フリー ―<無料>からお金を生みだす新戦略 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  •  コンテンツ産業は無料になりたがっている、というのが本書の主張。
     では、既存産業の利用料を無料に引きずりおろすのに、うちの家業たる大家業で無料を実現することを考えてみた。

     以下、妄想である。

     不動産業ではシェアリング、サブスクリプションモデルがここ数年で新しい業態としてできつつある。
     家に住むとして昨今のサービスとして代表的なのは、

    ADDress:定額住み放題。形態は共同賃貸借契約。
    HufH:定額住み放題。形態は簡易宿泊所による旅館業法
    OYO:とても簡単な不動産屋
    Airbnb:民泊

     このくらいしか知らないが、当たり前田のクラッカーだけど無料ではない。当然。
     「無料 家賃」でネット検索してみると、家賃無料期間のフリーレントや、田舎で探せなど結果は出てくるけどそうじゃなくて。

     さてどうやれば家賃が無料で提供できるのか考えてみた。

     思いついたのは学生寮。
     一部屋をいくつかに区切った簡易宿泊所のようなスペースをゼロ円で提供する。
     その代わりに、月に何回か求人サイトのイベント・セミナーに参加することを条件にするとか。

     家賃の肩代わりしてもらう相手は就職サイト会社。
     就職サイト会社が学生を企業と引き合わせるのを仲介するなら、その就職サイト会社に家主が学生を仲介してもよいのでは。
     そうやって、イベント・セミナーに学生を参加させるのに協力する代わりに家賃を肩代わりしてもらうのはどうだろう。

     学生としても無料で寝場所は確保できるし、無理やりにでも就職に対して考えておいた方がいいはず(という俺の経験上)。
     
     もし全然うまくいかなかったら?
     だったら民泊か簡易宿泊所にしちゃえばいいんじゃないの。


     以上、妄想でした。
     大家業引継ぎを目論んでGW中は10年ぶりくらいに宅建のお勉強中です。
     ヒマなので。

  • この本を読んで学んだ事をどう活かすかはまだよく分かりませんが、広告収入以外の方法で「無料」というビジネスを行うために考えうる数々のアイディアが詰まったなかなか面白い本でした。企業でマーケティング担当をされている方やネットビジネスで一山当てたいと思っている方であれば一度は読んでおくべき本だと思います☆

  • ロングテールを提唱したクリスアンダーソン氏の書籍。
    ブラジルがLinuxでATMネットワークを構築した世界初の国ということを知って驚き。いろんな事例を知れてよかった。
    この書籍も下記のアルケミストの例に倣い、最初はウェブで無料版を出した点が面白い。認知度を高め、後々の売上に貢献させる作戦。

    フリーモデルにも3種類ある。自分で考えたのも付け足し


    ①直接的内部相互補助
    無料(もしくは費用割れ)を足掛かりに有料で補完、稼ぐ。
    例)無料もしくは原価割れカミソリを提供し替刃で儲ける
    ホテルは格安でショーを無料で提供し、カジノで儲けるラスベガス
    マシンをタダで提供しコーヒー定期便で稼ぐネスレ

    ②三者間市場あるいは市場の〝二面性〟(ある顧客グループが別の顧客グループの費用を補う)

    例)クレジットカードの発行は無料で支払者からではなく商店から決済手数料をとるクレカ会社

    医者用の電子カルテソフトウェアを無料にし、病気の研究をする医療機関に電子カルテから生まれる顧客情報を売るプラクティス・フュージョン

    ③フリーミアム(一部の有料顧客が他の顧客の無料分を負担する)

    例)通常無料だが、追加の保存容量は有料のiCloud
    無料でプレイできるが、課金で有利にゲームを進めることができるパズドラ




    メモ

    ・Amazonの訴訟を気にしない感
    フランスのアマゾンはまちがって送料を一フラン(約二〇円)という安価にしてしまったのだ。送料がそれだけ安いと、二冊目の注文はまったく増えなかった。しかし、アマゾンが送料を他の国並みに上げると、フランスの消費者も世界の消費者と同じように、二冊目の本を買い物カゴに入れるようになった(ちなみに、このサービスについてアマゾンは訴訟を起こされた。一九八一年にフランスでは、書籍販売者が定価から五パーセント以上の値引きをすることを禁じた法律がつくられていた。二〇〇七年に、フランスの書籍販売者組合は、送料を考慮すればアマゾンのサービスはこの法律に違反すると裁判所に訴えたのである。組合が勝ったが、アマゾンのすごいところは、サービスをやめるよりは一日一五〇〇ドルの罰金を払うほうを選んだことだ。結局、フリーは違いを生む以上の効果を持っていたのだ)。

    ・マイクロソフト、独占企業になるための無料提供はだめだった
    マイクロソフトは、パソコンの世界がデスクトップからウェブに移るときにも同じ戦略をとった。ネットスケープ社がウェブブラウザの〈ナビゲーター〉を無料で発表したことで、生まれたばかりのウェブ業界は早くも非収益化された。さらに困ったことに、この無料ブラウザはネットスケープ社のウェブサーバー・ソフトと組み合わせることで最高のパフォーマンスを発揮するように設計されていて、マイクロソフトが利益をあげているサーバーOS市場を切り崩そうともくろんでいたのだ。  ここでもマイクロソフトは対応を迫られた。すみやかに自前で無料ウェブブラウザの〈インターネット・エクスプローラー〉を開発し、自分たちの全OSにバンドルした。これでネットスケープの成長を抑えることはできたが、会社は一〇年に及び、独占禁止法による訴訟を抱え、競争抑制的行動に対する制裁金というツケを払わされることになった。独禁法取締官は、無料ソフトを有料ソフトとセットにすることを攻撃した。フリー自体はいいが、独占的企業が競争相手を排除するためにそれを使うのはダメだ、というのだ。


    ・印象深い
    「この世にタダのものはない」という昔から言われている意見は、経済の世界でTANSTAAFL(There Ain't No Such Thing As A Free Lunch)として知られていて、ノーベル賞受賞者で前シカゴ大学経済学教授のミルトン・フリードマンが有名にした。単純に、誰であれ何かを無料で手に入れることはできないと明言している。無料に見えるものがあっても、そこでかかるコストをすべて計算していけば、最後には個人や社会全体でそのコストを支払っていることがわかる。コストがたんに隠されたり分散されたりしているだけなのだ。

    ・刊行してから無料バージョンをアップしたアルケミスト作者
    出版後数年経ってからではなく、刊行と近い時期に無料で提供することだ。ブラジルの作家パウロ・コエーリョの例を見てみよう。彼の本の売上げは、二〇〇七年に累計一億冊を超えた。もっとも人気のある『アルケミスト──夢を旅した少年』や、その他ビットトレントからダウンロードしたさまざまな作品の各国語訳を彼のブログにアップして再分配したことで話題になったことが、その理由のひとつだとコエーリョは信じている。  当初、彼の作品の版元であるハーパーコリンズは、作者自身が海賊版を流すようなアイデアに反対した。そこでコエーリョは、パイレーツ・コエーリョという偽のブログを立ち上げ、一ファンになりすまして自分の作品を「解放した」のだ。それは注目を集め、彼の昔の作品さえ『ニューヨーク・タイムズ』紙のベストセラーリストに戻ってくるようになった。『ポルトベーロの魔女』が二〇〇七年に出版されたとき、彼は同じ手を使い、それもベストセラーになった。  その成功が今度はハーパーコリンズ社の目を引き、新しいコエーリョの本を自社のサイトで発表することに決めたのだ(発売後ひと月のあいだだけで、印刷できない特殊な形式でだったが)。 「読者が何章か読む可能性があれば、かならずあとでその本を買ってくれると私は思いました」。コエーリョはインタビューでこう語っている。「作者の究極の目的は読んでもらうことです。お金はそのあとです」

  • クリス・アンダーソンさん原作、高橋則明さん訳の著書。急速に拡大しつつある「無料」という市場がお金を生みだす仕組みと多くの読者が抱いているであろう現代の「無料」に対する誤解について書いた一冊。

    本書ではフリーという言葉の中で「自由」と「無料」を明確に分け、「無料」という意味でのフリー経済が料金を取らないにもかかわらずどうして発展し、大金を稼ぐ人を生み出しているのかを考察している。

    フリーによる戦略は昔からある。例えば無料の試供品を配って商品の顧客を増やそうとするものが代表的だ。しかし、この戦略は20世紀のもので、現代のフリー戦略とは大きくかけ離れたものである。IT社会となった現代では、商品を複製する費用がほぼゼロであるため、質の高い商品を本当の意味で無料で提供することができる(原価がゼロであるため)。

    物質(食べ物など実体があるもの)をマーケティングする際の無料を使った戦略と情報(ソフトやSNS)をマーケティングする際の無料を使った戦略では無料の意味合いが大きく異なることを理解しなければならない。これらを同一化してしまうと現代の無料戦略がすべてインチキ商法(詐欺まがいなもの)に見えてしまう。そのぐらい一般の人々の無料に対する疑念は強い。

    現代の無料戦略ではいままで有料のものであったものより性能が良いものが無料で配られたりするのが当たり前なのである。その理由・仕組みについてはぜひ本書を読んで納得してほしい。この仕組みが莫大な利益を上げていることはGAFAを見れば一目瞭然である。なお、「どうせ広告収入だろ」と思った方は浅いと言わざるを得ない。無料戦略は思ったより複雑であった。

    本書は無料が溢れる現代社会の経済の一端を学ぶことで無料との付き合い方がわかる一冊となっており、特に「安かろう悪かろう」が身に染みてしまってる方々におすすめする一冊です。

    本書のキーフレーズ
    bit(情報)をatom(物質)と同じように扱い、同じ制限があると考えるのはもうやめよう。もはやペテンなどこのモデル(無料戦略)には存在しないのだ。

  • 21世紀、インターネットが無限に発達する中でFREE(無料)を使ったビジネスが急増している。
    そんなFREEビジネスはなぜ成り立つのか?また、どのような種類があるのか?さらに、そのFREEを利用してどうビジネスへとつなげるのか?といった内容を筆者クリス・アンダーソンの解釈でまとめていく。
    デジタル化が進み、複製が容易な音楽や出版、コンテンツ産業に興味がある人はぜひ読んでおくべき一冊。
    ただ、全体的に無理矢理筆者の解釈に結び付けようとしている箇所が見受けられるので、内容に疑問を持つ姿勢で読むことを忘れずに。

  • 良本です。結構前の本ですが、今の時代に合っている本ですね。無料からお金を生み出すということで、

    ユーチューブなども同じです。なぜ無料だと人が集まるということがわかります。

    その中でもお気に入りが。

    無料だと人気になる!? 研究者は2種類のチョコを売った。

    一つはスイスの高級チョコとして知られるリンツのトリュフで、もう1つはおなじみのハーシーのキスチョコだった。

    研究者はリンツのチョコに1粒15セント、ハーシーに1セントという値をつけた。

    被験者は実に合理的な行動をとった。73%がリンツを選び、27%がハーシーを選んだ。

    次に両者の価格を1セントずつ下げることで、方程式の中にフリーを持ち込んだ。

    リンツのトリュフが14セント、ハーシーが無料だ。

    すると、突然になんでもないキスチョコの人気が爆発し、69%の支持を得たのだ。

    両者のチョコレートの差は14セントで前と変わらないので、価格と品質に差はないはずだ。

    しかし無料が持ち込まれた瞬間に被験者の好みが逆転したのだ。

  • インターネットがビジネス(労働価値に対して買い手が支払う額)に及ぼす影響は、インターネットの成長度合いによるところが大きい。

    インターネットの成長を要素に分解すると、
    ①情報処理能コスト(ムーアの法則では2年毎に半分)
    ②通信帯域幅のコスト低下
    ③記憶容量のコスト低下

    この物理法則のような強力なトレンドは5Gに引き継がれようとしている19年現在も普遍と言える。

    さらにこれらインターネットが引き起こすインフラの変化によって普及率は上がり(爆発的な浸透と言えるかもしれない)、その上昇によってビジネスモデルは変化(するか死ぬか)が求められる。

  • なぜ、一番人気のあるコンテンツを有料にしてはいけないのか?なぜ、ビット経済では95パーセントをタダにしてもビジネスが可能なのか? あなたがどの業界にいようとも、"無料"との競争が待っている。

  • 10セントと無料は大きな違い

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