陰の季節 横山秀夫傑作短篇シリーズ(1) [Kindle]

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  • 文藝春秋
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感想・レビュー・書評

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  • どれも巧いなぁと思うけど,警察官の話がやっぱり一番おもしろいかな。地裁の所長はさすがにあんなんじゃないでしょう,と思いながら読んだけど,実際はあんなんなんだろうか。

  • こちらも珠玉の傑作短編。「64」と同じくD県シリーズ。「64」にも登場する警務部・二渡が主人公。警察と言われて想像する刑事とか警察官ではなく、警察組織の運営を担当する警務部。組織である以上当たり前だが、その仕事はいわゆる事務職なんだが、やはり警察学校を卒業した警察官が行っているという事実。退職に伴う天下り先探しも含んだ異動人事というパズルのような仕事に舞い降りた、突然の天下り先の勇退拒否という裏切り。それを覆させるため、その背後にある真実に迫る二渡。そして思いもよらない衝撃の真実。実に上手い。

  • こちらもKindle版で半日読み。

    “64”で夢中になったD県警シリーズ。



    刑事ではなく、人事で働く警察官たちにスポットを当てた

    警察内部のことがすっごく分かる一冊です。



    事件を司る刑事へのすごい対抗心

    緻密で失敗の許されない仕事に神経をすり減らし

    家族をかえり見ず

    これが現実なら本当に大変だと思います。



    ただ読んでいる方はそんな人間模様と推理の部分が

    合わさって、これほどおもしろい小説はありません。



    D県警シリーズ、どんどん先が読みたくなる一冊です。

  • 警察小説を手に取ることは稀だけれど、それでも人事担当の警察官が主人公というのは珍しいんじゃないかと思う。
    ストーリー展開もラストも、斬新に感じた。

  • 横山秀夫の小説が読みたいが、64は重そうなので、軽いものを探していたらちょうど短篇集がKindleストアで売っていた。

    「つっこみ」という隠語は知らなかった。
    この短さで、しかしきちんと事件が「オチ」るのがすごい。読み終えて、ちょっとしかめ面して刑事風に振りまいたくなる。

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著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

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