フェイド

アーティスト : ヨ・ラ・テンゴ 

• ホステス (2013年1月8日発売)

感想・レビュー・書評

[tsukasa26さんの感想 · 2018年8月15日]

芳醇な音楽的知識に裏づけされながらも自由な音楽精神 ニュージャージー州はホーボーケンの重鎮 細やかなサプライズ 妖しく舞う 詳細は伏せられている 元ゆらゆら帝国の坂本慎太郎 六本木ラフォーレにて敢行 ゆらゆらとしたレイドバック感が象徴するように 淡い平熱感 ジョン・マッケンタイア あの独特の淡さを湛えた音だ 音響美学 とても有機的に噛み合っている ドリーミーなサウンドスケープの中を自由に浮遊することができた 内省的な表現 自問自答が繰り返されているし 警告めいた言葉 様々な解釈が可能 「万物に与えられた死という避けられない運命」に焦点が当てられている 無常観 現実と非現実の狭間を揺れ動く本作 沁みる その音楽はどんな大木よりも大きな存在感を放つものだ 終始和んだムードに包まれていた ヌクレアー・ウォー 自然発生的に生まれたグルーヴとコール&レスポンス 「皆まで言うな」という粋さと「寡黙だけど断固とした強い意志」とを兼ね備えた彼等の魅力が凝縮されていたように思う 20121130佐藤一道