最後の抗議の詩であった。織田君!君は、よくやった。」

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著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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