惡の華(1) (週刊少年マガジンコミックス) [Kindle]

著者 :
  • 講談社
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感想・レビュー・書評

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  •  タダだったから読んでみた( ´ ▽ ` )ノ

     こりゃすごいね(゚д゚)!
     絵柄はほのぼの漫画系・五頭身キャラなのに、お話やセリフはそうとうエグい( ´ー`)
     思春期、誰もが多かれ少なかれ胸に抱える背徳的な「秘密」(>_<)
     過剰な自意識に覆い隠された未熟で惰弱な真の自分(>_<)
     悪目立ちして浮きたくないのに、衆愚に埋もれたくもないという二律背反(>_<)
     ……懸命にひた隠し自分自身にすら偽っている「自分」という厄介物を、たった一言のファイナルワード「変態(=変体)」をもってしてほじくり返すトリックスター・仲村さん(>_<)

     純文学ではおなじみの露悪的自己表出を、マンガという媒体でここまでやらかした功績は大きいね( ´ ▽ ` )ノ
    (以下続刊)

    2020/02/24

  • 少年期特有の底知れぬ自意識を描いた物語は数多くあるが、その中でも突出した作品だと思う。
    舞台(中学編)が自力脱出不可能な田舎、ヒロインの仲村が独特、この二点に惹かれた。
    仲村はおそらく統合失調症ゆえの幻視と汚言症を抱えており、春日と一部共鳴するわけだが、春日のそれは「ふつうにんげん」の範疇であり、仲村と共有できるレベルの病ではない。
    終盤で春日は社会復帰、仲村は概ね寛解、その他キャラもかくあるべき位置に収まって、モラトリアムが終わる。
    実人生では、ここからまだまだキツイ出来事が続くわけだが、本作は青春漫画だからこの終わり方でいいのだ。
    田舎地獄に咲いた惡の華。

    余談。
    仲村が「仲村みう」に似てるなと思って読んでいたのだが、実際モデルにしてたそうです。

  • ラストまで読んで作品全体の印象が変わってしまった。祭りのシーンとそれ以降とで、読むのに間が空いちゃったからまたまとめて読みたい。

    マガポケでは映画化にあたっての特別読み切りも読めるんだけど(単行本にも収録されてるのかな?)、これてもかってぐらいに押見修造のお尻の穴の小さいエピソードが披露されてて台無しだった笑笑笑

  • 通ってた高校が舞台で今読み返すと懐かしくなる
    最後は残念でした。
    でも独特な雰囲気はさすがです

  • やや冗長だなと

  • 思春期に読むと影響受けちゃうかもしれない。大人が読むとあー拗れてるなぁでもそりゃないなーという感想かも。

    島田荘司推しで暗闇坂の人喰いの木や龍臥亭事件が出てきて石岡の名まで出てくるとは!ちょうど高校生時代にそこら辺を読んでいたからノスタルジー補正。

  • -

  • 素晴らしい

  • 春日くん、中村さん、佐伯さん、の三人は「母からの無関心」という点で共通している。その無関心が彼らの拠って立つ世界を危ういものにし、まるで生き残りを賭けた殺し合いのように互いを傷つけ合う。しかし、「春の嵐」と表される思春期真っ只中で、突き上げる性欲を脆弱な自我でコントロールしようとすれば狂うものだ。それは自然な発達のプロセスにいるという証拠であり、健全な姿である。
    ところが、未熟な親はここでmaltreat(不適切な対応)を犯してしまう。抑制するため首輪で繋ぎ、性衝動を抑えるために去勢する。いわば情緒的近親姦である。親からの「性」虐待を被った子供はトラウマによって成人後も苦しみ続ける。このように、親の歪な愛情はそれ自体に矛盾を孕み、対象を非人格化してしまうのだ。三人が傷つけ合うことの意味は、このトラウマからの回復という視点で理解できる。
    親の愛という名の暴力から、子供たちは命がけで逃げようとする。それが狂気を帯びた行為の本質だ。そして、地縁、血縁の縛りから脱出に成功した子供達は、「個の確立」に向かって歩み始めることとなる。この漫画は、「子」が「個」へと至る成長物語として読むことができる。

  • 漫画にて、11巻(完結)まですべて読了。

    初期衝動により突っ走った前半。
    普通のラブストーリの後半。

    変態とか、表出されるかどうかの問題で、そりゃ、みんな変態だと思う。

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著者プロフィール

★漫画家。2002年、講談社ちばてつや賞ヤング部門の優秀新人賞を受賞。翌年、別冊ヤングマガジン掲載の『スーパーフライ』にてデビュー。同年より同誌に『アバンギャルド夢子』を連載した後、ヤンマガ本誌にて『デビルエクスタシー』などを連載。2008年より漫画アクションに連載した『漂流ネットカフェ』は、テレビドラマ化された。翌2009年より別冊少年マガジンにて『惡の華』を開始し、大好評連載中。

「2011年 『NEMESIS No.5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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