光圀伝 電子特別版 (下) (角川書店単行本) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • そして最後に紋太夫の義を止めておしまい。紋太夫の義が、まさかの大政を朝廷に還すという壮大なもので、200年後に成されるものだった、というあたりさすがの終わり方、おおおーってなった。ところで藤井紋太夫って実在だしホントに光圀67歳?とかで手討ちにされたらしい、実際は何でだったんだろう、史実ベースの空想歴史小説。面白かった。

  • 光圀と言えば、水戸黄門様ですね。
    でも、あのテレビドラマは忘れて頂いて。

    水戸徳川家に生まれ、兄もいるのに世子に選ばれた幼い頃の光圀。
    兄への対抗心もいつしか「なぜ自分なんだ」との疑問に変わり、
    青年期は傾きに傾くことに。
    厳格な父からの烈しい試練に耐えた光圀はだんだんと詩歌で天下を
    獲るという思いを抱くようになっていく。
    佳きライバルたち、あの兵法者との邂逅、素晴らしい妻との出逢い、
    そして、そんな彼らとの別離。
    史記の編纂に生涯をかけた光圀だったが、晩年ある家臣を自らの
    手で殺めることになるのだが、その理由が最後の最期まで引っ張られ、
    そちらも気になってどんどんとページを捲らせてくれる。

    いやー、ホントに面白かった。
    中盤の別離の連続のところではとことん泣かされてしまったしね。
    水戸黄門が好きだった母にも読ませてみようかな。
    ギャップにどれだけ驚くか楽しみだ。

  • 感想を放置し過ぎて忘れたシリーズ

     上巻が一番面白かった。
    (一生を書かなくても絞ったほうがよかったんじゃないかって思う)

  • 左近との関係が理想の男女の関係に思えるな。

  • 水戸光圀、とはそういう人だったのですね!
    冲方さんの時代小説2作目(ですよね)

    非常に緻密にそして大胆な造形で描かれておりました
    本人だけでなく、父親を始めとして様々な登場人物が
    確かな存在感で描かれている所は流石です

    天地明察の姉妹編? 登場人物が錯綜していて
    そういう意味でも、楽しませていただきました。

    というか、天地明察を調べていて水戸光圀公のことが気になった
    ので題材にしたのかもしれませんねえ。

  • ほんとうにたいした男だったんですねぇ~ 光圀さんは・・・
    歴史上では何代将軍が何をしたかしか教わらないけれど、 彼が将軍になっていたらまた違った歴史があったかも・・・とか思ってしまいますよ。
    テレビの水戸黄門のイメージで、水戸光圀=偉いおじいちゃんとしか思ってなかったけど、今後は改めます。(笑)

  • ついに、光圀伝の冒頭に向けて、光圀の最後を描く。
    なぜ、自ら目をかけて、引き立ててきた家臣を自らの手で葬らねばならなかったのか。
    上にたつものの思いを下々も含めて共有するのは難しいのだろう。
    実際の仕事でも同じことが言えそうだ。

著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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