悪魔の弟子 [Kindle]

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  • 2012年10月7日発売
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  • 浜尾先生の衆道趣味の香る短編ときいて。
    かつての「兄」が検察にいると思い出し、獄中から己の罪について手紙で告白する主人公。
    自分がこんな殺人罪などという畜生道に落ちたのは、そもそもお前に愛されたからだという恨み節と、とにかく話を聞いてくれという必死さ(と愛情の残り火?)と、犯し損ねた犯罪の動機が身勝手極まりないこと(このあたりのねっとりしたSM気配は作者的に得手だったのか気になる)などのおかげで、悲劇に終わった殺人計画よりも、この手紙を送りつけられる「兄」その人の存在が浮き彫りになり、どういう人間なのかが気になって仕方がなくなる一遍。
    いろいろ妄想がはかどります。

  • 妻を殺す積もりが、間違えて情人を死なせてしまった男が、現在検事をしている昔の恋人(♂)に助けを求めるために手紙書いていると言う構成。特にどんでん返し的な物は無い。学生時代のホモォ……描写と女性遍歴の方に力いれてる感じで探偵小説的な要素は薄い。不幸に酔って女にモテるあたりは人間失格的な物を連想させる。文学に挑戦して見たかったのかね。いつもの浜尾四郎ならこの手紙の後に実は殺したのは妻とか、検事の反応とか色々いれてるはずなのに。なんか尻切れとんぼ

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著者プロフィール

1896-1935。推理小説作家。検事、弁護士、貴族院議員、子爵。主な作品に、「殺された天一坊」「博士邸の殺人事件」「殺人鬼」などがある。

「2017年 『鉄鎖殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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