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感想・レビュー・書評
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第9回サントリーミステリー大賞佳作
始めからラストまでテンポのよいストーリー展開で、タイムリミットとの戦いの疾走感があり、中弛みもなくとても面白かった。
登場人物それぞれの個性も丁寧に書かれていて魅力がありました。
怪しい登場人物が何人かいるので、犯人は誰なのか、タレ込み元は誰なのか、喜多と竜見が話すたびにこちらも聴き逃しまいと貪るようにあっという間に読んでしまいました。
横山さんの警察小説、ほんとうに面白い。これが処女作なのは驚きです。
本作は『64』のように難しい役職名が出てくるわけでもなく、高校生のカジュアルな会話も多く、とても読みやすかったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
解決までに時間の制限があるというところにハラハラ・ドキドキするわ。
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とにかく、読ませる、読ませる。
先が気になって、どうにも本を置くタイミングが見当たらないくらいの圧倒的ストーリー展開。なるほどこれが横山秀夫なのかと、その人気の一端を見たような気さえしたほど。
ただ、個人的に言うならば、ちょっと切ないねぇ。切なすぎるねぇ。
ラストはあたたかな雰囲気でまとまっているのだけれども、人生の残酷さというか、一歩間違えたらどこに転がり落ちるかわからない不安感というか、そんな普段はあまり考えないようにしている思いが、本書を読んでいると知らず知らずのうちに胸にわき上がって来て、そこのあたりが少しばかり辛かった。
人生に真っ向勝負で立ち向かえる勇者にはお薦めの1冊。 -
事件そのものが二転三転して面白いのはもちろん、横山秀夫らしい警察官の焦りや対抗心が描かれている現代の取り調べ部分が特に良かったです。事件の結末を読んだ頃には、星5間違いない大傑作だと思ったのですが…
事件後の婦警と喜多のやり取りが本当に気持ち悪い!本来感動すべき箇所なのでしょうが…横山秀夫先生に対してこんなこと言いたくないのですが、おじさんの願望が透けてみえるようで嫌でたまりませんでした…同じ感想の人いないかな… -
やっぱり横山秀夫さんはいい。
圧倒的なリアリティで押し寄せてくる。
そんなに大きい事件では、ないが
キャラクターそれぞれの視点での
生い立ちをリアルにみえ、感情移入
してしまう。
面白い。 -
秋間婦警の存在がとっても良かったです。
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十五年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人―。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。当時、期末テスト奪取を計画した高校生三人が校舎内に忍び込んでいた。捜査陣が二つの事件の結び付きを辿っていくと、戦後最大の謎である三億円事件までもが絡んでくるのだった。時効まで二十四時間、事件は解明できるのか。
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ちょっと盛り込み過ぎ感はあるけど最後スカーンと色々はまって気持ちよかった。
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横山秀夫の処女作だそう。最初に書いた長編ミステリーであるせいなのか、事件が順を追って解明されていく様子の描写が丁寧でわかりやすく、私の読み方には合っている作品であると思った。