- Amazon.co.jp ・電子書籍 (272ページ)
感想・レビュー・書評
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等々力警部は数回登場するが、金田一も由利先生も出てこない短篇集。
レギュラー探偵がいない分、構成が自由になるせいかのびのび書かれているような印象。
表紙にもなっている絵が重要な鍵になる表題作他、味わい深い作品が揃っている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『ペルシャ猫を抱く女』
恋する女性を脅す坊主。明治時代の悪女の生まれ変わりと脅される。女にそっくりな絵画の秘密。
『消すな蝋燭』
蝋燭を消さない女。かつて起きた事件。殺害された女祈祷師。火事となるように仕掛けらた蝋燭を吹き消した少女が起こした悲劇。
『詰将棋』
疎開中に詰将棋に熱くなる師弟。弟子の死。崖の上から転落死。師匠夫婦の秘密の情事。
『双生児は踊る』
銀行強盗犯が逃げ込んだクラブで殺害された。行き残った男の現場検証中に起きた射殺事件とクラブのマダムとパトロンの死。双子の兄弟ダンサーの推理。
『薔薇より薊へ』
映画監督と結婚した女が見つけた夫と女の手紙。夫と前婦の死との関係。
『百面相芸人』
百面相芸人にアリバイ作りを頼んだ男の顛末。
『泣虫小僧』
泣き虫小僧が忍び込んだ女の家で起きた殺人事件。女の家から持ち出した紙入れを探す少女。少女と女の関係。
『建築家の死』
奇怪な屋敷を作り、屋敷の中で死んだ建築家。彼が作った屋敷の秘密。
『生ける人形』
見ず知らずの一寸法師を刺殺した女優。彼女が見せられたという映画の謎。
2009年2月16日購入
2009年4月2日初読
2010年2月23日再読