続 氷点(上) (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • ちょいちょい事件?はあるけれど 登場人物達の心情や機微が興味深かった。
    正しくありたいと思っていても、なかなか一貫性は難しかったり、他者の言動に振り回されたり。。
    なるほどなぁと思ってしまう。

    がしかし
    村井氏はなぁ。。。彼目線だとまた印象が変わってくるのだろうか。。腕は良い眼医者だというし。。う~ん。。

    丁度『ブルーピリオド』を読んだので第一次試験の「肖像画」の捉え方とリンクするシーンも。

    「想像力のないものは愛がない」夏枝の贈り物に対し文句を言う性格に関して啓造が思う事

    「行動力がある…思い立ったことを待ったなしにやる子っていうのは…非行的な性格」由香子を危険人物と評する辰子→まぁキツいが、やはり優しい

    大きな石と小さな石の話。老婆への無関心は小石でさえもないという原罪についてのたとえ話。

    人を好きになるのは仕方ないという啓造に対しての陽子の「好きだという気持ちにひたっているから好きになる…自分にその感情を許している」という見解

    茅ヶ崎の祖父との「自分一人ぐらいと思ってはいけない…ある一人がでたらめに生きるとその人間の一生に出会うすべての人が不快になったり…不幸にもなるのだ」
    自分を大切にできない人は他の人をも大切にはできないという事。

  • 以前に読んだ内容はすっかり忘れていましたが、相変わらずぐいぐい物語に引き込まれます。
    茅ヶ崎のおじいさんと陽子ちゃんの会話が印象的。陽子ちゃんも、ここから変わっていくようです。

  • 2018/12/05

  • 前編が終了してから塩狩峠執筆を挟んで4年後発表された続編です。達哉君イライラするわ。

  • 陽子が茅ヶ崎のおじいさまと2人で話す場面

    「一生を終えてのちに残るのは、われわれが集めたものではなくて、われわれが与えたものである」

  • 『氷点』の感動というか衝撃が大きかったので、それと比べると少し落ち着いた感じ。ですが、落ち着いたぶんだけいっそう根深い原罪への問いが存在しています。最後の終わり方はスッキリハッピーエンド!! なんてものではありませんが、読みごたえのある作品です。

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著者プロフィール

1922年4月、北海道旭川市生まれ。1959年、三浦光世と結婚。1964年、朝日新聞の1000万円懸賞小説に『氷点』で入選し作家活動に入る。その後も『塩狩峠』『道ありき』『泥流地帯』『母』『銃口』など数多くの小説、エッセイ等を発表した。1998年、旭川市に三浦綾子記念文学館が開館。1999年10月、逝去。

「2023年 『横書き・総ルビ 氷点(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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