狂人日記 [Kindle]

著者 :
制作 : 井上 紅梅 
  • 2012年10月4日発売
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本棚登録 : 61
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (12ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 男の心臓をえぐり出し油煎りにして食べると肝が太くなるそうだ。
    自分もいつか食べられてしまうのではないかと、家族やまわりの人達を疑い始める“わたし”。
    彼等は“わたし”を食いたいのだと思い詰める。
    食べたいのなら手っ取り早く殺せばいいものを、罪祟りになると恐れているから、いっその事“わたし”に自害を迫る。

    中国の人食文化のしきたりを断切るよう、“アニキ”に訴えるも狂人扱いされる始末。

    きっと妹が亡くなったのは“アニキ”が密かに、人肉を食事の中に混ぜてわたしどもに食べさせたのではないのか??

    魯迅は中国人の慣習に疑問視している。
    代々続く人食文化を無くし、改心させるにはどうしたらいいのか?

    結びの文に、「人を食わずにいる子供は、あるいはあるかもしれない。救えよ救え。子供… …。」とある。
    望みは未来へ託す。

  • 「乃公(オレ) 」という少し斬新な一人称。

    阿Q正伝はまんがで読破で読んだことがあるが、狂人日記は読んだこと無かったので。中国の封建社会の批判を「人が人を喰う」と風刺している、という前提知識がないとただ被害妄想がすごい話、で終わってしまう…。
    でも、最後に、「知らないうちに自分も喰っている可能性がある。だから次は自分が喰われるかも」という結論に達しているのは良かった。無意識のうちに皆封建社会の歯車となっているのだ…。

  • 読むと被害妄想が過ぎるな…、何が言いたいんだろう??と素直に思うけど、彼の時代では異常にうつるカニバリズムが、儒教思想に絡めたある条件下で美談とされていたと言うのを知って驚く。当時の社会思想へのアンチテーゼだったんですね。‬

  • 2018.2.1 読了

  • 人が人を食べるということがそう遠くにない時代と背景を思うと、どこまでが狂人の戯言でどこからが伝統文化への告発なのかが分からず、気味の悪さがあります。読んでから色々調べたくなるところも含めて、いい小説だと思います。

  • 冷静な狂人の狂気。

  • 魯迅 「狂人日記」ページ数少なかったので読んだ。「人食」という習慣が昔から中国にあったのは「三国志」なんかで何回か出てきてたからなんとなく認知してたけど「進撃の巨人」見てから脅迫的なリアリティを植え付けられトラウマである。

    近代化の波に乗り切れないことを憂えた魯迅が、中国人の心の処方箋として作成した文学作品。

  • 昔中国語の原文で読んだ事がありました、表現が難しく難渋しました。カニバリズムの話だし。日本語で読み直してみても難しい言い回し。

  • 背景知らないと、単なるカニバリズムの話で終わってしまいそうな内容。

    口語体で書かれていることや、英語的な文体が当時は画期的だったそうな。
    その辺りは今読んでも特に分からない

    中国の封建主義的な家族制度を「人が人を喰う」という前近代的な倫理観や価値観であるという事を否定したいがため、カニバリズムのことを書いた、とウィキペデキア


    ここを知ると内容の意味が理解できる

  • 自分の周囲にいる人間は家族さえ含めてすべて「人食い」だと思い込んでしまった青年の日記。
    恐ろしくも滑稽。

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著者プロフィール

本名、周樹人。1881年、浙江省紹興生まれ。官僚の家柄であったが、21歳のとき日本へ留学したのち、革新思想に目覚め、清朝による異民族支配を一貫して批判。27歳で帰国し、教職の傍ら、鋭い現実認識と強い民衆愛に基づいた文筆活動を展開。1936年、上海で病死。被圧迫民族の生んだ思想・文学の最高峰としてあまねく評価を得ている。著書に、『狂人日記』『阿Q正伝』『故郷』など多数。

「2018年 『阿Q正伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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