カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫) [Kindle]

著者 :
  • 講談社
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感想・レビュー・書評

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  • 読み終わって初めてわかる。全てがペテンだった。ペテン師がいつの間にか逆に大掛かりなペテンを仕掛けられていた。そんな話しなのだが、読み終えてほっこりした。

  • 詐欺のはなしだが、、

    評価 4.5
    audible 13時間6分
    kindle 414ページ

    いきなり普通の人を騙したかと思えば、過去の高利貸の仕事が述べられる。あまり気持ちの良い始まりではないが、誰もが陥るかもしれない状況であり一概には責めることはできないか。ちょっと苦しい立ち上がり。失われたものが多すぎるし、主人公の能力も心配なところ。願わくば多少は正義の詐欺をする物語になって反撃して欲しい。
     何とか5人と1匹揃ったがどうしてもポンコツ感がつきまとう。作者がこの5人に会いたくて続編が作られたとの話もあるがまだ理解できない。
     反撃の作戦もドキドキするだけで詐欺というよりも強奪に近い。爽快感は全くない。その上捕まって万事休す。これから再逆転があり得るのだろうか?
     予想通り作戦は失敗に終わるが、そこからの方向は予想外だった。まさかてつさんが。そう言われれば確かに違和感は多かったが気づかなかった。誰かがスパイかもとは思ったけどトサカにも騙された。様々な伏線も気付けと言われても無理。
     結局ハッピーエンドと言っていいだろう。てつさんの死が描かれるのが最後でなかったのも秀逸。これだけ詐欺の話しが出てきてメインが失敗詐欺であったことや最終的には詐欺を否定していることも秀逸。てつさん亡き後の次回作に期待。できればてつさんの親としての思いが娘に届いてほしい。

  • 最後に3回位驚きがあって、おもしろかった!
    最初がちょっと退屈だなと思ったけど、最後に伏線回収されていて最初のところもいい味になっていた。
    タイトルの親指の意味「親指だけが正面から他の指を見ることができる」っていうところにじんわり感動。
    ヤクザに関わって家族を殺されたり、詐欺の話なのに全体的にほんわか優しい世界だった。

  • 悪質な闇金・債務整理屋に人生をメチャクチャにされた4人とその恋人(武沢、テツ、まひろ、やひろ、貫太郎)の5人が、恨みを晴らすため債務整理屋に仕掛けるコン・ゲーム。

    途中から心臓バクバク、ハラハラしどうしだった。そして、あれ、何だか呆気ない幕切れだなあ、と思ったところから大どんでん返しが…。本作の展開を始めから思い返すと、確かにね。主人公とともに読者も気持ち良く騙された!

    • アールグレイさん
      こんにちは♪
      お久しぶりです!
      沢山のいいねをどうもです。
      カエルの小指、読んでいるようですね。以前、図書館で借りたのですが、途中で返却して...
      こんにちは♪
      お久しぶりです!
      沢山のいいねをどうもです。
      カエルの小指、読んでいるようですね。以前、図書館で借りたのですが、途中で返却してしまいました。また読みたいと思っています。
      私は昨日、白鳥とコウモリを読み終わったところです。数日後にレビューをupします。よろしかったら御一読を。
      こちらは雨が落ち着いたところでしょうか?
      西日本の雨雲が早く移動してくれればと思います。
      (^▽^)∥
      2021/08/17
    • norisukeさん
      コメント、有難うございます。当方、夏季休暇中ですが、コロナ禍で外出もままならず、引きこもって読書に勤しんでおります。「カエルの小指」、読み終...
      コメント、有難うございます。当方、夏季休暇中ですが、コロナ禍で外出もままならず、引きこもって読書に勤しんでおります。「カエルの小指」、読み終わったら感想アップします(「カラスの親指」ほどのインパクトはなさそうな…)。東野圭吾は最近すっかりご無沙汰です。是非、感想拝見させていただきます!
      2021/08/17
  • ブクログのフォロワーさんの評価が高かった詐欺師の話。
    道尾秀介さんの作品は初めてになります。
    詐欺師の主人公とそこに次第に集まるおっさん、若い姉妹と、擬似家庭のような話で心温まりつつ、次第に大掛かりな詐欺を仕掛けていくことになる。
    最後のどんでん返しは予想できず、『え、そうなの…』と意外な展開。
    映画化もされているそうで、確かに映像にしやすそうな内容。
    読みやすく(聞きやすく)、純粋に面白い作品。

  • この作家に珍しい大団円 
    こんな詐欺師に騙されたい 
    続きもあるのでいつか読もう

  • Kindle Unlimitedで読了。
    タケさんとテツさんの境遇を描写する前半からまひろたちと出会う中盤までが長く、読み進めるのに時間がかかりましたが、後半は一気に読めました。
    闇金取り立ての悪辣さや、詐欺で生計をたてる主人公たちに共感できずモヤモヤするお話でした。しかし、まっとうな生活にもどれたこと、最後の思いもつかないドンデン返し、テツさんの語る言葉の一つ一つが胸にしみる言葉ばかりで、読後感はとても良かったです。

  • 全部作者の手のひらの上だった!!まんまと騙されました!!
    騙されたのにすごくスッキリした気持ちになる。
    最終章は涙が出そうだった…

    続編も早く読みたい!

  • 道尾さんはお初の作家です。

    シリアスな話かと思っていたら笑い話。
    最後はほっこりして良かったです。

  • オーディブル:昔読んだことあるけど完全に内容忘れてた。これでもかというくらいの伏線回収は流石だけど、今の自分はそういうの求めていないことが読んでみてわかった。若いなら大好き

  • 借金を肩代わりしたことをきっかけに人生が狂ってしまい、もう、損な生き方はしないと、詐欺師として生きる道を選んだ武沢。同じように、借金取りに追われ、家族を失った相棒のテツ。

    自分が解散に追い込んだ借金取りの組織からの報復に怯えながら、素性を隠して暮らしていたが、ある日、たまたま出会った3人と共同生活をすることに。

    そして、共通の敵である組織をペテンにかける計画を立てるが・・・

    ラストのどんでん返しにはすっかり騙されました。伏線はたくさんあったのに、全然気がつきませんでした。

    優しさ溢れる壮大なペテンで、爽やかな読後感です

  • ミステリー小説の類いはあまり読んだことがなかったが、とてもおもしろかった。最後はそういうことだったのかと。作者の他の小説を読んでみたい。

  • 詐欺師が主人公の感動ミステリー。こっちも、しっかり騙されました。

  • Audibleで読みました。
    読みやすいミステリーでした。
    異様な構成の5人家族がヤクザから一本取ってやろうと画策するお話。宮部みゆきさんの『火車』のように消費者金融の闇が照らされています。物語のキーパーソンが分かりやすいので展開を読めた気になっていましたが、ラストの凄まじいひっくり返しで一本取られました。
    てっさんのキャラを通じて、コミュニケーションにおけるウンチクの大事さを改めて認識しました。人に語れるクオリティはなかなか身につかないものですよね。

  • 面白かった。途中のスリリングなわくわく感。ちょっと切なさが残るものの心が軽くなるような読了感。無茶苦茶良かった。

  • 道尾さんの作品を読み始めるきっかけになった本。世の中でいう詐欺師は悪者のイメージだけど、本書は良い悪者って感じ。最後はまさかだったなぁ。

  • 大好きなどんでん返し系ミステリーで検索するといつも出てくる作品でしたが、過去に映画を見た事があったので敢えて避けていた作品。ただ、ほぼ映画の内容を忘れてしまったのでついに読んでみました。

    読んでいくうちに段々と思い出していく感じでしたが、最後の結末はほぼ忘れていたので、最後のどんでん返しも存分に楽しむ事が出来ました♪もし映画を観た事がなかったら星5つだったかも??

    割と前半は重たい感じですが、中盤以降はなかなかにしてハートフルで、読後感も良い作品だと思います☆おススメ!!

  • 途中読みたくなくなって、やめようかと思ったけど意地になって読んだ。最後はとてもスッキリした。けれど途中の気分の悪さが私にはきつかった。

  • どんでん返し系

  • 闇金やトサカの描写は不快感極まりないが、半グレから追われる恐怖感、緊迫感で、とてもハラハラしました。

    そして最終章で物語が一変する。
    まさかのテツさんに騙されました。
    読後感最高の一冊。
    向日葵の咲かない夏は好みじゃなかったけど、この作品はとても良かった。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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