本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (100ページ)
感想・レビュー・書評
-
浜尾先生の衆道趣味の香る短編ときいて。
かつての「兄」が検察にいると思い出し、獄中から己の罪について手紙で告白する主人公。
自分がこんな殺人罪などという畜生道に落ちたのは、そもそもお前に愛されたからだという恨み節と、とにかく話を聞いてくれという必死さ(と愛情の残り火?)と、犯し損ねた犯罪の動機が身勝手極まりないこと(このあたりのねっとりしたSM気配は作者的に得手だったのか気になる)などのおかげで、悲劇に終わった殺人計画よりも、この手紙を送りつけられる「兄」その人の存在が浮き彫りになり、どういう人間なのかが気になって仕方がなくなる一遍。
いろいろ妄想がはかどります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
妻を殺す積もりが、間違えて情人を死なせてしまった男が、現在検事をしている昔の恋人(♂)に助けを求めるために手紙書いていると言う構成。特にどんでん返し的な物は無い。学生時代のホモォ……描写と女性遍歴の方に力いれてる感じで探偵小説的な要素は薄い。不幸に酔って女にモテるあたりは人間失格的な物を連想させる。文学に挑戦して見たかったのかね。いつもの浜尾四郎ならこの手紙の後に実は殺したのは妻とか、検事の反応とか色々いれてるはずなのに。なんか尻切れとんぼ
全3件中 1 - 3件を表示