校本 智恵子抄 (角川文庫) [Kindle]

制作 : 中村稔 
  • KADOKAWA (2012年6月25日発売)
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みんなの感想まとめ

純愛をテーマにした詩集は、深い思いが詰まった美しい言葉で心を打ちます。特に、著者の恋愛感情が繊細に描かれており、初恋から成熟した愛への移り変わりが感じられます。校本版では、他の詩や日記も収録されており...

感想・レビュー・書評

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  • 『レモン哀歌』など多分教科書で読んだことはあったが、『智恵子抄』としては読んだことはなかった。校本ということで他の詩や日記なども収録されている。

    純愛といえば智恵子抄、どうやったらこういう思いを美しい詩として書けるのだろうと、それだけ思いが詰まっているのだろうと思う。素晴らしかった。

  • あなたのかけら


     裕福な生家のもと、何不自由なく暮らしてきた長沼智恵子。既成概念にとらわれない「新しい女性」で、しばしば人をあっと言わせたとか。詩人の高村光太郎とは、互いの個性と文化を尊重し合って、一緒になったのでした。

     その二人の恋の詩を見つけて、早速はまりました★ 10代の頃、周りの女の子が少女マンガやトレンディドラマ(!)の恋愛に興奮し切っていたその季節、私は『智恵子抄』しか目に入らなかったものでした☆

     しかし、自由な愛ということの危うさ。
     彼女は、しあわせという言葉にさえ、とらわれなかった――

     東京には空がないと言い、故郷の空気によって生きてきた彼女の鋭い感受性は、それまで繁栄を誇ってきた生家の危機までも、敏感に吸い込んでしまったようです。

     その上、智恵子の生命力は、最愛の光太郎と暮らすことで蝕まれていきました。恋は盲目と言うけど、彼らの恋はしっかり目を見開いたものだったからです★
     彫刻家としても詩人としても、あまりにまぶしく活躍する天才・光太郎を直視し、日増しに病んでいった智恵子。彼のそばにいるということは、光太郎からほとばしるエネルギーを間近で受け止め続ける作業だったのです。でも、智恵子以外の何人たりともできなかったでしょう☆

     描写が彫刻のようにぴたりと決まっている。のちに著者は「智恵子抄は不完全なもの」と語りましたが、それは生活にかかわる嫌な部分を隠し、一番綺麗な智恵子を書いたからのようです。そうだろうな、美しすぎるものなぁ。そこで取捨選択をしてしまう、芸術家の性……。
     でも、この見事な”創作物”を前にしたら、ただ見惚れるばかりでいいでしょう。
     この本は智恵子のすべてではなく、彼女のかけらを集めた夢の小箱。イメージは時間と共に拡散する。風に踊る。原子に還る……。それをまた回収する小箱『智恵子抄』。

     息を引き取る間際、レモンを一口かじって光太郎に向けるかすかな笑顔が、せつない☆

  • 何度読んでも感動する一冊。
    初恋がそのまま愛に到達したような純粋。

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著者プロフィール

詩:詩人・彫刻家。高村光雲の長男。東京美術学校卒業後、欧米に留学してロダンに傾倒。帰国後、「スバル」同人。耽美的な詩風から理想主義的・人道主義的な詩風へと転じる。代表作:「道程」「智恵子抄」「典型」「ロダンの言葉」等。


「2013年 『女声合唱とピアノのための 組曲 智恵子抄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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