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- / ISBN・EAN: 4988142925329
感想・レビュー・書評
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サイモン・シンの『数学者たちの楽園 「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち』を面白く読んだのにまだ一度もかんじんの「ザ・シンプソンズ」を観たことがなかった。ので観てみた。劇場版だけど。
制作陣には数学博士や物理博士がいて、いたるところに数学に対する目配せが満載だということだった。
けれども劇場版にはそれらしき符丁はなかった。かなり注意深く観たつもりだったのだけれど。
とはいえ観はじめて本作がストーリーよりも連発されるギャグや皮肉やパロディや社会風刺にこそ力を入れていることは一目瞭然。
いちおう簡単にストーリーを紹介。ホーマーたち一家が住むスプリングフィールド(ハリウッドのパロディ)の湖が汚染されたため、無能なアーノルド・シュワルツネッガー大統領(笑)のずる賢い部下が街全体に透明なふたをしてしまう。さらには面倒になって街を爆破しようと目論見もするのだが、ホーマーたちが毒舌を吐きながらも街を救おうとする。
そういえば、政府の犬役として、トム・ハンクスも本人役の声で出演していた。あ、あとパンクバンドのグリーン・デイも冒頭で湖に沈む(笑)。
あまりにブラックすぎてなんども爆笑した。超お下品だけど、予定調和がなくて批評的で好き。人によっては激怒するだろうな。
例えばすぐに思い出せるのは、ホーマーがアラスカから犬ぞりを鞭で駆ってスプリングフィールドに戻ろうとする場面。犬たちをさんざん鞭打って走れと命令し、休めと命令するときもなぜか鞭打って命令するものだから、そりから降りたホーマーは犬たちに襲いかかられ、雪の中に置き去りにされたりする。
終始こんな調子。痛快だった。TV版も観てみよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
テレビシリーズ通り愉快でアホなスプリングフィールドの民達とシンプソン一家だが、劇場版だけに住む町と家族のために一家の大黒柱としてホーマーがガッツを見せる。(そもそもホーマー1人のせいで町が危機に瀕したので無事責任を取っただけなのだが…)
小ネタがいっぱいで楽しい。バートがホーマーのアホさにあきれ返りすぎてフランダースに理想の父親を見出しなつくのは劇場版ならでは。リサにはパーフェクトな彼氏もできる。