光圀伝 電子特別版 (中) (角川書店単行本) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 一途に義を重んじる光圀の姿に、今の日本人にはない一途さを感じた。一方で、今無いゆえに理解できない部分でもあった。

  • 中巻は水戸藩主になるまでを収録、光圀の生き様を形作る章といったところ。親しいものたちの死に対する嘆きとその描写力には圧倒されるけど、それは生き方に悩む光圀の姿をちゃんと描いているからだと思った。日付まで史実に沿っているのはさすが。泰姫とのやり取りはちょっとやり過ぎというかなんというか。

  • 水戸光圀の生涯をおった作品20歳〜30代ぐらいまででしょうか、父、兄が深く物語に絡み、光圀がいだく「義」が形になるところ。

    この物語は、光圀が最後に自分の手で殺した男の話が物語りを一貫しているのだが、まだその男の話はほとんど出てきていない。

    ただ下巻につながる重要な物語の流れがあります。

  • 光圀が水戸藩主になるまで。
    火事になったら逃げるしかない、病気になったら死を覚悟するしかない時代、次期藩主として大切な人を見送る悲しみや懊悩とどう対峙するか、目が離せなくなりましたね。また、新たな登場人物が光圀にどう絡んでくるか、今後の楽しみもできました。

  • おもしろさ、つづきます!

  • 水戸光圀は青年となり、次男でありながら嫡子として水戸家を次ぐべき己に苦悩しながら、周りの人々からの支えもあり、自身の義を全うすべく行動する。冒頭で妻の記述があったので、長年寄り添うのかと思いきや、一緒にいられた時間が少ない点も悲しみを誘う。
    また、少年期の印象から剛の者という印象があったが、文才に長けていたりなかなか多彩で、才能にあふれている。実際はどういう人だったのだろうか。

  • 水戸光圀の青年期.
    出会いと別れを経て, 光圀の成長が描かれる.

    個人的には三分冊の中で一番楽しめた.
    光圀が拘る忠義. それを実現するために悩み苦しむ姿.
    その全てを受け止める伴侶.
    登場する個々の人々によって成長する光圀の姿が本書の中にある.
    若きころの光圀がなぜドラマのような黄門様になってしまうのか.
    その橋渡しをするのがこの青年期であったと思う.

  • 読み進めていくと,怒りを覚えた,そして,ふと気付くと喜びに満たされていた.楽しい空気に心が弾み,思わずにんまり.なのに最後は哀しみのどん底.なぜ天は掛けがえのない者を与え,そして奪うのだろう.失って初めて気付く,そのひとの存在に・・・・現実もそうなんだよね.

  • 親友二人に、最愛の妻であり最強の同志を得ている光圀は本当に幸せだと思う。

  • 泰姫との別れが悲しい。不義の子であることへの光圀の解は本巻(つまり物語の中盤)で達成されている。下巻が若干おまけに見えてしまいます。本来は1冊の本なので気にするところではありませんが。

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著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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